プリン体の存在を知って、選ぶビールを変えるより

 さぁ今日は土曜日の飲みの話。お店はお馴染みの扇屋である。
もんくんと飲むときによく行くタイプの扇屋だ。
しかしこの日一緒に飲んだのはもんくんではなく……

…………

………

……

元KCのシンヤさんでした♪
特に理由も無く先週末から引っぱってみましたが、反応はいかがなもんでしょ?
 まぁそれはともかく、シンヤちゃんと飲んできたわけですよ。
お互いに家が近いのを知ってね、前々から一緒に飲もうって話をしてたんだけど、
なかなかタイミングが合わなくて、今回ついに実現したわけ。
店が扇屋だったのも、お互いの家から近いからってのが理由です。
 で、20時過ぎぐらいに店で待ち合わせたんだけど、まさかの満席。
とりあえず中に入ってみて、「2人だけど入れる?」って聞くと、
案内してくれたのがリカ姉さんで、「今は狭いテーブルしか空いてないから、
とりあえずそこで始めててもらえれば、空いたら案内しますよ」と、
その狭いテーブルへと案内してくれた。
 うん、確かに狭かったね。腕相撲も満足にできない狭さだったよ。
しかも入口のすぐ近くの隅っこの席で、門番の席って感じだったさ。
メニューはあるのに割り箸すらも設置されてなかったし。
 とりあえず、ビールと適当なおつまみを頼んで乾杯を交わすと、
半分も飲まないうちにカウンターが空いてそちらに移動。
シンヤちゃんと指しで飲むのは初めてで、LIVEの打ち上げとかでも
あんまり話し込むことはなかったから、あんなに話したのも初めてでしたね。
でも、特に気構えすることもなく、気がついたら2時間ぐらい経ってて、
そこから街へと繰り出すことが決定。
時間は22時過ぎだったかな?リカ姉さんには
「アレ、まさかもう帰ったりはしないですよね?とりあえず1回お会計?」
っていうツッコミを入れられました。
確かに日付が変わる前に退散するのは珍しいんだけど、シンヤちゃんには
「どんだけ常連なんだ?」と思われただろうな。
実際には数ヶ月に1回ペースなんだけどね。

 赤電で街中に向かおうと思ったら、電車が車で20分待ち…
でも、酔ってる時の20分なんてあっという間で、ホームで話してるうちに
いつの間にか上りの電車がホームに入り込んできましたね。
 街に着くと、とりあえずFORCEに顔を出してみる。
この日のイベントはダンス系のイベントで、メインディッシュには
カポエイラのショーが行われるらしい。
受付には店長とR氏がいて、「今日は来ると思ってただよぉ」と出迎えられた。
実際のところこの日は店長が飲みたい気分だったらしくって、
「来ると思ってた」ってのはなかば願望だったみたい。
23時で一回抜けれるもんで一緒に飲もうって言われて、
店長が紹介してくれた「Damonde」っていうBarに行くことになった。

 まず先に俺とシンヤちゃんの2人で店に向かうと、ここでもまたほとんど満席
状態で、かろうじてカウンターに2人入れるだけ。
このときまだ22時半ぐらいだったから、店長が来る頃には空いてる
可能性もあるけど、もしかしたら早くも3件目があるかもしれない。
…と思ってたんだけど、店長から連絡が入った頃ちょうどテーブル席が空いて、
ちょっと待ってれば片付けてくれると言う。
 そんなわけで、3人で改めて乾杯。
俺は店長ともじっくり話したのはこれが初めて。
今まではノリでワイワイやってることが多かったからね。
色んな話をしたけど、気がつけば1時っていう驚きの時間感覚だったよ。
FORCEに戻らないといけないって言う店長に合わせてBarを出ると、
店長にくっついてFORCEへ移動。

 FORCEに入ると、ちょうどカポエイラショーが始まったところで、
ステージでは楽器の演奏をしていて、会場を使ってカポエイラショーをやっている。
お客さんはそれを取り囲むように、会場の後ろ半分に詰め掛けている感じだ。
LIVEハウスではこんなショーもやってるんだね。
俺の中ではカポエイラって格闘技だっていうイメージが強かったから、
よけいにビックリだっけ。今はダンスとして定着してるのね。
まぁ、元々囚人とか捕虜がダンスに見せかけて格闘技の練習をしてたってのが
発祥らしいから、当然のなりゆきなんだけどね。
 でも、何度見ても強そうな格闘技ではないなぁ。
初めて見たのはゲームの「鉄○3」だったけど…
動きは読みにくくって、ダンスの流れで攻撃を繰り出してくるから、
避けるのはコツが必要だと思うけど、あの動きじゃ攻撃力は弱いと思うのよ。
リズムを掴めば重心も崩しやすいと思うし。
 ただ、ダンスとして見たらすごいね。
もとが格闘技だもんで1vs1とか、1vs1vs1とかの組み手みたいに
ダンスをするんだけど、よくぶつからずに踊れるなぁと思ったもん。
しかも、でっかい黒人のダンサーと、ちっちゃい日本人のダンサーに、
それぞれ1人ずつめちゃめちゃ動きのいい人がいて、その二人がコンビに
なった時には、めちゃめちゃ動きが早くって魅せられたね、アレには。
(2人ずつ前に出てきて、どんどんメンバーが入れ替わるように踊ってるの)
 浜松と磐田で練習とかやってて、メンバーは絶賛募集中らしいから、
興味がある人は調べてみたらいかがかな?

 ショーが終わってからは、受付のところで店長を交えながら飲んでて、
FORCEを出たのは4時頃だったよ。
まさかシンヤちゃんと飲んで、こんなに遅くなるとは思わなかったっけ。
店長が一緒だったからってのもあったと思うけど、そうじゃなくっても
たぶん2時ぐらいまでは飲んでただろうな。
シンヤちゃんのまわりには飲み友達が少ないってことだから、
これからはちょくちょく飲みに行ったりできるといいなぁ♪

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タイトルに悩んでる時間もない!

 あいかわらず忙しい日々を送っておりますが、一つ目の山を越えれそうです。
今日はairgateのLIVEもあるって事で、仕事が早く上がれたら見に
行きたいと思っとります。
出番は20時過ぎってことだから、19時半までに上がれればまにあうかな?
今のところairgateが次に浜松でLIVEするのは、
7月の予定らしいから、今日は是非見に行きたいところ。
お時間のある方は足を運んでみてはいかがでしょう?

 さて、最近は忙しくって書くことも浮かばないような状態なんで、
今日のLIVEに行けば、気持ち的な余裕も出てくるだろうって事で、
こっからは駄文を連ねていきます。
よっぽど暇な人以外は読まなくってもいいんじゃないかな?

【駄文その壱】昨日見た夢
 忙しいからか、体調不良からか、今週は夢ばっかり見ていますね。
昨日の夢は外国人俳優と意気投合して、彼の愛車でハイウェイをかっ飛ばしたり、
日本のお祭を案内したりする夢でした。
その外国人俳優は誰ってこともないんですが、イメージとしては
「ビバリーヒルズ○○白書」に出てきそうなキャラでした。
彼の愛車もでっかいオープンカーだったことは言うまでもないでしょう。

【駄文その弐】サイクリング
 冬の間は寒くって必要なとき以外は乗ってなかった自転車なんだけど、
暖かくなってきたから、また毎日稼動させようかなぁと企んでおります。
ホントは昨日から始めようかと思ったんだけど、昨日は仕事が終わらずに断念。
今日はLIVE見に街まで出るから、赤電の駅までの往復はもちろんチャリ。
ただ……明日は夜から予定があるから、次は土曜かな?
土曜も飲みに行くときに乗るわけだから、純粋なサイクリングは早くて
日曜スタートか…

【駄文その参】
 仕事が忙しいとは言っても、帰って寝るだけではストレスが溜まるんで、
短い時間でも本を読んだり、ゲームをやったりして「俺は仕事の為に
生きてるんじゃないやい!」ってなささやかな主張をしてるんだけど、
こないだ手を出したゲームはなんと!!

………

……

FF9!!

古い!!!まだ初代プレステ時代のゲームだよ。
棚を整理してたら出てきたんだけど、雰囲気は好きだったのに
途中でやめちゃってたもんで、この機会にやってみようかなぁ…と。
(FFは7とかFFTも改めてやってみたいんだけどねぇ)
 新しいゲームはどれが面白いのかよくわかんないし、
そもそも最近のゲームで惹かれるようなやつが見当たらないのよ。
だったら古くても名作をやった方が楽しめるかな…と。(タダだし)

 

 おっと、そろそろ帰ってFORCEへ向かわなきゃだから、
また明日お越しくださいな★
(日記を書く余裕があるかどうかはわかんないけど…)

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2009年スノボ旅行記 ~麻衣ちゃん編~

 前回の筒井夫妻と行ったスノボから2週間、時は2009年2月21日であります。
今回のボードのメンバーは俺と麻衣ちゃん、そして筒井さんと平井さん
っていう4人の予定だったんですが、この週の冒頭の時点で筒井さんがダウン。
いつかのBBQで苦しんだ、扁桃腺炎に再びやられてしまい、全治10日。
 正直ちょっと苦悩してしまいましたよ。
残されたメンバーは俺と平井と麻衣ちゃんだ。
平井と麻衣ちゃんは、今まで直接話したことはほとんどないだろう。
そんな3人でのスノボ旅行ってのは、どの程度盛り上がるものなんだろう?
平井のほうも、3人でスノボに行くうちの1人が、ほとんど話したこともない
女のコってなると、難色を示しそうな気がしたし。
 それならいっそのこと麻衣ちゃんと2人で行くってのも考えたんだけど、
それはそれで抵抗があった。俺的には特別なにっちゃないけど、
麻衣ちゃんの方に抵抗がありそうじゃんね。
兎の中で俺が、まだ打ち解け切れてないって感じるのが、麻衣ちゃんと山本の
ダンナだったりするんだよね。
単に会う機会が少ないからってだけだとは思うんだけどさ。
 そんな葛藤もありつつ、とりあえず俺は2人に連絡をとってみることにした。
とりあえずは「土曜日のボードはどうしましょ?」と。
平井さんの方は案の定すんなり連絡が取れなかったんだけど、
麻衣ちゃんからは「始発でよければ浜松駅まで行きます」っていう
具体的な返事が返ってきたのだった。予想以上に楽しみにしてくれてはる…と。
短いやり取りではあったけど、ハートマーク満載のメールからは、
テンションの高さがダイレクトに伝わって来てたのである。
それじゃ~まぁ、平井と連絡がつかなかったりしたら、岐阜まで行かなくっても、
近場のゲレンデぐらいには行こうか、と思っていたわけですが、
木曜にはついに平井さんからレスポンスが返ってきた。
 平井さんも着信があった時点で「土曜日のスノボの話」だってのは
見当がついていたみたいで、「土曜日のことだよね」と切り出してきた。
そして「メンバーはどうなってるっすか?」…と予想通りのリアクションだ。
正直にレアな3人旅立ってのを告げると、「それは面白いとは思うけど、
俺が行っちゃってもいいのかなぁ、それは」っていう言葉が返ってきた。
「2人きりの方がいいんじゃないの?麻生さん」って言ってるわけだ。
そこも正直に「2人きりだと、麻衣ちゃんの方に抵抗感あるんじゃない?」
ってのを伝えて、集合時間を決めていったのであった。

 一方、麻衣ちゃんからは前日に持ち物確認の連絡が。
「ウェアの他は、タオルと着替えがあればいいですか?」…と。
咄嗟に「手袋のこと忘れてるんじゃ?」と思って切り返すと…
「手袋って2つ持ってたりしないですよね」というリアクションが返ってきた。
危なかったねぇ~。性格的な相性なのかなんなのか、麻衣ちゃんとやりとりを
してると、自然と「行間」が見えてくるような気がする。
言葉とか文字とかになってない、ニュアンス的なものが伝わってくる感じ。
 そんなわけで俺は、仕事の手を止めて手袋の確保に尽力することになった。
ものの30分もしないうちに確保することはできたけど、それなりにいろんな
手を当って、綱渡りな状態で手袋をゲット。
最悪、俺の手袋がもうくたびれてきてたから、新しい手袋を購入して、
麻衣ちゃんに貸すってことも考えただけど、文字通り「手」を貸してくれた
おーくんには感謝しております。

 で、当日は始発で浜松にやってくる麻衣ちゃんの到着予定時刻が6時頃。
それを考慮して平井との集合は5時半に、うちの近くの駐車場にした。
当日平井さんの寝坊とか、ドタキャンの可能性も頭から離れなかったが、
駐車場に着いて平井さんに電話をすると、あと5分で着くという。
一方の麻衣ちゃんの方は、始発に間に合わなくって、次の電車になるらしい。
そんなわけで、合流した俺と平井は、のんびりと荷物を積み込んで、
車の給油まで済ませた後に、浜松駅へと向かったのだった。

 麻衣ちゃんと合流したのは6時半頃。
バッグに手提げ袋に…と、3つぐらいの荷物を携えて麻衣ちゃん登場。
ウェアとかを小分けにして持ってきたんだろうけど、大荷物な印象が強かったね。
 そして満面の笑みで助手席に乗り込んできた麻衣ちゃんの目にはが!!!
何でも、幼稚園の頃からのベテラン花粉症族らしいのである。
たくさんの荷物を抱えて、涙を流しながら、朝一の電車に乗り込む女のコ。
「ぜったい彼氏にふられた、かわいそうなコだと思われたと思うよ」
って言ってたのは笑顔の麻衣ちゃんでしたが、花粉症がつらそうなのは、
それはそれでかわいそうだっけ。
 そんな話の流れで、花粉症の人って回りには少ないなぁと思う俺。
ふと思いつくのは、筒井さんとクピンぐらいかな?
そう思って後部座席の平井に声を掛けると、驚いたのは麻衣ちゃん。
後ろには荷物だけで、2人しかいないと思っていたらしいのである。
その反応を見て「やっぱり風邪で欠席するべきだったな、今日は」と
ニヤリと笑う平井さん。平井さんにニヤリ笑いされるのは久々だったなぁ。
 そのままコンビニに寄って高速に乗ると、麻衣ちゃんが睡魔と闘い始める。
「ゲレンデ着いて疲れててもしょうがないで、ムリしないで寝ときぃ」
ってことで、麻衣ちゃんが寝ちゃってからは、平井さんと2人旅。

 3人でいる中で2人で話すのって、何か特別な空気を感じるのは気のせいかな?
(そのうちの1人が平井だったからかもしれないけど)
俺と麻衣ちゃんが話しているときは、空気のように存在感を感じさせない平井。
でも、俺と麻衣ちゃんが2人きりでいるのとは違って、へんな緊張もないし、
お互いに素のまんまで話している。
だけど、平井の存在を意識しているって事もなくって、2人きりでいるような
感覚で話をしていた。
 逆に麻衣ちゃんが寝ちゃってからは、平井と話しながら運転してたんだけど、
平井と2人で出かけたりするよりも話が弾んでた気がする。
 うん。たぶん平井だからなんだろうな。
大学のとき、よくモッチィの家で夜通し色んな話をした。
悩んでることとか、納得いかないこととか、恋愛の話だとか…
そんな話をしてたのは、だいたいいつも俺とモッチィとヨッシー、そして平井の4人。
平井は積極的に話しに参加してくることはなくって、基本はみんなの話を
聞いているだけ。ヨッシーには「お前も意見出せって」ってなことを言われる
ことも多かった。
それでも、なにも話すわけじゃなくても、平井がいると話が回りやすいのだ。
決して悪い意味ではなく「空気のような存在」だったんだと思う。
「ある」ことを意識はしないけど、「無い」と物足りないような…

 東海北陸道に入ると渋滞が発生。
出発がいつもより遅めで、このときすでに8時頃だったからね。まぁ当然だ。
そして前日の雪が渋滞に拍車をかけていた。相変わらずの雪女愛ですゎ。
豊田のあたりから、すでに雪をかぶった山が遠くに見えてたからね。
そんなところから雪が確認できたのなんて、かなり久しぶりよ。
高速道路の路面には雪はなかったけど、心配性な人たちが早々チェーンを
捲いてて、それが渋滞の原因になっているようだった。
 でも、この日はホントに早い段階からまわりが雪景色になってて、
のんびり運転してるのが苦になることはなかったな。
それに、麻衣ちゃんが目を覚ましたら、ビックリするだろうっていうワクワクも
あったからよけいに、ね。
案の定、目を覚ました麻衣ちゃんは「なにコレ?!夢見てるかと思った!!」
って言って驚いてたさ。
俺がなにしたわけじゃないけど、ちょっと得意気になって「ちょっと魔法
使ってみただよ」的なことを言ってしまったさ。
まぁ、たまにはあるよね、こういうこと言っちゃうときも…ね。うん、あるある。

 高速を降りると麻衣ちゃんのボードをレンタルして、チェーンを装備。
感動を覚えるほどの雪景色を作っていた山に分け入っていくのに、
ノーマルタイヤで踏み込むわけには行かない。
それはあの藤原もうふ店でも、さすがに躊躇するんじゃないだろうか。
 当然のことだけど作業は男衆の仕事。麻衣ちゃんにはそのまま車の中で
DVDを見ていてもらう。平井さんは初めて見て、見入っていた「ぼくたちと
駐在さんの700日戦争」がクライマックスだったけど、強制連行だ。
さすがにチェーンは一人で装備させるのはけっこうな労力だから、
もし麻衣ちゃんと2人だったら、四苦八苦だったかもしれないな。
女のコと2人でスノボ行くんなら、スタッドレスは必須ですね。
「来年はスタッドレス購入かやぁ」と思ってしまったもの。
 これで山の中に入ってって、雪がなかったら徒労に終わるとこだったけど、
この日はチェーンを履くタイミングが大正解だったよ。
久しぶりに運転に全神経を集中させた気がするもの。額に汗だよ。冗談抜きに。

 ゲレンデに着いたのはすでに11時のこと。
この日は車の中で「夜は豪華なメシを食べたいねぇ」なんて話をしていた
こともあったし、時間的に余裕もなかったから、昼食は抜き。
疲れ果てるか満足するまで滑り続けて、15時ぐらいにあがることになった。
 そして、麻衣ちゃんの物覚えの良さを知っている俺は、1年ぶり2回目の
麻衣ちゃんをつれて、頂上行きのクワッドリフトへ乗り込んでいった。
平井さんは「大丈夫なの?」と心配顔も見せてたけど、すぐにわかったみたい。
最初こそブーツを締めてあげたり、ボードを履かせてあげたり、
立たせてあげたり…お嬢様のように丁重に扱ったけど、1/3も滑ってくると
すでに手助けする必要がない程度には滑れるようになっていて、
その頃の麻衣ちゃんの笑顔ったらなかったよ。輝いてましたね。
「楽しくなってきたっていう言葉以上に、その表情が物語ってたからね。
 ただ、そんな輝いてた笑顔にもが…
今度のは冷たい空気が原因だったみたいなんだけど、えらい勢いで泣いてたね。
むしろ涙を流してなかったときの方が少なくって、何度を拭ったことか。

 そんな感じで滑ってると、時間は飛ぶように過ぎていって、
次に時計を見た時にはすでに14時を過ぎていてビックリ。いつのまにか3時間だ。
名残惜しく感じながらも、それ以上に疲労も来てたから、
15時を過ぎたあたりで切り上げることになった。
 この日の麻衣ちゃんは、左右のターンのコツを掴みかけたぐらいだったかな。
去年は最後の最後にちょっとだけターンを教えたとこで終わったから、
順調な上達ぶりだと思う。
「また来年も連れてきてね」って言葉が、やっぱり嬉しかったですね。

 あと、この日もハプニングがひとつ。それはすっごい凡ミスなんだけど…
俺の車「プレサージュ」って、リアゲートがガラスハッチになってるの。
リアゲートを開けなくっても、ガラスの部分だけ開けて荷物を取り出せるのだ。
それがね、そのガラスハッチが開けっ放しになってたみたいなのよ。
ドアのカギはかけて、確認もしたんだけど、ガラスハッチが満開だったわけ。
 で、それを教えてくれたのが………誰??!!
滑ってる途中に方向転換がうまくいかなくって、中間にあるリフトの乗り口に
入ってしまった麻衣ちゃん。
「まぁ、このままもう1回頂上に戻るか」って言ってそのペアリフトに乗って
頂上に戻ると、俺達に近寄ってくるカップルが一組。
「なんだろ?あきらかに俺たちの方を見てるな」と思ってたところに、
「浜松から来てるプレサージュの人ですよね?○○○○(←車のナンバー)の」
って言われたわけ。で、「後ろのガラスが開いてましたよ」と。
いやぁ、いい人でした。ありがとうございます。
ミスをしたときって、こういう温かさに触れられるっていうメリットがありますな。
えっ?…いや!言い訳じゃないっすよ。もちろん!
 それにしても、よく俺達がその車の乗組員だってことがわかったよね。
逆の立場だったら、そのカップルの顔とか覚えてたかな?
ゲレンデだと、いくら狭いゲレンデでも、駐車場で見かけた人を
滑ってるときに見つけられるとは思えないし、まず回りの人に対して
そんなに意識をしていないと思う。
どこに行っても目立つらしくって、すぐに覚えられるタチだけど、
まさかゲレンデでまで、この特性が発生していて、それに助けられるとは
思ってもみなかったよ。
 そしてあの偶然ね。もし麻衣ちゃんが途中のリフト乗り場に迷い込まなかったら、
たぶんあのカップルと遭遇することすらなかったと思う。
しかも彼らは別のリフトに乗ってて、ちょうど頂上で遭遇しただけだから、
数分間の奇跡だよ。
そのカップルも「駐車場のおじさんにも伝えておいたんだけど」って言ってたし、
まさか遭遇して直接伝えることになるとは思ってなかったんじゃないかな?
不思議な縁ってのはあるものですね。
あの時のカップルと、そこに導いてくれた麻衣ちゃんに感謝ですゎ。

 ゲレンデを後にした俺たちは、平井さんがお勧めする豊橋の焼肉屋へ。
「特上を頼むまでもなく美味い」らしいから、そうとう美味しいのだろう。
焼肉屋に到着したのは19時半過ぎだったかな。もう相当の空腹ですよ。
準備は万端、いつでも来い!ってな臨戦体勢だ。
 お店は高級な中華料理屋を思わせる雰囲気で、当然のように個室だ。
焼肉用の網からしてゴッツい網で、ちょっと肉を焼いたらすぐにヘタったり、
焦げ付いてしまうような貧弱なものではない。
 3名様用っていうコースも用意されてて、たしか2万円だったかな。
コースにしても良かったんだけど、好きな物を頼んだ方がいいだろうってことで、
それぞれに好きな物をどんどん頼んでいく。
 さすが、できる店は違いますね。オーダーに対するレスポンスが早い。
待たされることなくメインどころの肉が運ばれてきて、それを堪能している間に
他の肉や料理もほとんど出揃っちゃったから、ずっとマイペースな感じで
肉を焼いたり、トークしたりしていた。
 焼肉ってなんかせわしない感じがしない?
知らない間に肉が焼けすぎてったり、バラバラのタイミングで次々と肉が
運ばれてきたりして、そのたんびに会話の流れが途切れちゃったりするし、
お腹はふくれても妙な疲労感が残っていたりもする。
 でも、この店ではそういう感じがなかったわけ。
俺たち3人が、うまいことのんびりした雰囲気を作れてたのかもしれないけど、
チェーン店とかだったら、雰囲気は違っていたかもしれないよ。
 肉ももちろん美味しかったよ。どの肉も口に入れた瞬間とろけていって、
焼きすぎるのがもったいないぐらい。タレとかもうす味のあっさりした物で、
肉に風味を持たせる感じ。肉そのものがおいしいのである。
さすが食通の平井さんがお勧めする焼肉屋である。
しかも平井さんの肉への探究心は一般のソレを遥かに凌いでいる。
 例えば、焼肉も1回に3枚ずつ肉を焼いて、それぞれに食べていたんだけど、
まず一番早く肉を取るのは平井さんだ。レアな状態がお好みらしい。
それに続いて俺と麻衣ちゃんが肉をとって、それぞれに食べるんだけど、
俺たちは口に入れた瞬間に舌を焼かれてしまう。
平井が平然と食べてたから、おんなじ感覚で肉を口に運んだんだけど、
予想以上に肉が熱くって、思わずむせてしまったのだ。
熱い」ってのよりも「早く食べたい」っていう気持ちの方が強いのだろう。
精神が肉体を凌駕しているという状態だ。少年漫画の主人公のようである。
そしてそれを繰り返すことによって、食通民族は爆発的にその脅威を
拡大していくのだろう。(主に腹部に…)
 他に面白かったエピソードと言えば筋肉痛。
麻衣ちゃんが極端に右腕だけ筋肉痛になっててさ。
いや、もちろん足とかにも来てるんだけど、右腕の症状が目立ってて、
焼肉にレモンを搾るのにもひと苦労していたわけ。
まぁ、それだけなら普通なんだけど、隣にいた俺は逆に左腕が筋肉痛。
コレには理由があって、スノボをしているとき、滑ってるときは勢いで
バランス感覚にのって、2回目とは思えない滑りを見せる麻衣ちゃんなんだけど、
平地にくるとボードを付けたまま歩くのがままならないのである。
で、そのほとんどを俺の左腕にしがみついてたから、こういうシメントリーな
筋肉痛ができあがったってわけ。
斜面の方が安定してる人ってのもレアだよね。
おかげでずいぶんとラブラブカップルみたいな状態だったもの。
まわりにいた本物のカップルよりベタベタしてたようなものですからね。
それでいて、滑走を始めるとけっこう滑れるわけだから、
よけいに「ただラブってただけかよ」みたいに見えたんじゃないだろうか。

 そんなかんじで絶品の焼肉を堪能し、色んな話題で盛り上がり、
焼肉屋を後にしたのは21時半を過ぎていた思う。
そこからはした道でまず麻衣ちゃんを家まで送り、平井と浜松に戻ると
ひとっ風呂浴びて解散したのが日付が変わった頃のこと。
俺に関して言えば20時間ぐらい連続で活動していたことになるけど、
楽しい1日だったよ。
やっぱり人に何かを教えるってのは、俺の性に合ってるんだろうね。
今シーズンは4回スノボに行ったけど、一番充実感があった気がする。
もんくんや大学メンバー、筒井夫妻と行ったときの方が、
爆笑するようなシーンは多かったと思うけど、麻衣ちゃんを楽しませて
あげれたっていう満足感が大きかったのかな。
実際に、今まで以上に素のキャラクターが見れたと思うし。
でもまぁ、まわりのカップル以上に麻衣ちゃんと仲良くしてたのが
楽しかったんだろうな。正直なところ。アレはさすがに惚れる勢いだったよ。
残念なのは、たぶんアレはあの日限定なんだろうってこと。
このペースだと次は来年の冬になるのかな?

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2009年スノボ旅行記 ~筒井夫妻編~

 2月7日の土曜日、筒井夫妻と平井と俺でスノボに行ってきました。
筒井夫妻とってのがレアでしょう?しかもグァムから帰ってきた週の週末よ。
日本では真冬の2月に、南国で泳ぎまくってきた週末にスノボ、と。贅沢!!
元々筒井夫妻とスノボって話はあったんだけど、一旦奥さんに予定が入って、
いつもながらの3人で行く流れに。
それが、奥さんの予定がなくなって、急遽「私も行く」…と。

 豊田に集合したのは2月6日金曜日の夜のこと。
その時点では奥さんの予定はなくなっていたものの、一緒に来るかどうかは
迷っている状態だったらしい。
とりあえず4人で焼肉をつつきながら「どうする?」ってな話しになり、
「スノボかぁ、やろっかなぁ…どうしよっかなぁ…。寒いよねぇ…。
道中は楽しそうなんだけどねぇ…」って言ってたもんだから、
「じゃ~、とりあえずゲレンデ行ってから考えたら」ってな提案をすると、即「OK」
 えぇ~と、話が見えない人もいるんじゃないかな?
「OK」ってのは「一緒に行く」ことに対しての「OK」で、「スノボをやるかどうか」は
未だに未定、現地に着いてから考えればいいだろうって結論になったわけだ。
提案しといてなんだけど、満面の笑みでの「OK」には、俺のほうがビックリさ。

 で、焼肉屋を出た俺達は、筒井の奥さんがウェアとかを実家に取りに行っている
時間を利用して豊田にできた竜泉寺の湯へ。
竜泉寺の湯=炭酸泉なのかな?
豊田の方でもでっかい炭酸泉の浴槽があって気持ちよかったっすょ。
 再び奥さんと合流すると、「ソリがなかった」と残念顔の筒井婦人。
スノボはともかくソリ遊びには意欲満々だったらしい。
それでも翌日のスノボには同行するらしく、俺の車に荷物を積み込むと
翌朝6時半出発を目指して、それぞれに夢の世界へと旅立っていった。

 翌朝の土曜日は、予定通り6時半に出発。
久々の豊田行きだったから、事前に給油するのをすっかり忘れていて、
まずは朝食を購入してガソリンスタンドへ。
しかしこのGSがやってくれましたよ。俺はまんまと罠に引っかかっちゃたさ。
 その「罠」ってのは「プリペイドカード」である。
細かいお金があんまりなかった俺は、給油のために1万円札を機会に
投入したのだが、機械の上の方には「1万円札、5千円札での給油の場合、
お釣りが出ません」なんていう注意書きが書いてあったのだ。
「お釣りはプリペイドカードで出ますよ」って言うのである。
給油の機械の操作方法なんて、どこのも大して変わんないから、
ニュアンスで操作してお金を入れちゃうじゃん?
しかも、注意書きは現金投入口とは別のところに書いてあるわけ。
あからさまに意図的な罠である。
引っかかったヤツはまたココで給油しろってことだ。悪どいねぇ…
あの系列のGSはどこ行っても同じやり口なのかな?
プリカがまだのこってるから、次回のスノボの時にはもう一度あのGSに
行くつもりでいるけど、それ以降はぜったいあの系列のGSには行かないだろうな。
 ちなみに帰りにも同じGSで再給油したけど、まだ5000円分残ってるよ…
そのおかげで財布の中に残ったのはまさかの2000円。
これじゃ~リフト券も買えないっての。
まぁ、平井バンクを利用してリフト券は購入したし、高速代はETCだし、
割勘にしている交通費が返ってくるからそんなに困らなかったけど、
釈然とはしないよねぇ……

 高速に乗ると美並あたりから渋滞が発生。
その原因は事故渋滞だったらしく、パトカーが渋滞の中をつっきって行った。
しかし、驚いたのはまさかの連続事故。
トンネルの入口付近で路肩にハザードを焚いた車が見えてきて、
「こいつらのせいかぁ」と思いながら事故現場を通過。
軽い追突事故で、路肩にも寄せてあったから、事故の規模は小さかったが、
その割に渋滞は解消されない。
「通行人が現場検証しながらゆっくり通ってくからか?」なんて言いながら
トンネルに入っていくと、またハザードを焚いた事故車を発見。
トンネル事故って言えば、被害が大きい場合も多いけど、こっちも軽い追突だ。
しかもこいつらもトンネル内の待避所に車を寄せているから、渋滞の原因としては
規模が小さい。
だもんで「度重なる素人の現場検証が原因の自然渋滞か?」と思っていたら、
そのすぐ後にももう1ヶ所交通事故が。
その事故も追突で、規模は小さかったものの、片側車線を塞いだまま事故ってた
もんで、コレが渋滞を作っていたというわけである。
 もしかしたらその前の2箇所の事故は、渋滞が原因の事故かもしれないから、
その場合は事故と渋滞のダブル元凶って事になる。
いやぁ、事故には気をつけたいものだよね。
高速での事故は危険なことはもちろんだけど、お金払って通行している人、
つまり「移動時間をお金で買っている人」の高速代をムダにさせちゃうって
ことでもあるからね。イライラの原因になって、ケンカするカップルなんかも
いたかもしれないし…
 そう言えば、ひとところで連続した事故だったからなのか、パトは1台しか
現場に来てなかったけど、そのぶん警官が事故現場を徒歩で行き来して
離れた場所に現場検証に行ってたけど、あれも渋滞を長引かせてたよね。
警官の方は警官の方で、キツかっただろうけど。管轄とかの問題かねぇ?

 渋滞を抜けると、そこからは快調に移動。
下道に降りてから、ゲレンデまでの数キロってところでも純粋な渋滞が
発生していたものの、雪が全然なくてチェーンがいらなかったのがよかったね。
 着々とゲレンデに近づいていく車中で「あぁ、ワクワクしてきた☆」と
テンションを高めていたのは、3年ぶりにスノボをする筒井さん
………ではなく、車内ですでにスノボをしないことを決定していた筒井婦人。
「えっと、ゲレンデのレストランでお茶しに行くだけだよね」
っていう当然のツッコミにも、満面の笑みで「うん♪」とうなずいている。
いやぁ、さすがやゎ。たぶんアレが筒井婦人の一番の魅力ちゃうかな?
個性的な発想と、それをマイペースに堂々と実行する行動力と自信ね。

 スキー場に着くとそれぞれに身支度をしてゲレンデへ。
渋滞ができていただけあって、かなりゲレンデから離れた駐車場だった。
4人でならんでゲレンデに向かったんだけど、一番装備が充実していたのは
筒井婦人でした。
スノボのブーツにウェア、グローブはもちろんニット帽とゴーグルまで。
とてもこれから紅茶を飲みに行くスタイルには見えません。
まわりの人から見たら、まちがいなく4人ともボーダーだったでしょう。
 ゲレンデに到着すると、とりあえずリフト券を購入して準備体操。
兎の4人でスノボに来たときには恒例になってたラジオ体操第一だ。
紅茶をたしなみに来た筒井婦人も、当然のようにラジオ体操に参加。
準備体操まで終わって、「さぁ、リフトに」ってところでついに筒井婦人に
別れを告げて「じゃ~昼メシのときにでも」と言ってリフトへ向かったのだった。
 で、このリフト。これがすっごい混雑っぷりなんよ。ゲレンデの特性なのかな?
1個リフトに乗ると、けっこうな距離の滑走を楽しめる。たぶん1kmぐらいとか。
そのぶん、リフトに乗る回数は減って、長く滑ってられるんだけど、
リフトに乗るのに、長い行列ができてしまっているのだ。
たぶんホワイトぴあの3倍以上の行列だったんじゃないかな?
ふつうは一旦頂上まで登っちゃえば、途中にある中継リフトはけっこうすいてて、
その中継リフトを使ってれば、頂上から中腹までをグルグル滑ることで、
混雑を回避できたりするんだけど、ここは中継リフトもけっこうな混み具合。
1本が長かったこともあって、滑った本数自体はそんなに多くなかったかもね。
 それなのにこの日はハデにコケちゃいました。
リフトを降りた平らなところで、180°のジャンプフォームを確認する筒井さん。
ふだん俺はあんまりジャンプとかはやんないんだけど、練習してる筒井さんを
見てて、ふと俺もやって見ようかと思ったわけ。
 で、俺もちょっと平らなところでフォームを確認して、いざ滑ってるときに
180°のジャンプに挑戦してみたのだが……
体が硬くなってたり、恐怖心で縮こまってて、練習のときよりも跳べなくなるのを
想定して、意識的に思いっきりジャンプしたら…
…………
………
……

なんと、ほぼ360°跳んでしまい、危なっかしくも無事に着地を決めて
そのまま滑走することに成功したのである。
 しかし、ここで増徴するとケガの元だって考えた俺は、すこしリラックスして
まずは180°をちゃんと跳んでみようと思ったわけ。
そこでさっきよりもちょっと弱めに跳んでみたのだ。
これがね、まだ加減しきれてなかったらしくって、270°ぐらいになっちゃったのさ。
滑走方向に対して直角さ。着地するのを待つまでもなく危険なのは明白だ。
咄嗟に片足に体重をずらすと、そのまま右足から雪面に着地して、
そのまま右足を軸に、強引に360°に回転を補正してしまった。
 ただ、強引な動きだったっていうか、ここでもまたしても力みすぎちゃって、
姿勢を立て直した後も勢い余っちゃって、けっきょく逆エッジで後頭部を強打、と。
今回の場合は自分の体を見くびりすぎてたわけだけど、自分の体が
どう動かせるのか、どこまでできるのかをちゃんと把握すべきだね。
 しかしあの強打は実はヤバかったね。昼メシの間はかなりピヨってたよ。
意識ははっきりしてるし、足もとがおぼつかないわけじゃないんだけど、
頭の中にモヤがかかったみたいでさ。何ともなくってよかったよ。

 そんな事もありつつ2時間ぐらい滑って、時間帯を微妙にずらして
昼食にしたんだけど、そもそも人の数が半端ないから焼け石に水状態。
レストランに行ってみると、テーブルはいっぱいいっぱい。
昼メシの時には筒井婦人とも合流したから、レストランでお茶してるって言ってた
筒井婦人のテーブルをちょっとあてにしてたりもしたんだけど、
ちょうど散歩に出ていたところだったらしく、合流してから一緒に席を探して
昼メシをとることになった。
 合流して真っ先にひと笑い提供する筒井婦人。さすが筒井さんの奥さんである。
多少雪まみれになって合流した俺たちだったんだけど、それはまぁ当然のことで、
それぞれに帽子やらグローブやらの雪をはらっている俺たちに奥さんが一言。
「私、スノボやってたわけじゃないのに、ゴーグルが紛失しちゃった」…と。
あの意外性は魅力ですね。ミスはミスなわけですが、許せるミスって言うのかな?
むしろ好感を抱くタイプの失敗ですね。

 メシの後は2時間ぐらい滑って帰ることになったんだけど、唯一携帯を持っていた
筒井の携帯が圏外に。たしかに山の上だから電波は悪いんだけど、
それを差し引いても一切電波が入らないのである。
「コケた衝撃とかでおかしくなったなぁ」と首をひねる筒井さん。
コレでは筒井婦人に撤収の連絡ができなくなってしまう。
 しばらくレストランやスキーハウス周辺を探してみたんだけど、
さすがに人出が多くって見つけることはかなわず、一旦先に車に戻って
俺の携帯で連絡をとることになった。
 結局、俺の携帯から連絡をとって合流したんだけど、筒井さんの携帯も
しばらくしたら元通りになっていたらしい。不思議なこともあるもんですねぇ。

 帰りの車の中は、毎回恒例の「寝てはいけないお疲れドライブ」だ。
運転をしている俺に対して、寝ちゃうのは悪いだろうっていう心遣いを
そのまま面白がるっていう企画である。
誰かが寝そうになったり、会話に参加してなかったりすると、矢のようなツッコミが
容赦なく飛び交うのである。
(ちなみに、その心遣いが「運転交代」に発展することはまずない)
 その中で面白かったのは平井さん。
後部座席に筒井夫妻が乗ってたから、この日は助手席に平井さんだったんだけど、
ふと隣を見ると、平井さんの首がカクンと横になっているではないか。
目は開けているものの、アレはもう10カウント数え始めてもいい状態だ。
ボクシングで言ったら、ファイティングポーズを維持できない状態と同じである。
すかさず俺がツッコミを入れると、便乗したように筒井夫妻も攻撃を加える。
このときの平井さんの言い訳は…

「NAVIの画面を横に見るとどうなるかと思っただけだ」………と。

苦しい!!
もちろん誰一人として、その言葉を真に受ける人物はおりませんでしたよ。
 あとは最終的に爆睡を決め込んだ筒井婦人ね。
帰りの車中で夕飯をどうするかっていう話になって、筒井夫妻の家で鍋を
ご馳走してもらうことになっていたのである。
で、途中まではみんなと一緒に寝ない闘いに参戦してたんだけど、
「私はご飯作るんだから寝てもいいんじゃん」と言った直後には別の世界へ。
いやぁ、あの一言の威力は凄かったね。
みんな「えぇ~!今さらそうくるか?!」みたいな反応を見せたにも関わらず、
誰一人として反論できず、熟睡を見守る結果に。

 豊田に戻ると、筒井婦人を筒井宅に降ろすと、残った3人で銭湯へ。
筒井婦人は自宅で身支度をして鍋の準備に取り掛かるってことで、
その間は風呂と岩盤浴でのんびりしようというわけだ。
そりゃ~、そんなことを企んでたら、寝ている筒井婦人は起こせないですよ。
 で、1~2時間風呂と岩盤浴を楽しんで筒井家に戻ると、3人で鍋パーティ開始。
いやぁ、楽しかったし美味しかったなぁ。
友人夫妻の家でご飯をご馳走になるってのは、初めての経験かな?
遠慮する気持ちが抜けないから、ちょっと気を遣っちゃいますが、
筒井夫妻の幸せな生活に触れられたような感じがしていいですな。あぁいうの。

 

 そんな感じで、2ヶ月前のスノボ旅行記を今ごろup…と。
前後編に分けようかと思ったんだけど、ちょこちょこと書き進めてると、
うまいこと話を切ることができなくって…
なんかも~、申し訳ないけどグダグダですね。
次回掲載予定の麻衣ちゃんとのスノボ旅行記はコンパクトに書き上げといた
記憶があるから、そっちはまだ読みやすいかな。
(追記:実際のとこ、コッチとほとんど変わらなかったですね…)
 …てなことで、今日はここまで。
今週末は屑人メンバーを中心に、12~13人で遊園地に行くっていう
どう考えてもネタの宝庫になることは目に見えたイベントが待ってますんで、
来週はそれもお楽しみに☆
(来週掲載されるかはわからないけどな…)

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2009年 兎団お花見パーティ

 土曜日は兎のお花見でした。
結果的にメンバーはお伝えしたとおりの5人のまま。
男性陣は9時半に集合して10時過ぎに現地入り。
しかし、さすがにお花見のピークに当たる週末だったから駐車場が大渋滞で、
浜松城公園の駐車場は諦めて、有料駐車場を利用することになってしまいました。
 ただ、公園の中は駐車場の混雑に比べると、予想外にお花見スペースは余裕。
俺たちは難なく去年とまったく同じ場所に陣地を確保したのであった。
天気予報のとおりにあまりよろしくない空模様のした、気温もちょっと肌寒い
ぐらいだったけど、風がなかったのが救いでしたね。
そのおかげでコートやジャケットが手放せないってほどの寒さではなかったよ。
 11時を過ぎると、買出班の女性陣が到着。
買い込んできたお惣菜を広げ、それぞれにドリンクを手にして乾杯。
同時に姉さんが用意してきてくれたグローブが到着したことで、
キャッチボールも始まる。
 花見をしながら飲んでワイワイやって、交代ばんこにキャッチボールをして…
やっぱり公園で遊ぶのはいいですなぁ~☆
こに時期はいつも以上に人が多いんだろうけど、それも楽しいのよ。
犬を連れてきている人も多くって、そのうちの何人かとは犬を通じてちょっと
話したりしたし、家族連れも多かったから、小さな子どもとふれあったり。
自然の中で癒されるのとは別の「癒し」もありますね、色んな人とのふれあいには。
人づきあいを面倒がる人が多い世の中ですけど、人はみんなで生活するのが
基本なんですよ。やっぱり。

 そんなふれあいの中で面白かったエピソードが…
キャッチボールをしていた広場のとなりにには小川が流れていて、
はしゃぐことにかけては遠慮を知らない兎の面々は、暴投の末に水没ってのも
珍しくはない。
で、1回小川の幅が広くなってるところにボールが突っ込んで、
そのまま真ん中でプカプカ。
流れもほとんどないから、どんぶらこしてくれない。
 しかたなく俺はグローブを手に持って、少しでもリーチを伸ばして
ボールを取ろうとしているところに、4~5歳くらいの男の子2人の兄弟が登場。
しかもお兄ちゃんの方は手に木の枝を持って準備万端の装備である。
(まぁ俺らの為に装備したんじゃなくて、デフォルトで持ってたんだろうけど)
で、「ちょっと俺にやらしてみぃ」って言って俺の肩を叩く。
その言いっぷりが、人がいいおっちゃんみたいで笑ってしまったっけ。
「大丈夫、危ないからいいよ」って言って、そのまま自分でボールを奪還する
ことに成功したんだけど、内心「こんな小さな子に負けれない」ってな
負けず嫌いな気持ちも存在していたことは内緒である。
 で、俺がボールを奪還すると、「ちぇっ」ってな感じで去っていった
お兄ちゃんだったんだけど、弟はそのまま俺に話しかけてきたのである。
そのコメントが秀逸!!無邪気なそのコメントには一同絶句だったさ。
それがまたかわいい感じに聞いてくるんだけど……ね。
そのコメントがコチラ↓↓↓

 

「どうしたらそんなふうになるの?」

 

痛っ!!!
「すいません、ヘタだからです。以後気をつけます!」ってのが、
正直な答えだったんだけど、負けず嫌いな俺はそんな素直な言葉を
口にすることなどできるはずもなく、一瞬ポカンとしてしまった後に
「そうだね、気をつけないとね」…とお茶を濁してしまいました。
 いやぁ~、子どもってのはかわいいね。あのコメントは子どもならではですよ。
俺が言ったら単なる皮肉でしかなくって、友達を減らしかねないもの。

 そしてもう1個のエピソードは、犬と小さな子の最強コラボでした。
俺とヒロくんと姉さんでキャッチボールをしてたんだけど、
そこにレトリバーを連れたおじさんが通りかかって、ちょうど俺が取り落とした
ボールがレトリバーの狩猟本能をくすぐったのである。
転がってきたボールをがっちり咥え上げると、一直線に飼主のおじさんの元へ。
おじさんは「ほら、こっちじゃないよ。あの人に渡して」って言って
俺のほうにボールを渡すように促すと、俺の手元にボールを置くレトリバー君。
かしこいっすねぇ。賢者っすゎ。
 しかし、素直にボールを受け取って終わらせないのが俺ね。
もう一度ボールを転がしてみる俺、みごとに食いつくレトリバー。
やっぱり根っからの賢者じゃなくって、もともと遊び人からジョブチェンジした
賢者だったんだねぇ、レトリバー君も。
まぁ、いまだに遊び人からジョブチェンジできない俺よりは遥かに賢者ですが…
 そんなんをやってると、それを見ていた3歳くらいの女の子が駆け寄ってきた。
レトリバー君が俺のところに持ってきたボールを拾い上げると、
俺がしたのと同じように、ボールを転がしてレトリバー君の狩猟本能を
揺さぶるわけである。
 さらには俺たちの隣で野球をやってた大学生ぐらいの集団も集まってきて、
みんなでレトリバー君と戯れはじめる始末。
最後の方には、俺たちの方がまだ遊んでもらいたいのに、レトリバー君の方が
先にボールに飽きてしまうという残念な結末に……
あぁ…やっぱり俺たちよりレトリバー君の方が賢者だったみたいだよ。
 巻き込んじゃったおじさんにはちょっと迷惑だったかもしれないけど、
楽しかったね。普通にキャッチボールを続けてるよりもよっぽど。

 兎はみんな社交的で、まわりの人と仲良くなることに抵抗はない方なんだけど、
その中でも俺はさらに一歩、まわりの人に対して踏み込んだ接し方を
しているかもしれない。
いや、たぶんモッチィもいれば、モッチィと俺は同じぐらいだと思う。
 まわりの人と仲良くなるときって、しょっぱなに話し掛けたりするのって
俺かモッチィであることが多い気がするんだよね。
で、そのあとは兎のみんながワイワイとついてくる感じかな。
(相手が女のコの場合は、姉さんの方が動きが早いですが)
みんながついてくると、今度はその輪が回りにいる人達にも伝わっていって、
さらに垣根のないつながりが出来上がる。
ときには何もしてなくっても、話し掛けられることもけっこうあるし。
あらためて不思議なオーラを持った集団だよね、兎団って。

 楽しいお花見を満喫していたのも束の間、14時を過ぎたところでついに雨が。
俺たちは急いで撤収すると、そのままRAUND1へ行って、
卓球やビリヤードで楽しむことになった。
キャッチボールをやってたからスポーツつながりで連想したんだろうね。
 15時過ぎぐらいにRAUND1に到着した俺たちは、3時間パックにして
スポッチャに入場。まずは俺と姉さんがビリヤード場に移動。
他の3人は、その間バッティングと卓球を楽しんでいたらしい。
ちなみにビリヤードの戦績は4勝無敗で俺が勝っちゃいました。
難しいもんですね、やっぱり。さすがに全勝は回避しようとしてたのに…
でも、姉さんの腕が良かったから、逆にこういう結果になったんじゃないかな。
事実、追い詰められるような場面も何回かあって、何でも器用にこなすなぁ
…と感心しちゃいましたからね。
去年は初キャッチボールだったのに、けっこういい球投げてたし。
 そう言えば、今年は姫が初キャッチボールだったようですが、
姫もちゃんとした球を投げてました。

 そしてそして、途中でビリヤードのメンバーも交代しながら、
最終的には兎で初カラオケ。
居酒屋の個室にカラオケが付いててちょっと歌ったりとか、
姫とは何度か一緒にカラオケしたりしていたものの、姉さんとかリーダーと
カラオケするのは初めてでしたね。
いやぁ~、いつもながら特筆すべきは姫の歌唱力の高さですゎ。
 しかし、残念だったのはカラオケに移動して30分ぐらいで、
俺がタイムアップを迎えてしまったこと。
夕方からは別の予定が入ってたから、17時過ぎには移動しないといけなくて、
はじめにカラオケに移動していた俺と姉さんと姫はそれぞれに何曲か
歌ってたんだけど、その後もビリヤードを続けていたリーダーとヒロくんが
合流した頃にはすでに17時目前になってしまっていたのである。
だから、相変わらずリーダーとヒロくんとはカラオケできず…
まぁ、ヒロくんの歌声はいつもLIVEで堪能してるわけだけど、
やっぱりカラオケで聞くヒロくんの歌声も聞いてみたかったさ。

 そんなわけで今年の兎のお花見は、RAUND1も含めてバラエティに富んだ
内容だったんじゃないでしょうか。
飲んで、走って、投げて、取って、衝いて、撮って、歌って……ね☆
お花見の様子の方はヒロくんのブログでも写真付きで公開されてるんで、
そっちの方も是非チェックしてみてくださいな。

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「心」と「球」があれば、そこに壁なんてないのさ。

 No.1のOnlineのアジアのEntertainmentストアに、買い物をしてくださって
ありがとうございます。 2009年3月22日に首尾よくあなたの注文品を出荷
しました、そして、あなたは、まもなく、それを受け取ることができます。
私たちと共に重ねて買い物をしてくださってありがとうございます、
近い将来あなたに役立つのを楽しみにしています。

 俺の日本語もあんまり誉められたもんじゃないことは重々承知していますが、
それでも上記の文章よりはいくらかましでしょう。
先週書いた海外のサイトでの買い物の結果、週末の間に俺のアドレスに
届いていたメールの和訳です。
原文はもちろん英語で書いてあって、自分でザラっと一読したあと、
一応確認のために翻訳サイトで和訳したところ、↑のようになったわけです。
 とりあえず、何かしらは発送されたようなんで、今週のなかば過ぎには
うちに届くことでしょう。
あとはその中身が、ちゃんと希望商品であることを願うばかりです。

 さて、そんなことを願っている麻生は、フィジカルがボロボロです。
メンタルはそれなりにハツラツです。
なんでこんなにボロ雑巾のようになっているかと言えば、土曜日に過酷な1日を
過ごしたからなんですねぇ。まぁ、自ら進んで険しい道に入っていきましたが…
 土曜日は男ばかりの忘年度会を企画していて、そのスタートが19時
だったんだけど、夜までは暇だった俺。
そこにヒロくんからメールで、今日のお店の場所がわかりませんってな
連絡が入ってきた。
だもんで、フリーなら前ノリして遊ぼうか?ってメールを返したら、
浜松のツレとスポーティーな休日を過ごす予定になってるという。
で、なんやかんやでそのスポーティーな休日に参加することになったのである。
ヒロくんとだって、LIVEハウス以外で会うのはまだ3回目とかなのに、
さらにその友達とわいわいバスケをしようというわけだ。さすが麻生ですね。

 で、集合時間の16時に、とある体育館に行ってヒロくんと合流すると、
ジャージとジムシューズをぶら下げて体育館へと足を踏み入れて行った。
半面は別の集団が使ってて、反対側の隅で準備運動をしている人が5人。
体育館の半面を使うとなると、なかなか贅沢なスペースの使い方ですなぁ
…と思ったんだけど、俺たちの後にもう一人加わって全部で8人。
その頃にはみんな体も温まってきてたもんだから、4対4でフルコートゲーム。
 いやぁ、練習でひょこひょこシュート撃ってんのとゲームでは、
あんなにも体力の消耗具合が変わってくるんだねぇ。
修行では3時間持続できた「堅」が、実戦では30分しかもたない感じだよ。
練習とおんなじペースでコートの中を走り回ってたもんで、
後半はぜぇぜぇ言いながら必死にボールを追いかけてたっけ。
ゲームはたった15分ぐらいしかやってなかのに、だ。
結果10-14で俺の所属していたチームが勝ちました。俺の得点は4点。
急遽参加させてもらった身としては、使いものにならなくっても、
でしゃばり過ぎても迷惑をかけちゃうかなぁ…と思ってたんだけど、
得点だけ見たらいい感じの活躍でしょうか?
なんせ、8人中に知ってるのはヒロくんだけですからね。
ただ、プレイスタイルは全然控えめじゃなくって、知らない人にかこまれながら
(ヒロくんも敵チームだった)そうとうパスを要求してましたね…
 そんなこんなで、みんなして疲労困憊充電モード。
ゲームは15分だったのに、休憩は20~30分挟んでたんじゃないかな。
で、ゲーム中に女のコが2人登場してて、俺たちの充電中はその2人が
シュートうったりしてウォーミングアップ。
そしてさっきの4対4のチームに、女のコを1人ずつ加えて2ゲーム目スタート。
さらに2ゲーム目が終わる頃にはもう一人登場して、総勢11人だ。
いやぁ、俺が急遽参加したりしなければ、キレイに5対5だったのにねぇ。
余計なことしたもんだねぇ。それでもまぁ、次の機会にはまた誘ってもらおうと
企んでたりしますが、なにか?

 それにしても、いいメンバーでしたね。
急遽参加した俺に対して、「誰これ?」っていう反応をした人は皆無で、
みんないつもどおりってな素のペースのまんまだったし、
そのおかげで俺もいつもどおりのマイペースを貫けたんだと思う。
ゲームは結局4ゲームやったんだけど、女のコも含めてみんな普通の
チームメートとして扱ってくれてました。
もっとよそよそしい空気を漂わせちゃうかと思ってたから、
あんなに違和感なく馴染めたのは逆に意外でした。
 しかし、それ以上にびっくりしたのは「大林くんの友達だよね?」って言葉。
大林ってのは高校のときの友達なんだけど、世の中せまいもんだね。
大林の結婚式のときに3次会で一緒に飲んでたらしいんですわ。
当時の日記にも書いてあるんで、読んでみてくださいな。
言われるまでまったくわかんなかったけど、確かにあの時はかなり盛り上がって
一緒に飲んだんだよね。
 なんかね、「どっかで見たことあるなぁ」ってずっと思ってたらしくって、
記憶をたどってったら大林の結婚式にぶちあたったらしい。よく覚えてたよね。
まぁね、ほとんど大林の会社の人たちしかいないなかに混ざってって、
かなり意気投合して盛り上がってたからね。
こっちからしてみたら「たくさんいた大林の会社の同期の人たち」なんだけど、
向こうからしてみたら「同期ばっかりのテーブルに乗り込んできた変わり者」
に見えただろうから、そりゃ~印象にも残っているのかもしれない。
(そういう経緯がなくっても、覚えられてることは多いけど…)
ヒロくんも会社の同僚を知ってるって人がいたらしいから、
ほんとに世間はせまいものである。
 それにしてもヒロくんの機動力はすごかったなぁ。
さすが冬でも海に繰り出していくっていう、スポーティLifeを送っているだけの
ことはありますね。カウンターのたびに真っ先にゴール下まで走ってたっけ。

 

 …と、こんなわけで土曜日は2時間半ぐらいバスケをしたのであります。
(実質半分以上の時間を充電時間に充ててたと思うけど…)
で、その後は今にも足がつりそうなピクピク状態で運転しながら街中へ向かい、
忘年度会が始まったのが19時。うちに帰ったのは夜中の2時半、と。
2時間半バスケをした直後に7時間飲んで帰ってきたわけですよ。たはぁ……
そりゃ~日曜は家から出る気力もなくなって、DVDを2本も見ちゃいますよ。
月曜になっても階段の昇り降りでは、若干しかめっつらにもなりますさ。
 てなわけで、ボロボロの俺はここで一旦筆を置きまして、
飲みの様子の方は別の機会にお届けします。
書きかけの話ばっかりで申し訳ないけど、できる限り関連したエピソードは
リンクでつなげて読みやすくするんで、お許しくださいな。

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南国旅行記⑦ ~映画で言ったらバック トゥ ザ ヒ○ーチャーの巻~

※「南国旅行記① ~麻生、入国審査で捕まるの巻~
 「南国旅行記② ~テーマパークっぽい街の巻~
 「南国旅行記③ ~お菓子もジュースも朝食までもの巻~
 「南国旅行記④ ~国を選ばず発動する兎魂の巻~
 「南国旅行記⑤ ~5本目にして主役登場の巻~
 「南国旅行記⑥ ~ベトナムに行ったどうで○ょう班のようにの巻~
 の続きです。

 いよいよ最終日を迎えた2月2日。
この日は8時過ぎに目を覚まし、身支度をしているところに筒井さんからの
コールが入ってきた。
「暇になったから泳ごうぜ」と言うのである。
初日、2日目は式の準備があって、式の後は親族でのお食事会、
予定されていたスケジュールを終えて、プレッシャーから解放された筒井さんは
そのまま俺たちと合流して飲みに繰り出し、3日目にようやく奥さんと観光
っていうスケジュールだったらしい。
 で最終日、チェックアウトまでは奥さんもと別行動になるらしく、
兎の4人で「わっほぅ~い☆」と遊ぼうじゃないか、と。
俺たちもまともに日の下で泳がないままだったし、プールでばっかり泳いでて
海には出てなかったもんで、この日は4人で海水浴を楽しむことになった。

 ビーチに出ると、シュノーケリングのセットを借りてビーチへと出る。
ごっついゴーグルをつけて、シュノーケルを咥え、ライフジャケットを着て
足ひれを履いた俺たちの姿は、日本での海水浴の姿とは程遠かったですが、
コレがまた南国で遊んでいるって気分を高めてくれましたね。
 海水浴のお目当ては水中のサンゴや、その中で泳ぐ小さな魚たちである。
さすが南国の海だけあって、その魚たちは煌びやかな熱帯魚だ。
そりゃ~、これだけの重装備が必要になるってものである。
(ライフジャケットは着けてると潜れなくなって、逆に溺れそうになったもんで、
すぐにビーチに放置されることになったけどね)
筒井さんは防水のデジカメまで持参で、「1m~3mの防水効果がついに
発揮される場面が訪れたよ」と息巻いている。
しかし、そこにはちゃんと「あぁ…50cmのところで浸水するなぁ、それは」
っていうツッコミを忘れない平井さん。
ちなみに南国では平井さんのコメントが冴えている…と、4日間評判でしたね。

 どのぐらい海で遊んだかな?
水中写真を撮ったり、○モを追っかけたりして楽しんでたんだけど、
そんなに長い時間じゃなかったと思います。
シュノーケルつけてたって、水中では充分に呼吸ができるわけじゃないから
息苦しいし、そもそもシュノーケルが意味のない深さまでガンガンに
潜っていく4人だからね。体力の限界が早かったってことですゎ。
 そんなわけで、早々と(それでも30分~1時間ぐらいかな?)ビーチを
後にした俺たちは、そのままプールに移動。
深いプールでアップアップしながら醜い争いに火をつけてみたり、
ウォータースライダーにはしゃいでみたりしたんだけど、兎魂はやっぱり
燃えるべきポイントがきっちりしていますね。
俺たちはネットの張られたプールが空いてるのをみつけて、
水中バレーにのめり込んでいくのであった。
 もうそののめりこみ具合といったらなくってね。
チェックアウト時間ギリギリ15分前ぐらいまでバレー三昧さ。
「やっべぇ!!」って言って急いで部屋に戻って、俺とモッチィがシャワーを
浴びたところでタイムアウトを迎え、残った平井さんは筒井夫妻の部屋で
シャワーを借りることにする。
筒井夫妻の部屋は、次の予約が入っていないらしくって、急いでチャックアウト
する必要がなかったのである。
 俺たちの荷物も筒井夫妻の部屋に運び込ませてもらって、平井がシャワーから
出てくると、筒井夫妻と一緒にランチに出かけることにした。
出かけると言っても、空港へ向かうバスの時間が迫っていたから、
向かった先は前夜に俺が踊ったBarである。

 適当に5人座れるテーブルにつくと、俺とモッチィはカレーを頼み、
筒井と平井はバーガーをオーダー。筒井婦人は山盛りポテト的な物だったかな。
で、一緒にカクテルも頼んだんだけど、あいかわらず飲み物の到着は早くって、
料理の方はいっこうに姿を現さない。
 店内のフロアにはどこからともなくでっかいTVが設置され、
アメフトの試合が映し出されている。
で、日本人の客はまたしても俺達ぐらいだったんだけど、まわりの外国人達は
みんなしてアメフトの中継に夢中。それはもう店員も、客も、だ。
俺らの近くにいたフロア担当のおっさんなんかは、仕事そっちのけで
ガッツポーズしたり飛び跳ねたりしている。
 バーガーとカレーが出てきたのは、またしても1時間ぐらい経過した頃。
空港行きのバスが出るまで30分しかないタイミングである。
荷物はすでにまとめてあるから、チャックアウトや荷物の運び出しは
5分~10分で足りるとしても、のんびりメシっていう雰囲気ではない。
 もしかしたらアメフトに夢中でバーガーを焦がし、応援しているチームの
タッチダウンと一緒に焼きなおしたバーガーを床にたたきつけ、
3度目の正直で出来上がったバーガーが完成したのはオーダーから
1時間後のことだった……みたいな感じだったのかもしれないな。
 時計を気にしながらも食事を続けていると、それなりに和気藹々とした
雰囲気を保ちつつ、15分ぐらいであらかたのメシを腹におさめてしまうと、
そこで筒井さんの携帯に着信が。
おそらく筒井さんのご両親からの電話だろう。「遅いぞ、何してるんだ?」と。
それに対して「今メシ食べてるけど、もう荷物もまとめてあるから、
10分もあればチェックアウトしてロビーに行けるよ」って答えると、
そこには驚きの返事が!

「集合時間は30分じゃなくて、20分だぞ」

…と。
そう、5人そろってバスの出発時間を10分勘違いしていたのである。
もうもう、ただただビックリさ。
慌てた俺たちはモッチィと平井にメシのお会計を頼み、俺と筒井夫妻の3人は
ダッシュで部屋へ荷物をとりにもどる。
3人でそれぞれ2つずつのトランクを引きずりながらチェックアウトを済ますと、
みんなが集合しているロビーへと急いだ。
ロビーに着いた俺達に向けられた言葉はコチラ
「あれ?あと2人は??」
またしてもビックリだ。俺たちよりも先に来ていると思ったモッチィたちが
まだ集合していないのだと言う。
すかさず俺はBarへと走ると、金を払ったのはよかったけど、
いつまで経ってもお釣りが来ないらしい。
いやぁ、この時間とのおっかけっこブリは、マー○ィ・マクフ○イかよ
って感じですよね。時間旅行したっちゃ~したけどさ、時差1時間ぐらい。
 ただまぁ、慌ててたのは当事者ぐらいなもので、バスの運転手とかは
ぜんぜんのんびりムードが覆ることはなかったけどね。
空港について出国審査を終わらせてからも、ずいぶんと時間があまってたし。

 そんな感じで3泊4日、賞味丸3日間ぐらいの南国旅行を無事クリアした、と。
各所でギリッギリな場面を迎えるあたりなんかは、内容の地味さはともかく、
ホントに映画みたいなスリル万点な展開が目白押しでしたよ。心境的には。
 最後には飛行機に乗り込むところでも、もう一回ちょっと驚かされたよ俺は。
荷物検査が終わって、出国の手続きも無事に済んで、飛行機の機体にまで
乗り込んで、自分の席へ向かおうとしたところで、機長に腕を捕まれる俺。
トラウマが完治しきっていなかった俺は、心臓を軽く捕まれた気分だったさ。
何かと思って機長の顔を見上げると、満面の笑みの機長。
しかし、彼の腕はさらに俺の腕を持ち上げると、自分の腕を並べるように
俺の顔の前へ突き出してきた。
そして、彼の指摘してきたのは………

親指の指輪

俺ってば左手の親指に指輪をしてるのね。
カ○ルを持ってる写真とか、コーラの隣で千円札を持っている写真を見れば
その指輪が写ってるんじゃないかな。
で、機長も親指に指輪をしててね、満面の笑みで「おそろいじゃないか」って
言って俺の腕を掴んだ、と。
脅かすなよ、と。
こっちは入国審査で捕まってんだ、と。

 ホントに最後まで油断できない旅行でしたね。
でも、楽しかったぁ~
筒井さんは「おまえらも海外挙式にしろよ」と言ってましたね。
新郎本人は充分に楽しめなかったし、俺もみんなでもっとワイワイしたかった
って言うのである。
確かにねぇ、結婚費用も国内の半分ぐらいですむらしいけど……どうかなぁ。
まぁ、まぁ、今から心配するこっちゃないですけどね。

 さて、これで長らく続いた南国旅行記は完結です。
次回は「筒井夫妻と行く、スノボ旅行(仮題)」の予定。
半分ぐらいは書いてあるから、案外早めにお披露目できるんじゃないかな♪

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数々の出会いに溢れた週末 ~浜松の中心で半裸で叫ぶ~

 どうも、睡眠不足の麻生です。
金曜日にうちに帰って、夜更かししてたら寝たのが明け方で、
土曜日は昼過ぎぐらいに起きてパスタ屋さんで昼メシ食べて、
リーダーのLIVEへ。
FORCEに着いたら、リーダーのLIVEがすでに終わっててショッーーク!
スタートの時間が前にネットで見たのと違ってたのと、airgateが
トップバッターだったのが誤算でした…
 でも、この日はまた友達が増えましたよぉ♪
すっごい感じのいい優しそうなお兄さんで、だけどLIVEになると
豹変するらしいRuiさん。
3月14日にairgateや雨傘が出るLIVEに、Ruiさんもソロで
出るらしいんだけど、「かなり異色でたぶんひくと思う」っていう本人の
言葉以外の情報はほぼ皆無。でも、そこは当日まで楽しみにしとくつもりです。
彼の方が3つぐらい歳上なんだけど、相変わらず俺の方が態度が…
 そしてRuiさんと話してて、彼のファンの女のコとも仲良くなったんだけど、
度肝を抜かれましたね、彼女には。
なんと………

 

平成3年生まれ!!

 

一瞬唖然としちゃったさ。
17歳だって…。17歳っていう年齢だけ聞くと、姫と最初に会ったときも
当時18歳だったから、そこまでのインパクトはないんだけど、
「平成3年生まれ」っていう言葉には威力がありましたね。
「平成生まれ」ってだけなら、「ついにそういう友達ができたかぁ」と思う
ぐらいなものだったかもしれない。
それが「平成3年生まれ」さ。いきなし「3年」よ。
長年誰も越えられなかった世界新記録を、一気に塗りかえられた感じです。
見た目とか話から、若人であることはわかってたけど、
それでも姫と同い歳ぐらいだと思ってたから、よけいに驚いたっけ。
 そしてFORCEスタッフのニャン氏とも連絡先を交換。
今年卒業して就職する新社会人なんだけど、春からは東京に行くらしく、
打上げで酔っ払って、涙ながらに「ありがとう」って繰り返すニャン氏。
「遊びに行くから、美味い店探しといてやぁ」言うてアドレスを交換したのだ。
 いやぁ、いい友達が増えて幸せな打上げでした。
翌日の日曜は、午前中からテニスの予定が入ってたんだけど、
ガッツリ2時まで打上げに参加しちゃったさ。
しかも、そのとき打上げに残ったメンバーは5時まで飲んで、
FORCEに戻って、解散したのは8時過ぎてたらしいです。
酔って感極まってたニャン氏が潰れちゃって、けっこうな惨劇になったらしく、
「麻生さんたちは、逃げたってぐらいにいいタイミングでかえったよ」
てなことを言っておりました。
 LIVEの方は久しぶりにLOOSELYが出てて、相変わらずステキでした。
打上げでもLOOSELYを含めた色んなバンドと話せて楽しかったよ。
ココのところ、素の自分をすんなり出せてるような気がして、
それが楽しさにつながって、まわりにいる人も楽しいって言ってくれて…
幸せを実感するとともに、やっぱり難しいこと考えてるより、まずは笑って
明るく前に進んでいくことの方が大きな力を生むんだなぁと思ったよ。

 そんなわけで、翌日の日曜日は睡眠不足のままみんなでテニス。
しかもairgateが急遽日曜もLIVEに出ることになって、
土曜日に遅刻した俺はリベンジに燃えてたから、なかなか過酷な日曜に…
テニスのメンバーは、もんくんと平井とクピン、そしてもんくんの女のコの
友達とその会社の友達。
総勢7名でのテニスでしたが、女性陣は比較的大人しい人達で、
はじめのうちは3人の世界と壁を感じたもんだから、前半は個々にテニスして、
ラストにチーム組んでゲームをするっていう流れでした。
 なんか久しぶりに「普通の女の人」っていう人たちでしたね。
まぁ、何が「普通」かは人それぞれですが、LIVEハウスで知り合うような
人達と比べると、やっぱり俺の生活している空間には「濃い人」が多いなぁ
っていう実感を改めて胸に抱いた感じです。
 特に「出会い」がどうこうっていう目的で集まったわけじゃなくって、
テニス目的で集まったメンバーだったから、たとえ「それぞれに」でも
みんなが楽しめたんなら良かったんじゃないかな。
まともにテニスするのは初挑戦だったクピンも、またやりたいとかラケット
買おうかなぁみたいなことをいうてたから、近いうちにまたやりたいね。
 テニスの後は用事があるっていう1人以外は、みんなで羽山の実家のそば屋へ
行ってみんなで昼メシ食べて解散…と。
さすがに疲れてたから、LIVEまではのんびりしたかったのである。

 そしてLIVEではほとんど土曜日と同じメンツで盛り上がりましたよ。
KCが来週末、airgateがこの春に、それぞれNEWアルバムを
リリースするってことで楽しみです。
姫からもメールがあって、「もうずいぶん会ってないねぇ」ってことで、
久しぶりに姫ともおしゃべりしてきました。
相変わらずスキルの高いキャラですなぁ。
 で、この日は日曜ってこともあって対バンも少なくって、
LIVEが終わったのは21時過ぎ。
さすがに「この時間なら」っていうのと、FORCEスタッフのBDPを
兼ねてるってことで、打上げにも参加したんだけど、まさか日曜に2時まで
飲むことになるとは思いませんでしたね。だから今日は正直「屍」です。
 一方、2次会に残ったメンバーには半裸の人間が2人。
しかもそのうちの一人は、東京から初めて浜松にLIVEをしにきたバンドの
メンバーで、他のメンバーは翌日予定があって1次会で東京へ戻り、
一人で初上陸の浜松に残って、半裸でその中心街を闊歩した、と。
 俺も打上げで話したけど、明るくて楽しくてイケメンでソレ、と。
FORCEの打上げ的には、最高の人材ですよ。
「浜松楽しい♪また必ず来ます!」って言葉が嬉しかったですね。
俺が何かしたわけじゃないんだけどね。

 

 さぁ、今日はこんな感じで。
個々のエピソードを浅くザラっと紹介した程度でしたが、そこそこの長さやね…
まぁ、何が言いたいかって言ったら、過酷で幸せな週末だった、と。
そして今週末はKCのLIVE&アルバム発売☆
来週末はairgate、雨傘、note、そして仲良くなったRuiさんの
LIVE。しかもその日の打上げはニャン氏の送別会。
いやぁ、まだまだ幸せで楽しい週末が続きそうです!

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丹羽宅ボードツアー2009 ~前編~「藤○とうふ店現る」

 今年の干支は「丑」ですね。
なんで1月も下旬にさしかかろうっていうこの時期に、こんな話を出したか
と言えば、牛になってきたからですゎ。
「なに言ってんの?」と思うかたもおられましょうが、そのままの意味です。
17日の土曜日、ホワイトピア高鷲で牛を見たって人がいたら、それは俺です。
まさかこの歳で着ぐるみに袖を通すことになるとは思いませんでしたが、
ちょうど丑年ってことで、着ぐるみ卒業式を兼ねてスノボをしたと。
 屑人にとって着ぐるみの歴史は古く、すでに10年近くなります。
始まりは大学のスキー・スノーボードサークルで、スキーとかスノボが
うまい人は気ぐるみを着てすべるっていう伝統があって、俺も着ぐるみを
購入することになったのが始まりです。
で、サークルのツアーの時しか着ないってのはもったいないからね。
随所で登場することになったわけである。
やっぱりスノボのときが一番出現率は高いんだけど、過去には牛のかっこうで
2泊3日の旅に出ていたりする。(中身はその都度別の誰かが交代している)

 さて、そんなサブ設定は置いといて、ストーリーを進めていこう。
当日の朝は3時半過ぎに麻生家集合。
一昨年は俺が車を出し、去年はクピンだったから、今年はおーくんの出番。
この屑人丹羽宅スノボツアーは毎年、おーくんが主催で開催されている。
俺は今年で4年目になるんだけど、初年度から参加しているおーくんは
今年で8年目になるらしい。大学3年の時には就職活動用の履歴書も
なぜか丹羽の実家で書いていたと言うから実に屑人らしい。
 そんな歴史あるツアーなんだけど、当日の朝は主催者兼ドライバーの
おーくんに連絡がつかないっていうクピンからの電話で目を覚ました。
時計を見るとすでに3時を過ぎている。
3時半にクピン宅でクピンと、前乗りしている平井を拾って麻生家に来て、
4時までには高速に乗る(交通費削減計画)予定だったから、
この時点でおーくんが寝坊してたりしたら、経費削減はアウトって事になる。
そこで、俺からも電話をしてみると、確かに呼び出し音が鳴ったままで、
おーくんが出る気配はない。そのままコールを続けつつ身支度を始めると、
ようやくおーくんが電話へ。
すでにクピン宅へ向かっている途中らしい。ギリギリだがなんとか
計画どおりに事は進みそうである。
 実際高速に乗ったのは3時52分。ホントにギリギリのタイミングだったけど、
そのおかげで岐阜の丹羽宅まで行っても、高速代が約2000円っていう
超リーズナブルな料金でした。

 6時ごろ丹羽宅に到着すると、荷物を積み込んでスキー場へ出発。
いつもだと浜松を出るのが6時ぐらいだったりすることもあるから、
ここまで早いのは珍しい事。
しかし、そのおかげで渋滞にはまることもなく、ゲレンデに到着したのは
8時過ぎ頃のことだった。それでも到着は思ったより遅かったですね。
 スタッドレスタイヤの車って初めて乗ったんだけど、安定感がありますね。
雪道でも40km/hぐらいなら、カーブでもほとんど問題なく走るもんね。
俺も余裕があれば来年以降スタッドレス購入を考えようかな?
年々回数が減ってるのが実状だから、運転技術が衰えない限りはチェーンでも
いいかなぁなんて思っちゃうんだけど、それよりも先にチェーンを装着する
体力の方が衰えていきそうだな…
 そんな山道走行中に、今年もおもしろエピソードが★
くねる山道を走っているときに、たまに対向車が走ってくることがある。
毎年こんな時間に帰っていく人ってのはどういう人なんだろうな?と思うのだが、
そんな車の中に走り屋マンガ「頭○字D」でおなじみのパンダトレノが。
「おっとぉ、今度の対向車は藤○とうふ店だぞ」「この寒さだと藤○もうふ店
かもしれんなぁ」なぁ~んて軽ぅ~く食いついた瞬間、カーブに差し掛かった
もうふ店は、そのまま雪道の上をゆっくりとカーブに突入していったのだが、
なぜかハンドルだけは急ハンドル。当然もうふ店の車体はケツを振られて
後輪が横滑りした状態でカーブを進んで行く。しかも隣の雪壁との隙間は
わずか十数cmといったところだ。
しかしもうふ店は慌てる様子など微塵もなく、ゆっくりしたスピードではあるが、
後輪をドリフトさせたまますれ違っていくのであった。
 こっちはもうテンション上がりまくりだよね。
実写か?!伊達にあの車乗ってないなぁ!!
ってな話で大盛り上がり。しかもその後もヤツが付けたと思われる、
他の車とは明らかに違った轍が雪道に残っていて、
「あの轍おかしいだろ?!雪壁から30cmぐらいしかないぞ!」
「でも、雪壁にはこすったような跡はないねぇ」
なんていう感じで、もうふ店の置き土産でしばらく話題が絶えませんでしたよ。
いやぁ、世の中にはいるもんですねぇスゴイ人が。
まぁ、その実力が活かされる機会ってのは、ほとんどないでしょうが…

 ゲレンデに降り立った俺達は、そのまま山頂まで攻め込み、一気に滑走開始。
メンバーの中に干支が混じっていた以外には、例年と変わらないスノボ風景だと
思われたのだが、実際にはもうひとつ大きな違いが内包されていた。
それは平井さんの衰えだ。
メンバーは俺と、クピンと、おーくんと、平井と、丹羽の5人。
もともと5人とも運動神経はいいメンツなんだけど、体力的に見ると
やっぱり平井が一番不利な状態だったのは否めない。
しかしそれでも、去年までは最初の数本はみんなについてきていたんだけど、
今年は1本目を1/3も滑ったあたりで、すでに足が悲鳴をあげ始めたと言う。
スタートが早かったぶん、昼メシもコアタイムを外して、10時半ぐらいには
レストランに移動したんだけど、その頃にはもう子鹿か酔いどれかってぐらいの
千鳥足になっていた。
ただ、「あと2本滑ったらメシにするかぁ」って言った後の2本は、
ほぼノンストップで滑るあたり、平井さんの本領発揮でしたね。
本人はその体力の減退ぶりに、けっこうなショックを受けていましたが、
復帰してこれるかどうかは疑問が残りますね…
ダイエットももう諦めムードだってなことを言い出してたからな……
まぁ、ニート生活が4~5ヶ月続いてるから、そこにも原因があると思うけど。
明け方寝て、12時間寝て夕方に目を覚まし、パチンコ屋に行って、帰ってきて
気がつくと明け方になっているっていう生活がほとんどらしいから…

 メシの後はリフト待ちやゲレンデの人が増えてきてたから、
のんびりと滑ることにして、色んなコースを試してみることになった。
「色んな」って言っても、標準のコースか上級コースかパノラマコースの
3パターンしかないんだけど…
それにしてもこの日は、いつにもなく人が少なかった気がするな。
リフトの待ち時間も混んでる時でさえ、いつもの半分ぐらいで、それも特定の
時間だけで、それ以外のときはほとんど待ち時間なしで乗れたからね。
 そのまま1時半ぐらいまで滑って、一旦休憩をはさむことに。
メシ時の混雑を終えたレストランで休んでいたのだが、体力と体が限界を
迎えていた平井と、手首を打って親指を腫らしたおーくんが「もう帰ろう」
っていう提案を出してきた。
それに加えてクピンと丹羽も例年どおりクラッシュしてたし、
そもそもみんな睡眠時間も短かったから、早いけど2時過ぎの時点で
帰り支度を始めることになった。

 一旦丹羽の家に戻ってきたのは16時過ぎのこと。
この後は、恒例の味噌カツ屋へ向かい、風呂に浸かって飲みに行く予定。
味噌カツ屋はたぶん17時以降じゃないとやってないだろうってことで、
コンビニやオートバックスで時間をつぶしてから移動。
17時ちょい前に店の駐車場に滑り込む。
すると…だ。すでに6人ぐらいの家族が乗った車が1台。
さらに、俺達が駐車場に入ったのとほぼ同時にもう1台。
開店前にすでに車3台、10名以上の客が「いまや遅し」と開店を待つ状態だ。
凄まじい人気ですな。開店前からコレでは、毎年待たされるわけである。
ちなみにこれだけの賑わいにもかかわらず、日曜定休っていう商売気のなさ。
無欲なのかなんなのか?理由はわからないけど、消費者としては疑問と不満が
つきまといます。まぁ、県外から年に一度しか来店しない俺達としては、
その事実さえ知っていれば、問題のない話ですけどね。
 店内に入ってオーダーを済ませると、待ち時間を利用して飲み屋を予約。
過去2年にわたって、満席で断念を強いられた「ねずみ小僧」という居酒屋だ。
このときまだ17時だったが、これからメシ食べて風呂に行くことを考慮して、
とりあえず21時に予約。
 味噌カツ定食が運ばれてきて箸を進めていくと、昼食が早かったこともあって
全員があっという間に完食。
平井は定食と一緒にどて煮を頼んでいて、途中まではみんなもちょいちょい
つまんでいたのだが、ほとんど量が減らないままみんなは定食を完食しだし、
ほとんど出されたときのままのどて煮が残っていたのだが、ちょっとした雑談で
どて煮から意識がそれた瞬間に平井さん完食。あれはまるで手品のようでしたよ。
実はちょくちょく見かける平井得意のマジックなんだけど、いまだにタネを
暴けないままなんだよね。いっつも気づくと皿とかグラスが空になってんのよ。
 あと、この店にちょっとした変化があって、テーブルに用意されていた箸が、
今年は割り箸と普通の箸の2タイプになっていて、なぜか客が箸を選べる
システムになっていたのだが、俺達のテーブルでは80%が普通の箸を選択。
残りの20%に対して「エコの意識が足りないんじゃないの?」と
からかっていたんだけど、まわりを見渡してみるとほとんどが割り箸を使用。
年齢層が高いほどに割り箸の使用率が高いように見えた。
 実際に割り箸の使用をやめる事で、どれだけの環境破壊を阻止できるのかは
わからない。そもそも破材が使われてることがほとんどだろうし。
それでも、普通の箸を使ってるかどうかってのは、その人の環境意識に
直結してると思うから、ちょっと残念な風景でしたね。
まぁ、若い人の方が環境意識が強い傾向にあるってのはいいことだけど。

 美味い味噌カツに満足すると、続いて風呂へと移動。
「恵みの湯」ってとこだったかな。特別お勧めってわけでもないんだけど、
兎の4人がよく利用していて、今はもうなくなってしまった「すおみの湯」、
浴場の間取りがその「すおみ」とまったくおんなじで、俺と平井は浴場に
入った瞬間に「おぉ、コレは」とうなずき合ってしまいましたね。
残念なのは間取りは同じでも、炭酸の湯がなかったこと。
「すおみ」で炭酸の湯があった場所には「水風呂」が……残念すぎるょ。
 風呂から上がると時間は19時。ねずみ小僧の予約までは2時間もある。
そこで俺は予約をした丹羽に「20時に変更できないか聞いてみるか」
…と促し、まんまと20時に変更。
30分ほどロビー(?)でのんびり過ごして、ねずみ小僧へと向かうのであった。

 

 さて、長くなってきたんで日付も変わって降りませんが、後半へと続きます。
後半では居酒屋でのしょうもない大論争の様子からお届けしていきます。
後半もぜひお楽しみに

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騎士道とは、お姫様だっこに見つけたり

 明けましておめでとうございます!本年もよろしくお願いします!!
あまり一般的なくくりに囚われずに生きている性質なんで毎年のことなのですが、
今年はいつにも増して新年の挨拶を誰とも交わさなかったです。
たぶんメール以外では文字でも言葉でも、冒頭のフレーズは今年初かと……
去年の年越は筒井と初詣に行っていましたが、今年は家でゲームしてたし。
年越を継げる花火にも、意味が伝わってくるのに数秒を要しました…
 さて、そんな不毛な年越風景はさておき、本当に今年もよろしくお願いします!
年明けて初めてPCを起動しましたが、俺が一切ブログを更新していなかった
冬休みの間も、毎日20件ぐらいのアクセスがあったみたいでありがたい事です。
そんなこの冬休み中のお話を早速綴っていきたいと思います。

 

 こんなに家にいた長期休暇は初めてだったんじゃないかな?
たぶん高校の時ぐらいまで遡らないと、同じ事例は見つからないってぐらい。
8日ある休みの中、家にいなかったのは2~3日で、それ以外は家・家・家。
(俺達が大学を卒業して社会人になった頃に、平井に「最近は何してるよ?」
って聞いたことがありました。そのときの答えが「最近は家・家・家だよ」
だったことをふと思い出しました)
それでも書くネタはそれなりに豊富な気がするんで、順を追ってそのネタを
披露していきたいと思います。

 まずは冬休み初日の12月28日。
この日は早朝から騙されて迷子。しかも俺を騙くらかした相手は機械さ。
道を惑わす機械といえばNAVIっすゎ。
この日はもんくんとスノボに行ったんだけど、もんくんを実家まで迎えに
行ったんだけど、彼の実家に行くのは久しぶりでね、住所を頼りにナビまかせで
行ったわけですよ。
それでも俺の記憶にも道順は残ってて、「あぁそうそう、こっちこっち」
なんて言って進んでったんだけど、実家付近で「あれ?ここまがるの?」
見たいな指示が出てきて、結局他人の家に案内されてしまったさ。
普段ナビ使っても指示どおりの道を行かないから、ナビが反撃してきたかやぁ。
 そんなこんなでもんくんと合流した俺達が向かったのは岐阜のホワイトピア。
俺にとってはすでにホームゲレンデ的なスキー場である。
ここでまずワンアクシデント発生。
俺がボードを初めてやったのは十代の終わりごろかな?
本格的に始めたのは3~4年前。
そしてスキーの方は小学生の頃からだから、もう20年近いキャリアだ。
 そんな俺のボード歴に始めての傷が!
スキーをやっていた幼い頃以来の正面衝突である。
滑ってるときに左前方に止まってる人がいてね、その人の右側を弧を描くように
かわして行ったんだけど、その俺のすべりにミラーリングするかのように
線対称の動きですべってきた女のコがいたのである。
「やばい!!」と思ったときに俺の視界がとらえたのは、ランス○ットばりの
シャイニングロード。しかもどう見ても俺のシャイニングロードと
彼女のシャイニングロードは交差してしまっている。
その瞬間、俺はすでにかわすことは諦めていて、彼女の板に対して俺の板が
平行になる様にしてブレーキをかけながら激突。
しかし、ただ衝突するだけじゃないところが俺の侍魂(?)
衝突する瞬間、俺は彼女の体を抱きとめるようにして、なかばお姫様だっこの
体勢で衝突し、そのまま崩れるようにして倒れ、しかも俺の腕はそのまま
彼女の首を支えたまま転倒。たぶん彼女にしてみたら、普通に転ぶよりも
衝撃の少ない衝突だったんじゃないかな?
自分の反射神経だか状況判断だかと、無意識にすら存在してる騎士道精神?
自分の行動にビックリしたのは激突した後だったよ。
まぁ、その後は謝りつつも「よし、顔がわれる前にこのまま当て逃げだ」
…とひと笑いかましたままホントに姿を消したから、ゲレンデの出会いには
ならなかったですけどね。
相手の顔もよく見なかったから、俺の中では俺好みのコだったってことに
記憶の改竄が進んでいるのは言うまでもないだろう。
 で、これを間近で目撃していたもんくんには「ビックリするぐらい綺麗に
抱き合ったよね」なんてことを言われたんだけど……
そのちょっと後にもんくんも女のコと激突!
しかも俺同様に相手を抱きとめる感じで。いやぁ彼も騎士ですなぁ。
まぁ、彼の場合は護る相手が決まってますけどね。
 もんくんとの付き合いももう10年近くなるけど、仲良くなってからは約5年。
それも頻繁に遊ぶわけでもないんだけど、もともと近いものがあるのかね?
チェーン履かせてたときも、お互いにツーカーで作業ができて、兎のメンバーや
秀哉と一緒に作業しているのとほとんど変わらなかったっけ。
もう彼も兎の一員に加えていいんじゃないかな?BBQも皆勤賞だし。

 さてさて、ボードの後は温泉に浸かってから浜松へ。
向かった温泉はこの前筒井と平井と3人でプロレス技を受けた竜泉寺の湯。
広大な炭酸温泉と広大な露天風呂が最高でしたよ、あいかわらず。
惜しまれるのは岩盤浴をしてる時間がなかったことだけど、受付のお姉さんが
前回俺が惹かれたお姉さんだったから、まぁよしとしましょうか。
ってかあそこの受付ってみんなかわいいと思う。そりゃ客も多いよね、うん。
 余談だけど、俺が惹かれたコって今思うと小学生の頃実在した雪女に似てるな。
本当に余談だから、実在した雪女の話は気が向いた時にでも別枠で。

 疲れもとれてテンションもあがったまま浜松帰着。
この休み中、かなり出費が少ない俺は、妻帯者のもんくんに夕食をご馳走
することを口実にして久しぶりのパスタ屋姉妹店へ。
こっちへは6月の俺のBD以来になるんだけど、実はココの梅田さんとは
別のところで会っていたりする。
なぁんて言っても偶然の遭遇であって、期待するような展開はないですよ。
いつも行く方のパスタ屋に男の人と来てるとこに遭遇して、むしろ残念な展開さ。
で、そのときにも「最近来てくれないじゃないですか」ってなことを言われてた
こともあって、この日は姉妹店に行くことにしたのである。
 で、ココでも衝撃の事実が!!!
梅田さんって同い歳だったんですね!びっくりだよ!
俺の回りにはいないタイプの落ち着いた雰囲気のメガネのお姉さんだとは言え、
見た目的には2~3コ下だと思ってたから驚いたっけ。
 それにしても同い歳の女のコの知り合いって、最近じゃ珍しいな。
橋本姉さんが掠るようにして同い歳だけど、それ以外はみんな歳下だからね。
機会はないだろうけど、梅田さんとカラオケとか行ってみたいな。
同年代の女のコとカラオケってずいぶん行ってないからさ。
 ととと…話を戻してパスタ屋の話。
久々に行ったら落ち着いた「マスター」って感じの外人の店員さんがいたよ。
帰り際に「A Happy new year」って言われて、
なんて返そうか一瞬言葉が出なかったっけ。
どう返そうか考えて出たのは「よいお年を」でしたね。直訳して返したのさ。
 ちなみに「明けましておめでとう」は日本人的な解釈の翻訳で、
「よいお年を」の方が正しい訳だから、年末から使うのが海外では一般的。
だから「気が早い外人さんだなぁ」なんて思っちゃだめですよ。

 

 そんなわけで、冬休み初日の話だけで、すでに長くなったんで、続きは次回
まぁ、スノボ以外ではでっかいイベントは1コだけだったから、
次回で冬休み編は完結しちゃうかな?さすがにそれはムリか?
なんにしても、改めて今年もよろしくお願いします。
あなたにとっても幸せな1年でありますように♪
A Happy new year!!

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経験から言って、買っちゃうと思うけど

 さぁ、そろそろ2008年も残りわずかになってきましたね。
冬休みの予定は決まりましたか?麻生の今年の冬休みは、今のところ年明けに
1件新年会の予定があるだけで、他は何の予定も入っていません。
それ以前に今週末からして、すでに予定が入ってないから、
ぶっちゃけ現時点では年内の予定は会社の忘年会があるぐらいで、
プライベートの予定が1つも入ってないっていう奇特で危篤な状況ですよ。
当月の予定が埋まってないのなんて、かなり久しぶりになるな。
(そのかわり、冬休み以降は公私共に忙しくなりそうな予感がビシビシ…)
たまには年始廻りで親戚のうちに行くのもアリかもしれないない。
毎年毎年県内にすらいないことが多いから、年始廻りなんかもうずっと
行ってない年が続いているのである。
まぁ、夏休みも同じようなこと言ってて、最終的に空いてた日は0だったから、
まだなんとも言えないですけどね。
秀哉とは今年もボードにはいけないみたいだけど、もんくんとかリーダー、
ヒロくん、麻衣ちゃんと山本ダンナとは「ボード行こう」って話をしてたから、
それを実際の計画に変えていくと、冬休みが埋まっていく感じじゃないかな。
まぁ、全部が実現するとも思ってないけどさ。

 そんな不安定な、予定とは言えないような予定しか入っていない冬休みですが、
今年は遠出をやめて別のことで我慢するって人が多いみたいですね。
まぁ、不況だからねぇ。仕方がないとは言っても寂しいものである。
 そんな俺も最近ちょっと購入を考えているものがある。
それはPS3。別にやりたいゲームがあるわけじゃないんだけど、
綺麗な映像の映画とかを見てみたいなぁ…と思ったのがきっかけ。
PS3の映像技術は20万円クラスのBDデッキと同等で、
普通のDVDですら驚くほど綺麗になるらしいですからね。
せっかく直接デジタル入力できるディスプレイがあるんだから、
そういうAV機器を買うのもアリかなぁと思ったわけですよ。
最新のヤツなら4万ぐらいなんだっけ?1個前のVerならHDDの容量が
違うだけで2万円台になってるみたいだし。
そのぶんPS2との互換性はないらしいから、より一層ゲームとしては使わなく
なっちゃうような気もするけどねぇ。
 そんなことを考えてる俺だけど、映画とかゲームって映像美よりも
ストーリーを重視するタイプだから、その性能が発揮される機会が
どれほどあるものなのかは疑問だったりもします…
衝動的な気持ちで、買ったらそれで満足しちゃうような気もするしなぁ…
 まぁ、ボードに行く回数が減るんなら、そういう買い物もアリか。
そんな考えの人が今年は多いみたいなんですよって話です。
とりあえずはこの週末にでもボードの計画を散布してみて、それから考えようか?

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泥棒ヒゲを追いかけて

 先週は体調がすぐれなくって、サイクリングを中断してたんだけど、
復調してきたもんだから昨日から再開。
「病みあがりだしな」って言うか「久しぶりだしな」と思って、
「今日は軽めに近くのコンビニまで飲み物を買いに行く程度にしようかな」
ぐらいのつもりでチャリをこぎだしたんだけど、近所のコンビニで飲み物を
買ったところで、ある事実に気がついてしまった。
「ぬぁっ!そうだ!!今日の俺はカール(チーズ)が食べたいんだった」…と。
今さっき飲み物を買って店を出たばかりなのに、すぐにまた戻ってカールだけを
購入するのもちょっと気まずいじゃん?近所だから店員にも覚えられてるしさ。
そんなわけで次なるコンビニを目指してサイクリングは続くのであった。
 当初の予定では15分ぐらいで帰宅する予定だったのよ。
中断前のノルマがだいたい30分だったから、その半分ぐらいさ。
それがカールのためにけっきょく40分以上チャリこいじゃったじゃないか。
あのヒゲ親父めってなもんですよ。泥棒ヒゲなんかはやしちゃってさ。
おかげで今朝起きたときには、ちょっと足がダルかったっけ。
さすがに起きたときだけだったけど、1週間空けただけでコレかぁ。
今日はまた雨だからチャリれないし…

 さて、仕事で先週からちょっとてこずっていた問題が昨日やっとクリア。
こうすれば問題が発生しなくなるってのはわかったんだけど、
問題が発生する原因がつかめてないから、本当に解決してるのかは不安…
まぁ、それでも一区切りしたもんだからちょっと気が楽になって、
今週はマウノーンの披露宴で頼まれている余興のことを考えたりしている。
前に書いたようにアイディアがないわけじゃないんだけど、
ちょっと設定が強引なところがあって、できればそこをスムーズにする
シナリオを考えておきたいんだよね。
誰かに相談したいところなんだけど、披露宴に出るメンバーには内容を
秘匿しておきたいから、話せるのは手伝ってもらう予定のクピンか、
それ以外では披露宴に出ない人ってことになる。
会う機会があれば、姉さんとか姫に話してみたい気がするけど…
まぁ、人をあてにするのは良くないな。
…でも、あと11日かぁ……ちゃくちゃくだなぁ。

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31日は学年が上がるにつれて、宿題をやってたな

 この週末、先週末に引き続きフリーの予定でしたが、ずいぶんとスポーティな
週末になりましたよ。
走って、跳んで、投げて、打って、泳いで、蹴って…全身をくまなく駆使。
結果的に空白になる週末ってのはほとんどないに等しいですな。

 まずは金曜日。会社を出た瞬間にモッチィからメシのお誘い。
モッチィの話ではおーくんとクピンにも誘いをかけて、とりあえずおーくん
からはOKの返事が来ているらしい。
 向かった先はいつもどおりのパスタ屋。
姉妹店の方にもたまには顔を出したいんだけどね。
バースデーディナーにご招待してもらって以来行ってないから、
あのとき撮ってもらった写真もまだもらってないんだよね。
大丈夫かな?すでに破棄されちゃってたりしないかな?もう3ヶ月だからね。

 パスタを堪能しながら、BBQのときにヨッシーが撮っていた写真や、
みんなで寄せ書きをした旗を肴にして雑談。
クピンにも連絡と入れ続けてみたんだけど、帰ってきた返事は
「仕事が早くても22時半まではかかるから、今日はムリ」だ、と。
 すると「それじゃ~ボーリングをやろう」って言い始めるおーくん。
「それじゃ~」には実際のところ、言霊は宿ってないですよ。
今までの会話の流れに関わりなしに、ボーリングがやりたくなったのだろう。
この会話のかみ合わない感じ、突拍子のなさ、俺とモッチィとは違う感性。
コレがおーくんのいいところなんだと思う。
 この意見に対して俺は「卓球がやりたい」と反論。
ボーリングが苦手だって事もあったんだけど、それ以上にこの日は
ある程度運動量のあるスポーツがしたかったのである。
そこで、向かったのはRAUND1である。
あそこならボーリングと卓球に限らず、数々の運動が楽しめるからね。

 そんなわけでRAUND1に向かったワケなんだけど、駐車場はいっぱい。
時間は22時前ぐらいだったかな?駐車場が満車で、けっきょく受付を
済ませたのは22時15分頃だったから、30近くかかったね。
 で、中に入ってみるとほとんどがボーリング目当てのお客なのかな?
ボーリングの受付カウンターだけ長蛇の列。
それ以外のスポーツは一緒くたの受付なのに待ち人0。
俺なんか数年に1度しかやんないけど、ボーリング人気ってすごいんだね。
それにしてもボーリングがしたいだけなら、ボーリング場じゃダメなのかな?
RAUND1の方が安かったりするのかな?
待ってる間は他のことして遊んでられるけど、普通にボーリング場に行けば
待つ必要もないと思うんだけど…謎である。
23時過ぎてからも、順番待ちは40組近かったからね。
 そんな状況だったから、俺らはボーリングを諦めて屋上のスポッチャへ。
まずは俺のリクエストの卓球台に移動。ちょうど1台空いてて、その隣にあった
ストラックアウトのテニス版みたいなのも空いてたもんだから、2人が卓球で
一人がテニスってなローテーションでしばらく遊んでいた。
体があったまって、汗が流れだしたところで今度はバッティングに移動。
一人あたり数回打ったぐらいでテニスコートが空いたから、今度はそっちへ。
 その後は空きを見つけてバスケット→バレー→ゴルフ→キャッチボール→
ラグビー→フリスビー→バスケット→サッカーってな順に、ほぼ休むことなく
2時間動きどおしに遊んでいた。
 入場の時には90分のコースで入ったんだけど、1回目の休憩を入れたのは
ちょうど半分の45分ぐらいのタイミングだった。
しかし俺たちの感覚ではすでに1時間は運動したような満足感があったから、
時間感覚のずれに驚いちゃったね。運動不足の証拠かなぁとか思ってたけど、
後半戦はほとんど休憩しないまま1時間以上動いてたから、スロースターター
だっていうことなんだろうな。
 お会計の時にはみんな汗だく、いい汗が流せましたよ。
もうちょっと人数がいればバレーとか楽しかっただろうな。
10人ぐらいで来てる人たちがいて、めちゃめちゃ楽しそうにバレーやってて
ちょっと羨ましかったもん。何度混ぜてもらおうと思ったことか。
 あとはラグビーボールは初めて投げたから、まっすぐ投げるのにコツが
必要で面白かったっけ。
すぐにまっすぐ投げれるようになったのは、その理屈が頭に入ってる理系の
メンツだからだろうね。かっこよく言えばスポーツ科学ってやつっすゎ。
 RAUND1を出たのは0時半頃。時間が時間だったから、そのまま解散に。
帰って風呂に入ると、バタンキューで眠りに落ちたのは言うまでもないだろう。

 翌日の土曜日は久しぶりにまとまった雨。
俺は予定もなかったし、前日の運動が心地よい疲労感を残していたから、
読書をしたり、DVDを借りてきたりしてのんびり過ごしていた。
ホントは車のメンテと保険の更新に行きたかったんだけど、お客さんに車を
ブロックされちゃって、夕方まで外出できなかったのである。
晴れてればチャリで買い物とか行ったんだけど、雨だったからのんびり
部屋で過ごすしかなかったのだ。
でなきゃね、いくら疲れてても、雨でも、家で燻ってるのは苦手だからね。
 夕方からは車のメンテをしにオートバックスへ。
タイヤとバッテリーとオイル+エレメントの交換。謀らずとも同時に寿命でさ。
新車で買ってから3年だからね。初めのうちはいろんなものの寿命が重なるよね。
一気に70000ぐらいの出費でちょっと懐が痛んだよ。
まぁ、車のローンが終わってからは、ようやく貯金が貯まりだしてたし、
想定の範囲内のことだったから、言うほどの痛みではなかったけどね。

そしてさらに明けて日曜日。この日は土曜の反動のように、
夏が帰ってきたような暑さ。車の温度計も33℃を表示していた。
そんな猛暑の日曜日、半月ぶりぐらいに姉さんからメール。「暇か?」と。
どうやら暇しているらしい。
続いて入ってきたメールでは、靴箱を作るか、泳ぐか、遠出がしたいと言う。
とりあえず水着だけ持ってけば、他はどうにでもなるだろうと思って
車に乗り込むと、包み込む熱いパッション、いや暑いパッション。
俺の中ではその時点で「泳ぐ」以外の選択肢は消えてたね。
 姉さんの家に着くと、姉さんはまだ支度中だったらしく、あがって姉さんの
支度が終わるのを待ちながら「どこに行こうかねぇ」という姉さんの質問に
「泳ごう」と返していた。
しかし化粧を終えた姉さんは「せっかく化粧したのに泳ぐのはもったいない」
と言って渋い顔をする。言い出しっぺのくせに、だ。
そのくせ「温泉ならいい」と言うから一貫性がないよね。
そこを「まぁまぁ」と言って泳ぐ準備をさせて外に連れ出すと、
姉さんのテンションメーターも一気に「泳ぐ」の方に振り切れたらしい。
「コレは温泉とか入ってられる感じじゃないね、泳ぐか」と。

 姉さんと向かったのはBBQをやった河原。
さすがにお盆を過ぎた週末では駐車場もすいてて、すんなりと直近のスペースに
車を置くことができた。
時間の方もすでに15時近かったから、駐車料金もまけてもらえたし。
 早速水着に着替えると、浮き輪をふくらまして河へ入水。
コレがね、なんか知らないけど水かさがBBQのときより多いのよ。
川幅があきらかに広くなってて、流れも速くなっている。
みんなで跳び込んだポイントも、水面が上がったせいで、BBQの時よりも
低く感じたからね。なんでかはわからないけど、前日の雨のせいだろうね。
 河の水も冷たくって、慣れるまでにちょっと時間がかかったけど、
一度慣れてしまえば気持ちがいい冷たさになる。
それでもBBQの時よりは気温が下がってたんだろうね。
水が冷たかったこともあって、日陰で泳いでいるのには若干の寒さが伴う。
そこで俺たちは浮き輪に乗って流されるままに、河の中州へと移動。
そこは人が誰もいないうえに、日の光を遮る物もないっていう最高の立地なのだ。
たぶん誰もそっちにいかないのは、河の流れが速いからっていうのと、
小学生ぐらいの子供を連れたような家族連れが多かったからだろうね。
 ただ途中で外国人の兄ちゃんが犬を連れて泳いできたんだけど、
必死に泳ぐワンコがかわいかったっけ。
「おぉ、がんばれぇ!」なんて言って声をかけたら、ワンコは声に反応して
俺たちの方へ。そのまま中州に上がってくると、ブルブルと脱水。
水しぶきにやられるのはお約束だ。
たぶん水から上がる口実を探していたんだろうね、あのワンコは。
それでも河の中にいる飼い主に呼ばれると、躊躇しながらも河にダイブしていく
ところが、健気でまたかわいいのよ。
最終的には向こう岸で呼んでいる外国人の奥さんらしき人に呼ばれて、
流れの速い河を、流されながらも必死に泳いで渡って行ってたっけ。
 1時間ぐらい泳いだり水切りやったりして遊ぶと、俺たちも中州から川岸へと
帰らなくてはいけない。
来るときは流されるままに流れて来ればよかったけど、帰りはそうはいかない。
シャケか?ってぐらいに川登りをしなければ帰れないワケだ。
とりあえず流れの緩やかなところを狙って河を登っていくと、
そこからは流されながらも必死にこいで川岸へとたどり着くことができた。
まぁ、俺は浮き輪にぶら下がって舵とりをしていたぐらいで、
主力のエンジンは姉さんの方だったけどな。

 河から上がってシャワーを浴びると、お預けにしていたメシ。
昼飯はコンビニで軽く済ます程度にして、まずは泳ぐことを優先させたからね。
向かったお店はまたしてもパスタ屋。しかも俺は今日もパスタ屋に行く予定アリ…
 それはともかく、店に入ると「そう言えばこの前ココで、ニアミスしてた
らしいよ」ってなことを言う姉さん。
どうやら先々週の金曜日(俺がちょっとしたデートをしたって言ってた日ね)、
俺たちが来た直後ぐらいに姉さんもパスタ屋に来ていて、店員の園田さんに
「さっきまで麻生さんも来てましたよ」ってなことを言われたらしいのだ。
で、ちょうどその話をしているところに園田さんが登場。
俺と姉さんの視線を感じたらしく、俺たちの方を振り返ると、俺たちの視線を
受けてキョトンとした顔をしたのだが、さすが察しのいい園田さん。
「そうそう、この前に麻生さんが来たときに…」って言って、俺たちの会話の
後を引き継いだ園田さんであった。あの読みの鋭さにはさすがに驚いたね。
 この日アイスが食べたい気分だった俺は、ソフトクリームを
頼んでたんだけど、それを作ってきたのが唯で、テーブルにおいた瞬間に
「ごめん。うまくできなかった」と一言。
ぱっと見はきれいに見えるんだけど、確かによく見ると、下の方が縦横無尽に
アクロバティックな動きを見せている。
それを見た姉さんは噴笑ですゎ。こらえきれなかったんだね。
ただ、唯のその「ごめんね」はそうとうツボだったらしくて、
「唯さんカワイイ」って言って悶えてたのがその噴笑の原因のようだった。

 パスタ屋を出ると今度はホームセンターへと向かう俺たち。
「そう言えば靴箱はどうすんの?」っていう問いへの答えである。
しかし、けっきょくちょうどいいサイズの靴箱はみつからなくって、
そのかわり普通に消耗品を購入した姉さん。
ペット売り場でちょっと時間を忘れたこともあって、ホームセンターには
1時間ぐらいいたんじゃないかな?
今に始まった事じゃないけど、ホームサンターには魔力があるね。
 ホームセンターの後は、今度は俺の買い物があって電気屋へ。
電気屋でも若干の時間を消費して、店を出た頃には20時半頃。
俺たちはそのままデニーズに行ってもう一度メシ。インターバルは2.5時間ね。
パスタ屋で俺はピザを頼んでたもんで、あんまりおなかがふくれてなかった
ってのがその理由だったんだけど、2人して普通に定食だのカレーだのを
ぺろりと完食しちゃったから、川遊びが予想以上にカロリーを
消費させてたんだろうね。特に苦もなく完食しちゃったもん。

 そんなこんなで、気持ちよく疲れた体で帰路についたわけですが、
ぽっかり空いていた土曜日。
実はその日はnoteが窓枠って言うLIVEハウスでLIVEだったらしい。
ってか、前にnoteのLIVEに行ったときに言ってたっけ。すっかり忘れてたよ。
姉さんはリーダーと見に行ってて、飲んだくれて帰ってきたらしいんだけど、
覚えてれば俺も見に行ったんだけどな。飲みたかったしさ。
姉さんとリーダーも話してて麻生を呼ぼうかっていう話題も出たらしいし…
せっかく予定が空いてたのに、もったいないことしたなぁ。
でも、今週はKCのLIVEだから、それを楽しみに今週もがんばってくかな♪

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スカ○ターを破壊するほどのメガネ好き 2008年6月期BDP~後編~

※「胸を触らないと使えないタイプのライター 2008年6月期BDP~前編~
プリン→マンゴー→プリン→ハニートースト 2008年6月期BDP~中編~
の続きです。

 

 山本を見送った俺たちは、民宿橋本でサッカー観戦をしながら飲みなおす
ことになり、コンビニで酒とつまみを買い出すと、民宿へと移動することになった。
オランダ対ロシア戦の試合である。
時間は夜中の3時半過ぎ、人数は依然として7人。さすが兎の飲みである。
 民宿に着くとサッカーはすでに始まっていたが、戦況は0-0の同点。
勢い的にはロシアの方が優勢な感じで攻めている。
予選の試合ではオランダの方が勢いがあったらしく、また筒井は前々から
オランダを応戦していたこともあって、7人中5人がオランダを応援し、
リーダーが唯一のアンチオランダ派、そして俺が中立と言った感じだ。
 俺の場合スポーツ観戦は好きだし、こうやってみんなでワイワイ応援するのも
楽しいと思うのだが、特別どこかのチームや選手をひいきして見るってことが
ほとんどないため、純粋にゲームを楽しむ程度で、みんなほどの思い入れが
ないのである。特にサッカーは自分でやった経験も少ないから、
よけいに客観的な意識が強いかもしれない。
 それでも0-0のまま拮抗した試合に見入っていたのだろう、いつのまにか
前半戦が終了し、試合が動いたのは後半、ロシアの先制点だ。
試合の流れから言って予想できないことではなかったから、ショックはそんなに
大きくはなかったが、誰もが意気を落としていた。
 ちなみに唯一のアンチオランダ派であるリーダーは、すでにこのとき8割がた
夢の中で、みんなの落胆の声に反応して「あぁ?入ったぁ?」と寝言のような
反応を示しただけであった。
 そしてさらに試合は進み、オランダが同点ゴールを決めると一気に盛り上がり、
筒井なんかはその勢いだけで新しい酒の缶を開け、モッチィと乾杯を交わしたが、
その缶が空になることはなかった。それだけテンションがあがったのだろう。
 そのまま1-1で延長戦に入り、ロシアが追加点を決めたところで俺にも
限界が来ていつの間にか夢の世界へ。一瞬の出来事のように感じたけど、
次に意識を取り戻したときには、試合は1-3と、さらにロシアに追加点が
入っていて、部屋の真ん中に置かれていたテーブルもいつの間にか隅に
片付けられていたから、よっぽど深いところまで夢に浸かっていたようである。
だいたい最後まで起きてるのは、いつも俺と姉さんだったから、俺が途中で
落ちるってことは珍しいんだけど、この前日もモッチィとメシに言って
夜明け近くまで熱く語り合っていたから、そうとう疲労が溜まっていたのだろう。
サトツ氏が帰宅していった記憶も、曖昧になっている。
 「実録・雨漏りする車」で書いた「先週のバーナウトの症状はその日のうちに
解消された」ってのは、実はこのモッチィとの熱い語らいがその大きなきっかけ
だったのだが、コレについてはいずれ別口で書こうかと思っている。

 その後は全員が落ちるように眠りについていったが、それでも寝たのは
朝の6時ごろ。当然のように外は明るくなり、すがすがしいスズメの鳴き声が
そこかしこから聞こえてきていた。
…にもかかわらず、目を覚ましたのは11時半ごろ。
平井と筒井が同じタイミングでトイレに目を覚まして、そのままサッカーの話に
なったため、リーダーも交えてトークに花が咲き始めてしまったのである。
俺も眠いながらも目を覚まして、ぼ~とする頭で寝っころがったまま話に耳を
傾けていると、隣の部屋で寝ていた姉さんも起きてしまったらしく、
なぜか俺の携帯にモーニングコールが。隣の部屋から。

橋本:もうみんな起きただ?
麻生:おぅ、なんか盛り上がってるから、こいつらはもう寝ないんじゃないかな?
橋本:……じゃあ私も起きる。

 そんな感じで予想外に早い時間に活動を始めた俺たちは、とりあえずメシ。
ステーキレストラン的なファミレスに入ると、それぞれにオーダーをすます。
 ココで面白かったのは平井さんである。
このお店のウェイトレスさん。店の決まりなのかなんなのか、制服だけじゃなく
髪型までもが、みんな似たようなヘアースタイルで統一されている。
しかも長い髪を後ろで束ねるって言うような一般的な雰囲気ではない。
確かに、長い髪は後ろで束ねられているのだが、みんな同じように長い前髪を
片側に寄せてたらしているのである。
制服は黒いズボンに白いシャツ、そして黒いサスペンダー。
なんだろうね、イメージで言うとドイツ軍の女秘書みたいな感じかな?
(実際の女秘書がどうなのかは知らないから、あくまで俺のイメージね)
とりあえずウェイトレスっていうイメージとは、ちょっと違和感がったと思う。
 その中の一人がお気に召したらしい平井さん。
しかし絶賛しないあたりが彼らしい。前日のデザートに対する批判と同様の
レベルの批判で、あれはけっこう気に入ってたんじゃないかな。

森 :あの店員さんけっこうかわいくないっすか?平井さん。
平井:うぅ~ん、正面から見ると微妙だなぁ。
森 :あいかわらずめんどくさい感想だなぁ。
平井:ななめ45°はいいよぉ。ホラ、そこ!いいよぉ。

終始一貫して「正面からは…」と言ってた平井さんだったけど、あれはかなり
絶賛していたというレベルだったんじゃないかな。

 そう言えば「嬉々」での飲みのときにこんなエピソードがあった。
メガネ好きで名をはせる平井さんだが、姫が離脱するタイミングで先に精算を
済ませておくことになり、筒井さんや姫あたりが「お会計を済ましちゃうと
残金が苦しくなる」ってなことを言っていた。
そこで、「メガネをかければ5割増になる」(実際の平井さんの発言では
「3割増」だったのが、兎内で尾ひれが付いて「5割増」に)と言う平井さんに
「メガネをかけて平井さんに集金かければ、5割増で払ってくれるんじゃないか」
という理論を提案してみたのである。
 そんなわけで筒井さんが持っていたメガネを姫にかけてもらうと…
それまで「久しぶりに平井さんに会ったのに、1回も目が合ってない」
と言っていた姫を、ここぞとばかりにガン見。
そのあまりの眼力に姫は、一瞬で平井から顔を背けてしまったのである。

姫 :びっくりしたぁ、メガネが飛んでくかと思った。
麻生:戦闘力が強過ぎて、ボン!ってなるスカ○ターみたいだな。
姫 :うん。これがスカ○ターだったら、たぶんボン!ってなってたよ。

…と、こんなやり取りが合ったのである。

 それにしても女のコの前でこんなに素を出す平井さんって珍しい気が
するんだけど、平井さんが変わってきてるってことなのかな?
それとも姉さんや姫とかの兎のメンバーには、やっぱり性別を超越して
仲良くなっているっていう絆が存在しているからなのかな?
どっちにしても、いいことであることには変わりはないから、平井さんも
もっと兎の活動に参加できるといいな、これからは。

 メシの後は6人でボーリング。
俺ってば何年ぶりのボーリングだったかな?苦手なんだよね、ボーリングって。
…って昨日姫に話したら、「大丈夫だよ。ボーリングはうまくっても別に
モテたりしないから」というコメントをいただきましたよ。
おーくんとかボーリングが好きな人には悪いけど、確かに姫のコメントは
的を得てるね、あいかわらず。まぁ、モテたくてやってるんちゃうだろうし、
楽しければ下手でもかまわんと思うけどね。
(そう言えばおーくんのボーリング話でも、いくつか面白話があるんだけど、
長くなっちゃうから、機会があればいずれ…)
 それはさておき第2回兎杯ボーリング大会(第1回は俺は欠席、故に記事なし)
今回は俺とリーダーと姉さんの浜松チームと、モッチィと筒井と平井の
愛知チームに別れて、各3人の合計得点で競い合うことになった。
 1ゲーム目はジュースを賭けて勝負。
ただ、愛知チームは3人ともアベレージ110ぐらいなのに対して、
浜松チームはリーダーと姉さんのアベレージが100ちょっとぐらいで、
俺のアベレージが90ちょいぐらいな感じ。
みんなが普段の実力を発揮すれば、自然と勝負は愛知チームに傾くわけだ。
 そんなわけで、1ゲーム目は言わば様子見の練習試合。
大方の予想通り、愛知チームに20点以上の差をつけられて敗退。
それぞれにジュースをおごって、本番の第2試合。
今回は20点のハンデをもらって、ボーリングシューズ代を賭けて勝負だ。
 2ゲーム目はそれぞれに1ゲーム目よりもいいスコアを出していたんだけど、
愛知チームの伸び率のほうが高くって、点差は開いて敗退。
負けちゃうことは予想してたけど、俺が他の2人ぐらいのスコアだったら
いい勝負だったことを思うと、さすがに悔しいものがあるな。

 ボーリング大会が終わると、筒井さんが離脱して5人でコーヒーブレイク。
姉さんの提案でキャッツカフェに行くことになったんだけど、俺と平井は
初キャッツである。それを聞いた姉さんに驚かれる俺。
「店員さん好きな麻生さんなのに、来たことなかったの?」と。
いやいや、俺は別に店員さんを求めてるわけじゃなくって、店員さんとばかり
仲良くなっちゃうだけですよ。まぁ、接客を楽しそうにしている店員さんに
惹かれるってことは否定しないけど、積極的に捜し求めてるわけではないのよ。
 でも、確かに姉さんが言うだけあって、店員さんのほとんどがかわいい
お姉さんだったのは認めますよ。
やっぱり姉さんと俺の、女のコのかわいさを測る物差しは似てるんだね。
 キャッツでは疲れた体に糖分を補給。さすがにみんな疲れてたから、
ココでは全員がスイーツ的なものを注文。
しかし凄いね、メニューに載ってる3800円ぐらいのパフェ(?)
「7月からはダイエット」と言いながら「いつか挑戦する」と息巻いてる平井も
凄いと思うけど、あれを1人で食べきれる人なんてのはいるのかな?

 

 こんな感じで久しぶりの兎の飲みは、週末を惜しみなく楽しむことができた。
山本とひろくんのことは心配だけど、こういう機会を増やしていくことで、
みんなで楽しく過ごしていけるといいな。

 さて、次回は昨日行われたairgateのLIVEの様子をお届けします。
昨日は平日だってのに夜中の2時まで飲んでましたよ。
それだけでもこの楽しさの一端が伝わるんじゃないかな?乞うご期待☆

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兎ボード ~リーダー編~

 土曜日はかなり有意義な1日でした。1時間ぐらいの睡眠で、24時間以上
活動を続けれたのも、有意義だったからこそだと思う。

 金曜の夜、仕事を終えて家に着いたのは21時半頃。
翌日のリーダーとのボードに備えて、早く寝なきゃいけない夜である。
しかしこのボードも儚く消えるところをかろうじてつなぎとめた感じだった。
始めは俺とリーダーとコロちゃんと麻衣ちゃんの4人で行くことを計画していた
このボードの計画なのだが、コロちゃんは仕事で出張が重なってしまい、
麻衣ちゃんからも「別の予定入れちゃったからいけないよ。ごめんなさい」ってな
連絡が入ってきた。
そこで俺はモンくんに連絡をしてみて、代打依頼をしてたんだけど、
彼も仕事でトラブルが発生して行けなくなってしまったと言う。
「夜なら空いてるから飲みに行くとかなら行けるけど…」と残念そうだ。
一方俺も仕事で予想外のトラブルが発生、休日を削られることはなかったものの、
かなりの精神的疲労を与えられ、ボードでの気分転換を心の拠り所にして
トラブルを抱え込みつつ週末に突入することになった。
 しかし、「さぁ、もうやる気もなくなっちゃったし、明日は早いから
帰っちまおうかな」と思って、仕事にキリをつけているとリーダーからTEL。
急に明日は行けなくなったと言う。理由はまぁ、金銭苦だった。
週明けには収入があるんだけど、友達から急に「こないだ貸してた金、
返してくれないか」ってな連絡が入ってしまったらしいのだ。
そうは言われても俺の心のオアシスにしようとしていたボードが、
あたかも蜃気楼の如く消え去ろうとするのを黙って見過ごす俺ではない。
蜃気楼このやろう、消える前に俺に水を飲ませろよ!
ってな感じに乱暴に押し切って、オアシスが消えるのを阻止したのだ。
具体的な話をすれば、こっちの精神状態をリーダーに伝えて、
「金は俺が立て替えとくから、ボード中止は勘弁してください」と頼んだわけ。

 そんな感じで紆余曲折の末に実行に移されたリーダーとのスノボ。
土曜日は朝の4時に集合だ。俺はちょっと遅めの就寝だったが、
「まぁ、5時間寝れるし」と思ってたんだけど、寝付いた1時間後にふと
目が醒めてしまい、そのままほとんど眠れないまま出発の時間を迎えてしまった。
 4時ちょっと前に集合場所にたどり着くと、リーダーに連絡を入れる。
どうやら10分少々送れて到着の予定らしい。
そして、俺ほどではないにしろ、リーダーもあまり寝れなかったようだ。
 リーダーと合流すると一路岐阜へと車を走らせて行く。
リーダーとは普段、兎の集まりのときはあまり話す機会がない。
俺もリーダーも回りに話がうまい人なんかがいると、トークはそいつにまかせて
自分はそれを眺める側に回るようなところがあるのである。
そこにきて兎の集まりだ。筒井を始めとするトークの匠が勢ぞろいしている。
そんな中では俺の話なんて脚光を浴びるような輝きはないに等しい。
リーダーも似たような思いを持っているようで、話を聞く側にまわる。
そうなると俺とリーダーが話すことってのは、必然的に減ってしまうわけだ。
だからね、この日は些細な話から内面的な話まで、じっくり話すことができた。
とりわけココに書くような話じゃないけど、有意義な話ができたわけである。

 岐阜に入ったのは7時ぐらいだったかな。スキー場には8時半ぐらいに着けば
ぜんぜんオッケーってな気でいたから、まったくもって余裕綽々な時間だ。
…ところが、それからしばらくして案の定の渋滞。
東海北陸道は所々車線が減って、2車線から1車線になってるもんだから、
なんにもなくったって車の量がちょっと増えるだけで、すぐ渋滞をおこすのだ。
しかもそのうえ、今シーズン初の大雪に遭遇。
今シーズンは4回目のスノボだけど、1回目と2回目は土砂降りの雨の中を
出発して行ったにもかかわらず晴天を迎え、3回目は大雪の天気予報を覆しての
晴れ模様をゲット。相変わらずの雪女の愛情を感じていたのだが、
今回ばかりはそうはいかないのか?!と身構えるほどの大粒の雪だ。
ものの30分で回りの景色は白銀に染まってしまった。
今シーズンはもう使うことはないだろうと思っていたタイヤチェーンも
使わずには済まないだろう。
 それでも渋滞を抜けて高速を降りるまではノーマルで突き進んでいく。
パーキングエリアではチェーンを履かせる同氏達の姿がほとんどだったが、
俺の判断基準で言ったら、まだかなりの勇み足だと思われた。
実際にインターを降りて山道に入るまでは、危険に感じるような路面は
ほとんどなかったからね。

 しかし一歩山道に分け入れば、そこはもう危険地帯だ。
ドラ○エで言えば毒の沼みたいな感じ。何の策も講じずに足を踏み入れれば、
たちまちHPを削られていってしまうわけである。トラ○ナが必要なわけ。
車と雪道で言うところの「トラ○ナ」はチェーン及びスタッドレスだ。
スタッドレスは今すぐどうこうなるような対策ではない。
事前にスタッドレスタイヤを買って、タイヤ交換をしておかなければムリだ。
言うなれば毒よけの効果を持つアクセサリーを装備しておくような感じ。
だけど、そのアクセサリーを持ってなかったら装備することは出来ないわけだ。
そうなると残るはチェーンに頼るしかない。こっちはさっき言った「トラ○ナ」
みたいなもので、呪文さえ覚えていればすぐに使うことができる。
その場しのぎ的な手段ではあるが、運転に気をつけてさえいれば、
チェーンだけでもかなりの修羅場を切り抜けられるはずである。
…って言うより、今までスタッドレスタイヤを手にした事は皆無だから、
今までに襲ってきた修羅場は全て、運転技術とチェーンだけで凌いできたのだ。
 しかし今回のチェーン装着は七転八倒してしまったよ。
いつもは筒井やモッチィ、秀哉なんかと一緒にチェーンを履かせてきた。
彼らはみんな同じような環境で育ってきたと言える。
機械的な構造を頭の中にイメージして、理論的に考えて組み立てていく脳なのだ。
しかし、この脳を持っているのはほとんどの場合男だけ。
いつか流行った「地図の読めない女」とかなんとかって本と似たような話だ。
女の人の脳は物事を立体的に考えることが苦手な場合が多いのである。
 ただ、そんな男の中でも俺や筒井やモッチィ、秀哉なんてのはさらに、
そこに磨きをかけるような環境や教育が上乗せされていると言ってもいい。
今、俺の回りにいる友達の大部分は、その磨きをかけた脳の持ち主なのだ。
同じ高校のツレも、大学のツレも、会社の同僚も、みんなこういう脳を
持ってなきゃ仕事にならないような環境に居るからである。
で、まわりのみんながみんなこういう人間ばかりだと、それがあたりまえに
思えてくるが、実際のところ少数派に近い存在で、一部に偏って密集している。
 そんなわけでリーダーは俺のツレの中では珍しく、俺達のような偏った
存在ではなく、違った分野に秀でた脳の持ち主なのである。
だからね、チェーン巻くのもいつもとはかってが違ったように思う。
でも、それ以上にチェーン自体もすでに年季が入ってきていて、
寿命が近づいてきているようだった。

 スキー場に着いたのは9時頃だったかな。渋滞さえなければあと30分は
巻けたんじゃないだろうか。それでも充分な時間である。5時間は滑れるからね。
大きなゲレンデに来るのは初めてと言うリーダーも「5時間は滑れるわけですし」
と、満足げだった。
空模様の方も雪はずっとちらついていたけど、この日はのんびり滑ってたから
気になるほどのことはなく、むしろ雪と戯れながら滑れたと思う。
「これもひとつの愛」みたいな感じだろうか。
 ゲレンデに立つと、とりあえず短いリフトで初心者コースへ向かうことにした
…んだけど、この日はほぼこのコースで滑っていた。
こう言っちゃうとリーダーに申し訳ないけど、思ってたよりリーダーはまだ
初心者で、中級以上のコースに行くのは難しそうだったのである。
腕前を冷静に判断するなら麻衣ちゃんと同じぐらいってとこだろうか。
全身のバランス感覚はリーダーの方が安定しているし、恐怖心は麻衣ちゃんと
同じぐらい封じ込めて滑ってると思う。
ただ、持久力的にはリーダーの方が弱かったかな。
「5時間は滑れますね」と満足そうだったリーダーも、滑っているうちに
「5時間は長いですね」ってな感想に切り替わっていたからね。
そんなわけで、この日も俺はインストラクターをしながら滑っていたのである。
でも、スノボが好きなのとやる気は充分で、細かな休憩をとってはいったけど、
そのほとんどが数分程度の短いもので、「そろそろ行きましょうか」と
颯爽と雪面に挑んでいった。
コツさえ掴めればすぐに上達できるって感じたから、バンド活動で忙しい
リーダーだけど、来シーズンはもうちょっと機会を増やせるといいな。

 そんなふうに楽しくスノボを満喫した俺達が帰路についたのは15時半頃。
途中はまた小さな渋滞に巻き込まれ、睡魔に襲われたリーダーが旅立って
小一時間ぐらい一人旅を余儀なくされながらも、帰りも和気藹々と走ってきた。
 浜松に到着したのは18時半頃。渋滞にはまった割には早い到着だった。
途中でモンくんとの飲みをどうしようか若干悩んだものの、この日の星座占いで
「社交的な場には顔を出すと吉」ってな後押しもあって、20時ごろから
例の扇屋で飲むことが決まっていた。
それまでの1時間半はリーダーと夕飯を楽しみながら、ゆっくりと話すことが
できた。それはもう飲みの約束の時間をちょっと遅らせてもらうぐらいに
時間を忘れて話すことができた。
それで改めて思ったのは「リーダーもやっぱり兎の魂を持ってるなぁ」
ということだった。バンド活動をメインにやってきたりしていて、
俺なんかとはずいぶん違った環境で過ごしてきているリーダー。
姉さんなんかには「リーダー、もっと空気読もうよ」なんてことも言われることが
あるんだけど、やっぱり彼も鋭い視点をもった人間ですよ。
ちょっとした話の裏側なんかも、話さなくっても読み取ってくれるし、
俺とはまた違った独特の視点を彼も持っていて、話していて面白い。
また近いうちにリーダーとどっかに遊びに行きたいものである。

 

 …と、こんな感じでまずは〆。
この後のモンくんとの飲みの話は次回に回します。
この飲み、俺にとってはすっごい実になるもので、最近の焦りや迷いに
光が差し込んだような感覚をあたえてもらえた。
睡眠時間も短くって、ボードで疲れてもいたから悩んだけど、
モンくんと飲みに行ったのは俺にとって大きな財産になったよ。
自分事ではあるんだけど、ココを読んでくれている人には是非この話も
読んでもらいたいな、と思ってるんでよろしくです。

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2008年 岐阜ボードツアー

 行って来ましたよ、おーくんプレゼンツの岐阜ボード。
ここ数日の寒さと、天気予報では雪模様が報じられていた。
さらには悪天候を呼び込むと自負している丹羽も一緒だったけど、
俺への雪女の愛のほうが強かったらしく、ゲレンデは晴天。

 当日は朝3時半にクピンの家に向かい、路面状況を懸念して
スタッドレスを履いているクピンのセレナで出発。
おーくんの家に向かうと、平井を拾うために豊川へと向かった。
しかし、当初の予定では5時に集合して浜松を発ち、豊川で平井を拾う
予定だったが、丹羽からもっと早く出たほうがいいというお達しがあり
3時半出発となった。
さらに、平井は豊川で合流するのと浜松で合流するのでは、
距離的には浜松の方が遠いけど、移動時間的には豊川へ行くのも
浜松に行くのも変わらないからという理由で、平井も浜松で合流の予定だったが、
3時半の時点で電話をすると、まだ寝ていたらしく、そこだけは予定通りに
豊川合流をすることになった。
 平井を拾って岐阜の丹羽宅へ向かうと、5時半頃に丹羽からの連絡があり、
丹羽の家の電話番号をゲットすると、ナビにしたがって高速をひた走った。
 丹羽宅に到着して荷物を積み込み、出発したのは6時半頃。
俺達浜松メンバーは余裕の時間じゃないのかと思っていたが、
丹羽はもっと早くてもよかったと言う。
それから30分後、その言葉は目に見えて証明された。
 高速に乗って2区間も走らないうちに、渋滞が始まってしまったのである。
急遽高速を降りると、下道を使ってゲレンデへ向かうことにした。
下道も渋滞が予想されたが、同じ渋滞するなら無料の道を行こうという判断だ。
しかし、下道はそれなりに流れていて、特別混雑することなく進んでいく。
目的地のダイナランドに到着したのは、8時半頃というベストなタイミングだった。

 スキー場に着くとけっこう奥の駐車場に誘導されてしまったが、
予想していたよりは全然近い位置で、ゲレンデまで徒歩5分ほどのところ。
とりあえず一番でかいリフトに乗ることにしたが、リフトの方はかなりの
混雑具合だった。まぁ、メインのリフトだから仕方ないと言えよう。
 山頂まで行くと、まずは初級・中級コースを攻めることになった。
雪質はけっこうよさ気な感じで、ザラついた雪ではあったが、表面はそれなりに
柔らかい雪で覆われていて、転んでも痛くはなさそうである。
ただ、この日のメンバーは揃ってスピード狂の面々。
雪質は悪くなかったもののスピードを出すと、ゲレンデの微妙な凹凸に
かなりの精神力を削られていく。さらに天気が良すぎてゴーグルなしでは
まぶしくてまともに目を開けていられない。
あと難を挙げるんなら、気温も低かったことかな。
晴れてたし、風もほとんどなかったんだけど、気温は低くって、
雪のしぶきを顔に浴びたり、転んで顔に雪が付いた状態で滑っていると、
涙が出てくるほどの冷たさが、痛みを伴って襲い掛かってきた。
コース的にも全体的に急なとこが多かったから、精神力を試された1日だったな。
 途中に昼メシ休憩と、小休止を1回挟んだけど、それ以外はほとんど
滑りとおしたこの日、トータルで5時間ぐらい滑ってたんじゃないかな?
15時ぐらいにあがったときには、去年とは比べ物にならない疲労感だった。
去年はゲレンデが固くって、俺と丹羽以外は早い段階で負傷しちゃったから、
早めにあがって温泉へ向かったのである。
しかもその日のうちにギャンブラーどもはパチンコに向かい、その後居酒屋へ
行って酒を堪能したから、それだけ体力が残っていたのだろう。
 しかし今年はそんな余裕はなかった。
まず温泉に入るには時間的な余裕がない。そんなことをしていたら、
渋滞が始まって、丹羽宅のある関までですら、途方もない時間が予想される。
一昨年、兎の4人でボードに行った時には、一度それで懲りてるからな。
同じ過ちを犯すわけにはいかないのだ。

 関まで戻ってくると、まずは去年もお世話になった味噌カツの店「明勝」へ。
駐車場は満車状態だったが、ちょうどよく空いたスペースをゲットして、
店内へと足を踏み入れた。あいかわらずの繁盛ぶりだ。
去年はレジでかなり待たされたが、今年はすんなりとテーブルへ案内される。
しかし、俺達の後から入ってきた客は、去年の俺達同様、けっこうな時間
空席ができるのを待たされているようだった。間一髪と言うやつである。
 味噌カツ定食が運ばれてくると、疲れた体にご褒美をあたえる。
味はもちろん量も豊富だったのだが、全て食べ終わってもまだ余裕があるような
腹具合だったから、そうとうなカロリーを消費していたのだろう。
しかし、そんな中でただひとり、おーくんだけは完食を断念することになった。
おーくんは帰りのサービスエリアで飛騨牛コロッケとカレーパンを食してたからな、
当然と言えば当然の結果だろう。
一番「味噌カツ味噌カツ」と連呼していたおーくんだったのに、残念。

 おいしい食事を堪能すると、健康ランドへ向かって風呂だ。
かなりのんびりと風呂に浸かった気がするな。
体を洗って屑人の5人でヒノキ湯を占領すると、露天風呂へ。
 しかしここの露天風呂が変わってるんだ。
小さ目の普通の露天風呂が2つ、一人用の壺風呂が3つ、それ以外は
ひとクセある風呂ばかりだったのである。
 外に出た5人を襲ったのは猛烈な寒さ。
駈け出さんばかりの勢いで湯船を目指すものの、2つあった普通の風呂には
5人がまとまって入れるようなスペースが残っていない。
そこで一番奥にある、でっかい浴槽を目指してみると、なんとそこは
寝湯の浴槽だったらしく、一番広いにもかかわらず、お湯はくるぶしまで。
俺と丹羽と平井は引き返して普通の露天風呂の空きスペースに滑り込んだものの、
江ノ高コンビのおーくんとクピンまでもが入れるスペースは残っていない。
入口付近のもうひとつの普通の風呂に引き返そうとした2人だったが、
寒さがその距離を途方もなく長いものに感じさせ、2人は寝湯の隣の
誰もいなかった岩盤浴に暖を求めた。
しかし、それは正常な判断を欠いていたからこその決断だった。
だって岩盤浴なのだ。お湯がチョロチョロ流れている暖かい石の板に寝るだけで、
体表面の70%以上は冷たい外気に触れたままである。
彼らはものの十数秒でその過ちに気づくと、一目散に入口付近の浴槽へと
向かったのだった。
 ちなみに他のには座った状態で岩盤浴をするホットチェアがあったが、
誰一人として、使用者はいなかった。どう考えても配分ミスが否めない。
 
そのまましばらく露天風呂と壺風呂を堪能して屋内の風呂に戻ると
いつの間にか移動していたおーくんが電気風呂に浸かっていた。
俺と丹羽は隣のジェットバスに入ったが、クピンと平井はおーくんに
呼び止められて電気風呂に挑戦している。
ハタから見ているとクピンの苦悶っぷりはそうとうなものだった。
 そのままサウナへと移動した3人。
俺も怖いもの見たさで、電気風呂へと向かってみる。
電気風呂は浴槽内で座れるようになっていて、席は2つ。
その席の両脇に電極があって、そこへ座ると電撃を浴びる仕組みのようだ。
そして、よくよく見てみると片方には「弱」、もう一方には「強」と
書かれている。俺は迷わず弱を選んで腰をおちつけてみた。
電撃ゾーンに入っていくときには若干の不快感があるが、座ってしまえば
気になるほどの違和感はない。しばらくそのまま座っていると、
そこへ丹羽も登場。彼は何の躊躇もなく「強」の方へ腰掛けると、
悲鳴をあげて飛び上がった。どうやらそうとうの攻撃力だったらしい。
おーくんだけは平気な顔で「強」に鎮座していたが、彼が特別だったらしい。

 風呂を堪能して外に出ると、雪がちらついていた。
俺が帰る時が近づくと雪が降るのは毎度のこと。これが俺の言う雪女の愛である。
「帰るな」ってな感じで雪国に留まらせようとするわけだ。
しかし、この日はそれほどの猛威ではなく、積もることはなさそうである。
「彼女も大人になったもんだ」ってなことを思っていたのだが、それは早とちり。
違ったかたちで、岐阜残留を余儀なくされることとなるのは
もう少し後のことだった。
 風呂から上がった俺達は去年入ろうと思って断念した居酒屋へと向かった。
「ねずみ小僧」という忍者屋敷みたいな居酒屋なのだが、去年は満席で入れず、
おーくんと2人でリベンジ計画を画策していたのだった。
しかし、まさかの2連敗。今年もすでに満席。ずいぶんな繁盛ぶりである。
こうなったら来年は、丹羽に予約をしといてもらった方がいいかもしれないな。
 そんなわけで丹羽のお勧めの店に行くと、俺達は乾杯を交わすのだった。
Barと居酒屋がくっついたような店で、ラインナップは焼酎や冷酒がメインに
なっているが、カクテルはメニューになくても、できる限りは対応してくれるらしい。
料理の方は和風創作料理って感じのものが多く、逆に定番メニューは少ない。
たこわさやフライドポテトはなかったからね。
あったのは和牛の味噌和えとか、刺身のお造りとかっていう、
ちょっと手のこんだ感じのものが多いようだ。
しかし、平井のコメントでは「創作料理を意識して失敗した感じ」とか
「特選和牛の味噌和えは、牛しぐれの味がする」という辛口のものだった。
まぁ、まずくはなかったけど、確かに値段に見合ったほど美味しいとも
思わないものが多かったかな。料理のほとんどが冷めてたし…

 そんな感じで飲んでいるところに筒井さんからメールが。
「明日暇なら遊ばないか」と言うのである。
俺達の翌日の予定はパチンコだった。俺以外の4人は生粋のギャンブラーが
そろっていたのである。おーくんや平井に関しては、パチンコの方が
メインだと明言するほどである。
すると、俺は翌日は独りパチンコ屋でやることもなく時間をつぶすしかないのだ。
言うなれば渡りに船とも言えるメールだったのである。
 しかし、今回は俺の車じゃない上に、すでに飲酒している。
今から合流を果たすには、筒井に迎えに来てもらうしかない。
唯一の救いは酒の苦手な平井が、酒を飲んでいなかったことだ。
そこで俺は豊田との中間地点まで平井に送ってもらい、そこまで筒井に迎えに
来てもらうという、乱暴な提案をしてみた。
「岐阜まで迎えに来て」と言わないあたりが俺らしいね。
逆の立場なら筒井は「岐阜まで迎えにきて」と言ってただろうし、
俺も元気なら行ってたかもしれない。
 しかし、ここでついに雪女の愛が俺の行く手を遮ったのだった。
岐阜ではたいした雪ではなかったものの、豊田の方はそこそこの雪模様だった
うえに、筒井さんは彼女と一緒にいるのだと言う。
「交渉してみる」と言って電話を切った筒井だったが、もともと雪だったら
彼女は泊まっていくつもりでいたらしく、岐阜残留を余儀なくされてしまった。
まぁ、丹羽とはあんまり会う機会もないから、それはそれでよかったのかな。
…と思ったけど、翌日丹羽と話したのは昼メシまでで、パチ屋に入ってからは
完全に俺は置き去り状態だったな。
唯一の救いはパチ屋の店員さんにはかわいいコが多いってことぐらいか。

 ギャンブラー一味と行動をともにすることが決まった後、
飲みながら話題に昇ったのは寝床の取りあいだった。
去年は4人泊まるところに2枚の敷布団と、3枚の掛け布団しかなく、
俺の持参していた毛布がなかったらキツい戦況だっただろう。
毛布のないペアに与えられたのはタイマーで切れてしまうヒーターだけだ。
しかもその時おーくんとペアだったクピンは、おーくんに布団まで横取りされて、
そうとう寒い思いをしたらしい。
一方平井は基礎体温が高さには定評がある。なんせ真冬のフローリングに
バスタオル1枚で夜を越したツワモノなのだ。
俺は俺で、そんな人間湯たんぽとペアを組んでいたから、そんなに寒さに
凍えた記憶はなく、けっこう快適だった覚えまである。
 そんな状況からジャンケンでのポジション争いが開催されたのだ。
勝負の行方は…トップが俺、2番手がおーくん、3番手がクピンで、
ラストバッターが平井という順番。
一番理想的な順番だったんじゃないかな?これは。
俺とおーくんがどこを取ったとしても、後からポジションを選ぶクピンは
一番懸念していたおーくんとのペアは避けられるし、ラストの平井は
どこになってもかまわない人間湯たんぽなのである。
 結果は俺が内側でクピンとペアになり、おーくんと平井がペアを組むことに
なったのだが、嬉しい誤算が2つ。
それは丹羽の部屋にエアコンが完備されたことと、今年は豊富な布団が
与えられた2点だ。それはポジション争いに息巻いていたクピンが
「それなら頑張る必要なかったじゃないか」と落胆するほどの重要ポイントだった。
…はずだったのだが、翌朝。今年も犠牲者が一人。
それは去年の加害者であったおーくんである。
去年はペアがクピンってこともあってか、布団を強奪したおーくんだったが、
相手が平井では分が悪かったらしく、今年は平井に布団を強奪され、
起きたら毛布1枚だけで丸くなって寒さと闘っていたらしいのだ。
「業」ってヤツは回りまわって、自分に降りかかってくるものみたいである。

 

 さて、こんな感じだった今年の岐阜ボードツアー。
明日は翌日の話を「後日談」的にちょこっとご紹介予定。
姉さんとサトツ氏のBDPレポートの方も、ほぼ書きあがってるから、
近日公開予定。どちらもお楽しみに♪

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結果的に運動会に発展した兎の新年会

 今日は普通に日記です。今年の初日記になるかな。
とりあえず年末年始の話は順次書いていくとして、先週の土曜日には
兎の新年会をやりました。メンバーはなんと5人…
筒井と姫が用事で、姉さんが風邪で、急遽来れなくなったからね、
仕方ないっすわ。麻衣ちゃんも直前まで「来れそうなら来る」って
言ってくれてたんだけど残念ながら欠席。
残ったのは俺とリーダーとサトツ氏。それに珍しく平井さんが参加して4人。
そこにゲストでマウノーンが参加してたから合計5人となったのだ。

 ただこの日、俺は仕事だ。姉さんも風邪でダウン。
そしてそろそろ幹事業も新メンバーに手伝ってもらっていこうってことで、
今回の新年会はリーダーに幹事をお願いしてたんだけど、
出欠の連絡がなかなか返ってこなくって、ギリギリまで予約を保留にしてたら
予約が取れなくなってしまうっていう事態に陥ってしまい、
最終的には仕事が終わってからの30分、俺が独り奮闘して
店を確保する結果になってしまった。
 初の幹事業ってことで、仕方ないことなんだけど、今回の失敗の要因は
ちゃんと伝えといたから、次回以降に期待だね。
あと、兎のメンバーで見てる人がいたら、なるべく前日の昼ぐらいまでには
レスしてくれると助かるなぁ。
俺の場合レスがないことを見越して行動してきたから、なんとか成り立ってたけど、
一般的にはイレギュラーな対処のしかただと思うし。

 そんなわけで始まった新年会。
前日にサトツ氏と2人で法多山に詣でていたため、お土産に厄除け団子と
厄年だって言っていたリーダーに厄除けの御守りを持参。
 ただ、ここでひとつ疑問が浮上。リーダーと俺とは1コ違いだ。
その俺がもう後厄も終わってるのに、リーダーが厄年なのはちょっとおかしい。
コレは御守りを買ってる時点でも気になってたんだけど、改めて考えてみると
リーダーとサトツ氏は生まれた年が同じだから、リーダーが厄年なら
サトツ氏も厄年だってことになる。
…で、確認してみたらどうやらリーダーの勘違いだったらしい。
これならもっと厄除けの凧とか大掛かりなものを買ってきておけばよかったな。
迷った末に常に持ち歩ける御守りを選んだんだけど、笑いにはしっておけば…

 そしてリーダーにはもう1つPが。
それは12月のBDPを欠席していた平井からのBDPである。
平井の用意してきたPは年末ジャンボ宝くじ。
そのままそこで開封すると、携帯で当選番号を調べて当選会を開催する。
……まぁ、ひっぱったところで結果は見えてるよね。
その場での抽選会は、購入者の平井にもプレッシャーになったんじゃないかな。

 男だけの5人での新年会ってことで、華はなかったかもしれないけど、
平井とリーダーとか、マウノーンとリーダーなんかはほとんど面識がないままに
なってたから、これはこれでありだったんじゃないかな。
リーダーは翌日またバンドの練習ってことで、電車がなくなる前に帰らなきゃ
いけなかったけど、その後俺達は浜松にできたRAUND1へ行くことになった。
 RAUND1ってのは総合アミューズメントセンターってのかな?
ゲーセンにボーリング、カラオケ、ビリヤード、ダーツ、
それに卓球やバッティングをはじめとするスポーツまでもをカバーできる
アミューズメントセンターである。
 居酒屋を出てリーダーを最寄の駅まで送っていくと、RAUND1に着いたのが
23時半ぐらいだったんだけど、正月休だからなのかオープンして間もなかった
からなのか、駐車場はほとんどいっぱいの状態。えらい繁盛ぶりだ。
中に入ってメンバーズカードを作ると屋上のスポーツフロアへ移動。
まずは目当てだった卓球からスタート。1時間ぐらいやってたんじゃないかな。
で、次にバスケットコートに移動してハーフコートで2on2をやったんだけど、
卓球がいい感じのウォーミングアップになってたみたいで、
やたらとシュート率がよかった。動き通しでもあんまり疲れなかったしね。
みんな酒を飲んできた後とは思えない運動量だったっけ。
そのあとバッティングやストラックアウトもやって、さすがに疲れてきたんだけど、
時間はまだ1時。2時間半で定額料金だから、まだ1時間は遊べるわけだ。
そこで今度はビリヤードを狙って移動したんだけど、残念ながら満席。
ちょうど隣にあったダーツで時間をつぶすことになったんだけど、
これがまた盛り上がってビリヤードが空いてもおかまいなしに続けていた。
 最後はゲーセンのとこで残った時間を過ごしてたんだけど、
お笑い芸人になってツッコミを入れるっていうゲームがあって、
マウノーンとやってみた。なんども繰り返しやろうとは思わないけど、
おもしろいことを考える人がいるもんだね。
実際のコントが何種類も入ってて、ポリゴンのキャラクターがコントを
始めるんだけど、セリフに沿って出てくる字幕が緑になったら相槌を入れ、
赤くなったらツッコミを入れるのである。
相槌は足元にあるペダルなんだけど、ツッコミは等身大の人形に入れる。
で、そのタイミングが絶妙だと点数が高くなって、ミスったりスルーしたりすると
減点されるわけだ。
まわりがうるさくってセリフがほとんど聞こえず、字幕だけを頼りにやってたから
たいして高い点数は取れなかったけど、なかなか面白かったっけ。

 そんなこんなで解散したのは2時頃のこと。
新年早々飲んで、運動して、遊んで、なかなかバラエティに富んでて
楽しい新年会だったと思う。
マウノーンも今年の秋には結婚が決まってるから、だんだん時間もとれなく
なって来るんだろうけど、これからも色んなことを一緒に楽しんでいけたらいいね。

 

 …って、普通に日記を書くつもりが新年会のレポートになっちゃった。
明日は年越編をアップする予定だから、普通の日記はまた後日ですな。
そっちも微妙に書きたい内容があるから、そのうちに書くんでお楽しみにぃ。

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実録・やればできるんだよっ!ゴルァー!!

 明けましておめでとうございます。
2008年を迎えて、世間一般よりかは若干早く、仕事始めでございます。
今年の意気込みなんぞは2007年のうちにちょこちょこ書いてたんで
はしょらせてもらって、今年もがんばっていくんでよろしくお願いします。
年が変わろうが、冬休みをはさもうが、何ら変わりなくいきますよぉ。

 

 さて、今年の冬休み、例年になく暇な冬休みが予想されてたんだけど、
それほどってんでもなかったかな。まぁ、とりあえず列挙していくと…

・ヒロくん、麻衣ちゃん、おーくんと兎スノーボード
・モッチィ、筒井とリーダーのLIVE&年忘れ飲み
・筒井と初詣
・筒井と温泉
・サトツ氏と初詣

ってな感じ。順を追って綴っていくと…
 まず、兎ボード。兎メンバーじゃないおーくんが混ざってますが、
こちらは筒井さんの代打で急遽出場。
ボードの前夜に「明日暇だ」ってな連絡がおーくんから入ったのである。
その時点で筒井さんのボード参加率は50%だった。
そこで「筒井が来れないようなら、代打おーくんで」ってな代打予約を入れて
筒井さんに連絡を入れると「おぉ、麻生さん。ボードのことだよねぇ」と
筒井さんの方から本題に入っていく。
…が、この「入り」から筒井さんの不参加が伝わってきた。
そして筒井との電話をきると、そのままおーくんに代打の依頼をしたのだった。

 翌日、集合は朝の6時。俺は前夜が会社の忘年会で、2時間しか
寝れなかったんだけど、集合してみれば全員睡眠時間は2時間だったらしい。
運転中はちょっとした一人旅だったな、あれは。
唯一、麻衣ちゃんがけっこう起きてたけど、まだ共通の話題が少なくって…
 まず集合場所に行くと、すでにおーくんが待っていて、いち早く荷物の積み込み。
ヒロくんと麻衣ちゃんは一緒に来るらしいが、まだ姿が見えず
麻衣ちゃんに電話を入れると、かなりのハイテンションが伝わってきた。
すでに近くまで来ているらしく、電話の直後に寝起き姿のままの2人が登場。
「すっぴんだから早く女の子になんなくちゃ」って言う麻衣ちゃんが
化粧を始めたのは岐阜に入ってからってあたりが兎らしいところ。
まぁ、それだけ兎に対して身内感覚をもってくれてるってことかもしれないな。

 そんな麻衣ちゃんは初ボード。まとまった雪に触れるのも幼稚園以来らしい。
ボードを気に入ってもらえるかどうかも、俺達の教え方しだい!!
ってな意気込みでいたんだけど、ゲレンデについた瞬間
「リフト乗りましょう♪」って言って元気なヒロくん。
麻衣ちゃんにも「大丈夫、滑れる滑れる!」とノリノリでリフトを勧めている。
さすがに俺は「それはどうよ?」ってな難色を示したんだけど、
チャレンジ精神旺盛の麻衣ちゃん自身の「行ってみる」と言う言葉で
早速リフトへと向かった。しかも高速クワッドリフト。もれなく山頂行きだ。
 山頂に着くとさっそく急斜面が4人を向かえる。
急斜面と言っても数十メートルぐらいの短いものだったから、
とりあえずボードをはかずにいた俺と麻衣ちゃんは、急斜面の下まで歩いて移動。
それをきっかけに麻衣ちゃんの専属トレーナーと化した俺は、
この日は1日麻衣ちゃんのボード教室を開いていたんだけど…
楽しかった…って言うか「気持ちよかった」ね。呑み込みの早さが。
 始めは立つことすらままならず、1/3すべるのに1時間ぐらい
かかってたんだけど、そこで何かを掴んだ麻衣ちゃんは
残りの2/3を1時間で滑りきり、2回目のチャレンジでは同じコースを
30分で滑りきってしまうというすさまじい上達ぶり。
この日のラストの滑りでは、ターンまでできるようになっていて、
教えていた俺ですら、その滑りには惚れ惚れしてしまった。
 たぶん物怖じしない度胸と、負けず嫌いでがんばり屋の性格だろうね。
正直、滑りを見ている限りではそんなに運動神経がいいわけではなさそうに
見えたんだけど、あの上達っぷりだからね。むしろ逆に絶賛したいと思う。
常日頃から「やって出来ないことはない」ってのがポリシーだから、
それを体現している麻衣ちゃんに素直に感動を覚えたのだ。
 それでも初回、満足に立てなかった1時間の間は、
「もういい!!もう帰りたい!!2度とやらない!!!」
って思ってたらしいんだけど、その目の前を駆け抜けて行った
ピンクウェアのスノーボーダーが一人。
麻衣ちゃんは彼女に目を奪われ、俺にも「すごいすごい!!」と
はしゃぐように絶賛していた。
そのボーダーはキティちゃんを背中に背負った、弱冠7才ぐらいの女の子だ。
その子の存在が麻衣ちゃんの心に火をつけたのだろう。
そこからの上達は目覚しいものだった。
「今シーズンのうちにもう1回ぐらいボードやりたい」
そんな言葉を口にした麻衣ちゃんも、あのちっちゃなボーダーがいなかったら、
もしかしたら存在していなかったかもしれない。
なにはともあれ、「楽しかった」「またやりたい」っていう言葉は
教えてた俺からしたら、この上なく嬉しいものだった。
是非とも、もう一回ってのを実現させたいね。

 そんなこんなでヒロくんとはあんまり絡めなかったのがちょっと残念。
ボードも今シーズンは今回限りっぽいって言ってたからね。
山本の出産が間近に迫っていて、ヒロくんも大変なんだろうな。
たいしたことは出来ないけど、なにかあったら力になるつもりでいるから、
遠慮なく言ってきてほしいな。

 最後になっちゃったけど、兎ボードに参加したおーくんは…
やっぱりどんな場面にいてもおーくんだね。
昼メシの時はいつの間にやらチューハイを手にしていたし、
これを聞いただけでおーくんを知る人なら「いつもどおり」ってのが
伝わるんじゃないかな?(特別酒好きってわけじゃないんだけど、ね)

 

 さて次は…って行きたいとこだけど、すでに長くなっちゃったから、
続きは次回ってことで、次回は「年越し編」でございます。
お楽しみに♪

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建築土木用語では生コンクリートの硬さを現します

 昨日は偏頭痛が気になってなかなか寝付けず、4時間ぐらいの睡眠だった。
精神面はおろか健康にまで陰りを感じてしまうチーム80’である。
1980年代生まれの人(特に前半の人)は気をつけた方がいいよ、
今年はホントに同年代にケガ・病気が多いもの。
 それにしても眠れないのってつらいよね。
余計なことばっかりいろいろ考えちゃって、余計に眠れなくなる。
漫画なんかだとよくあるけど、無心になるってのは俺にはムリだな。
常に色々考えてるのが俺のキャラクターだし。
某庭球漫画では無我の境地ってな必殺技(?)を見かけたけど、
あんな殺気立った無我の境地もねぇだろって思うよね。

 さて、昨日はまたしても仕事で爆撃を喰らった。
閃光と爆音で耳と目を焼かれ、丸1日その修理に従事することになった。
当然仕事は進むはずもなく、足踏み状態。
それでもなぜか仕事場での俺への評価は上がっていくから不思議だ。
将来のことを考えて、仕事ができるようになっていくことは重要なことだけど、
仕事を身に付けていってることを会社にアピールするつもりはないのにな。
給料は上がるかもしれないけど、それ以上の時間と労力を奪われるから。
養う家族がいるとかなら、よりでかい稼ぎを求めようとも思うけど、
今のところは自分1人が食べていければ充分なのだ。
今の時点でさえ働いた分に相当するだけの給料を貰っているとは思えないけど、
給料が上がったらその差が埋まるかって言ったら、逆に広がるだろうし。
今の俺にとってはお金より時間の方が大事だってことである。
 それよりも今はこうやって文章を書くスキルに磨きをかけたいんだけど、
ここのところ低迷ぎみ。前から言ってるスランプってやつだ。
最近はあからさまに更新回数が減ってるもんね。
1年以上もの間、ほとんど毎日のように書いてたのに、書けないのだ。
たぶん俺の意識の変化の現れなんだと思う。
読んだ人が嫌な気持ちになるような文章は書きたくない。
そんな思いから始まって、もっと読んでよかったと思ったり、
おもしろいとか、暇つぶしにもってこいだとかっていうプラスの感想を
もってもらいたいっていう意識が強くなったんだと思う。
それに対して今まで俺が書いてきたものじゃ物足りなく感じて、
書いても書いても納得がいかないわけだ。
今までと比べて文章が下手になったわけでもなければ、
おもしろい話がかけなくなったわけでもない。
そもそも今まで書いていた話がおもしろいものだとも思ってないけど、
それでもそれなりの満足感を感じて「まぁ、こんなものだろう」つって
公表してたのだ。
それが、内容が悪化したわけじゃないけど、求める基準が上がったために、
今まで「OK」だったものが「NG」判定をくらってしまうようになったのだ。
だから、今の俺がまた「OK」を出せるだけの文章が書けるようになったら、
そこで文章力のスキルが上がるんじゃないかと思って足掻いているわけだ。

 こう考えると「スランプ」ってのは、意識的なレベルがあがっても、
実力がそれに伴わなくって満足できない状態なんだろう。
スポーツ選手なんかでもそうじゃないかな?
今までのプレーじゃ観客に満足してもらえないように思えて、
プレー内容は変わらないのに満足できない。
マイナスの自己暗示で実際の成績が落ちてしまう場合もあるだろう。
 でも大事なのは、上を目指しているからこそ発生する現象だってこと。
自分がダメになったなんて思わないでそこを抜け出せば、
レベルアップしていた自分の意識に実力が追いついて、
実際のレベルアップになるんだと思う。
自分が「これじゃダメだ」って思うのは、自分がダメになったんじゃなくって、
自分が今まで以上のものを求めるようになったからなのだ。
要するに「向上心」ってやつである。
スランプを感じるってことは「自分はもっとできるはずだ」って
感じてるんじゃないかな?
逆にスランプを感じないってのは「自己満足」しちゃってて、
成長が止まっている状態なのかもしれない。
…と、前向きに考えても、書けないってことは実力が欠けちゃってんだろな。

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大野さんを訪れて

 8月5日日曜日。筒井と2人で飲んだ翌日である。
俺達が活動を開始したのは11時ごろ。
この日は「平井のBDPでも買いに行こうか」と話していたのだが、まずはメシ。
この日は午前中から35℃を超える真夏日。
筒井宅を出た瞬間出た言葉は「プールにでも行きたい」ってなものだったからな。
「こういう日は辛いものが食べたい」と言う筒井は俺をラーメン屋へと導いた。
そこは辛みそラーメンがお勧めらしい。
 ラーメン屋に着くと中は満席。
俺達は炎天下の中しばらく待たされることになってしまった。
それにしても中で待たせてくれればいいのに、なぜに店の外?
しかし、これがこの日の予定に大きく左右してくるのであった。
 10分ぐらい待ったかな?汗がにじむ体で店内に入ると、さっそくオーダー。
当然頼んだのは辛みそラーメンである。
味の方は…うまかった!辛いってほど辛くはないんだけど、スープがうまい!
麺が太麺だったからちょっと俺好みではなかったけど、また行きたいな。

 店を出るとムァっとした暑さが体を包み込み、
辛みそで火照った体が一気に汗をにじませる。
「コレはホントに泳ぎたい陽気だなぁ」自然に出た言葉だった。
しかしどんな一言も取りこぼさないリバウンド王筒井。
「よし、麻生さん一回家だ。海パン取りに行くぞ。今日は海だな」
 そこからの行動は早かったね。
海パンを調達すると、とりあえず南下しながらナビで海水浴場を検索する。
(ちなみに俺は海パン持参です。兎団の団員なら当然の装備です。
 飲みに行くだけの予定でも、海パンは持参すべしです)
海水浴場の検索とは言っても行きたい海水浴場があるわけじゃないから、
距離と位置と名前の響きで選ぶしかない。
そんなふうにして選び出されたのは「大野海水浴場」だった。
知多半島にあって40kmちょいの距離らしい。
筒井さんの情報では新舞子は混むからってことで、
その次に近い大野さんが選ばれたのだ。
 豊田を出発したのは12時過ぎぐらいだったが、伊勢湾岸道とバイパスを駆使し、
知多市に入ったのは13時前のことだった。
新舞子のICを通過し、その次のICでバイパスを降りると、
ナビにしたがって海岸を目指していく。
立ち並ぶ看板には回避したはずの「新舞子」の文字が。
大野さんも新舞子さんの傘下にある海水浴場らしいのだ。
しかし道の混み具合はたいした事はない。渋滞とも呼べないレベルである。
 ただ、ここで俺達は見つけてはいけないものを見つけてしまうのだった。
それは「ブルーサンビーチ」である。
知多半島から、ちょうど長崎の出島のようなものが存在するのを発見したのだ。
しかも地図を拡大してみると「ブルーサンビーチ」と書いてある。
出島の海水浴場なのだ。俺達は一気に興味をひかれた。
土壇場で目的地を出島に変更したのである。これが間違いだったのだ。
 出島への道へ折れると線路を越えてすぐに大きな橋がかかっている。
出島へと渡る橋である。しかし、そこに入ったとたん大渋滞だ。
ここで俺達は1時間近く身動きが取れなかったんじゃないかな。
Uターンすらもできない大渋滞だったのだ。
俺達は1時間待ったあげくにUターンできるポイントを見つけるや否や
引き返して大野さんを目指すことにした。
駐車場の手前までは行ったのだが、空車待ちの列が尋常ではなかったのだ。

 さて、その数分後、俺達は大野さんにいた。
たぶんUターンしてから15分ぐらいってとこだろう。
ブルーサンと大野さんはほとんどお隣さんなのである。
大野さんからははす向かいにブルーサンが見えているほどの近距離。
しかしこっちはちょうどいい具合の混み具合で、駐車場も待ち時間0だった。
これも行列に弱い日本人の悲しいところなのかね。
そういう意味では大野さんにいる海水浴客はそれだけで好意が持てる気がする。
 客層もブルーサンと大野さんではだいぶ違っている。
ブルーサンはギャルっぽい女のコとそのツレの男。しかもタトゥ率バリ高。
大野さんの方は家族連れが大半で、若者層はカップルより
男同士とか女同士の客が多かったかな。

 駐車場で着替えた俺達が海へと繰り出そうとしていたのは14時ごろ。
もし初めっから大野さんに来ていたら、すでに満喫して海から
あがっていたかもしれない。
さらにここでひとつ問題が発生する。車の鍵をどうするか?…だ。
駐車場はビーチのすぐまん前だから、タオルすら持っていく必要はない。
要は手ぶらで行けるわけである。第一海パンのほかはタオルしか持っていない。
しかし車の鍵だけは持っていかなくてはいけない。
さらに俺のプレサージュはカードキーだ。
鍵はカードキーから分離できるものの、持ち出していく鍵も
海パンのポケットに入れておくしか手段がない。
もしそれを流しちゃったりしたものなら、
即刻JAFを呼ぶしかなくなってしまうのだ。
 悩んだものの、取れる手段はソレしかない。
カードキーから鍵を抜き出すと、カードキーはインキーさせてしまう。
そのまま外から開錠スイッチを押してみたが反応なし。
カードキーが車内にある状態では鍵でしか開錠できないようになっているらしい。
ほっと胸をなでおろすと、鍵を海パンのマジックテープ付のポケットへしまう。
マジックテープってのがまた不安を誘うよね。チャックならまだしも、だ。
しかし他に方法はないから仕方がない。俺達はそのままビーチへと向かった。

 とりあえず海に入ってみるものの浮き輪がない俺達では
浅瀬を歩くか、気持ち浮いてみるぐらいのことしかできない。
そこで海の家でレンタル浮き輪がないか聞いてみることにした。
筒井さんが500円玉2枚を持ってきてるから、
500円以内で借りれれば、2浮き輪ゲットできるわけだ。
海の家に入ると、入口ですぐ浮き輪の貸出をしているのがわかった。
値段は500円。なんとも絶妙である。
おじさんに声をかけると浮き輪を借りようとしたのだが、
ここにきて予想外の事態が…。
500円の他に保証料として1000円ずつ出さなくてはいけないのだ。
借りパクするヤツってのが世の中にはいるんだろうね。
そんなやつさえいなきゃ保証料なんて制度もできなかっただろうに…。
コレでは一度車に戻るしかないのだろうか。
しかしそこで名案が浮かぶ。
保証料金の変わりに車の鍵を預けるんじゃダメか?…と、聞いてみたのだ。
それができれば鍵を流しちゃう心配もないし、車に戻る必要もない。
一石二鳥のアイディアである。
結果はOK。筒井さんも「してやったりじゃないか麻生さん」と上機嫌だ。

 さっそく浮き輪を手に海へと入っていく俺達。
足が着かなくなってくると浮き輪を装備するわけだが、
そこまで来てしまっていると浮き輪は上からかぶって、
わっかの中に入ってしまうしかない。
しかし浮かんでのんびりするためには、わっかの上に乗ってしまいたいところ。
わっかの穴にケツを落ち着けて寝そべりたいわけである。
しかし、わっかの中にいる状態からそこに移行するためには、
上半身を浮き輪に預けた状態で、両足を穴から抜いてしまうしかない。
狭い穴から足を抜くだけでも一苦労だってのに、
それを不安定にプカプカ浮いた状態でやらなきゃいけないのだ。
ヘタしたら八つ墓村状態になりかねない。
しかし八つ墓村を恐れるよりも快適な体制を求めた俺達は、
苦労の末に浮き輪の上に鎮座することができたのであった。
 しかしその状態にも難がないわけではない。
その状態で移動するためには両腕で漕ぐしかないのである。
そんな体制にもかかわらず筒井は「沖にある旗まで競争しよう」と持ちかけてくる。
こっちだって漢だ。売られた喧嘩を買わないのは漢じゃない。
さっそく旗を目指して漕ぎ出すものの、遅々として進まない。
しかも5mも進む頃には腹筋がプルプルと笑い始める。
それでも沖へ沖へと移動していくと、旗の手前にはネットが張られていて
旗までは泳いでいけないらしいことがわかった。
どうやら水上ジェットのために設置された旗のようなのだ。
仕方なく俺達は休戦してのんびりと浮遊を楽しむことにした。
 どのぐらいの時間そうしていたかはわからないが、
沖の方は波と流れがけっこう強いらしい。
気づいてみると漕ぎ出したスタート地点からは遠く離れ、
「危険!排水溝に近づくな」ってな危険地帯に流れ込みそうになっていた。
あわてて俺たちは移動を開始するも、さっきまでの戦闘の疲労もあり
思うように移動することができない。
そこで筒井は新たな浮き輪泳法を編み出したのだった。
片足だけを浮き輪の穴の中に戻すのである。
浮き輪を股に挟んだ状態で浮き輪の上に上半身をあずけるのだ。
するとだ、上半身をうつぶせにすれば平泳ぎやクロールのように泳ぐことができ、
仰向けになると寝っ転がるように休憩ができるのだ。
しかも体制の移動が楽ですばやいから、泳ぎたくなったらうつ伏せ、
疲れたらあお向けってな切換えが迅速に行えるのである。
仰向けの状態だと、浮き輪に完全に乗ってしまったときに比べると
若干快適さはおちるが、逆に泳いでいるときは気持ちいい。
上半身は完全に海面に浮いてるから水の抵抗もないし、
海面すれすれを飛んでいるような感覚で泳げるのだ。
たぶん想像できないだろうが、予想以上の気持ちよさだ。
機会があったら試してもらいたい。
ネックがあるとすればはたから見たときあんまりカッコよくないってことかな。

 フローティングを堪能して浮き輪を返すと、車の鍵を受け取り車に戻る。
時間を確認すると16時になっていたから、2時間もの間プカプカしてたらしい。
帰りは当初の予定を考慮して、平井へのBDPを探しながら帰ることになった。
ナビを頼りにイオンやトイザラスを経由して帆走したのだが、
なかなか目当てのPは見つからない。
仕方なく後日改めて購入することにした頃にはすでに19時を回っていた。
その間には何度となく海水浴の話になり、近いうちにまた大野さんを
訪れることが決まっていた。
特別何をしたわけでもなかったけど、
海水浴自体が久しぶりだったからなんだろうな。
前回の海水浴って言ったら、一昨年チャリで海を目指したとき以来だからね。

 夕飯にトンカツをたらふく食べると、時間は21時を過ぎていた。
俺がうちに着く頃には23時を過ぎるだろう。
相変わらずの大車輪である。これで翌日は仕事だからね。
でも、この週末も満足感は大きかった。有意義に過ごせたと心底思えたもん。
土曜日は朝からBBQの準備をしてあらかたの目処をつけ、
その夜はゆっくりと語り合い、翌日は海水浴だ。大充実と言えよう。
しかも午前中のブログを読んだモッチィからは、
早くもテント取り引きの連絡も入って、不安はほぼ解消と言ったところ。
あとはBBQの当日がどうなるのか?…だな。
今のところ参加決定してる人数は10人ぐらいかな。
コレがあとどのぐらい増えるのか、はたまた減るのか。
できれば去年より盛況してほしいよなぁ…。

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海難事故

 今回もまたこないだの日曜の話。
法事を終えて、選挙に行って、時計を見ると10時半。
会社の人に「浜名湖でジェットやるからおいでん」って誘われてて、
集合時間にはさすがに間に合わなかったけど、現地集合で合流することになった。
浜名湖の北側。三ケ日ICとかそっちの方にある小さな島「礫島」
そのあたりでやっているらしい。
事前に教えてもらっていた場所をナビに打ち込むと、
所要時間は50分。12時前には着くようだ。

 近くまで行って電話をすると、湖岸に沿った道を教えてもらい
浜名湖に沿って走っていくと、見覚えのある車が止まっていた。
メンバーは同じ部署の先輩が3人と、俺を誘ってくれた先輩、
それに事務のお姉さんが2人とその息子(10歳くらいかな?ちなみにお母さんはシングルマザーらしい、最近まで知らなんだっけ)そこに俺を加えた8人だ。
全員20代後半から35歳ぐらいのメンバーである。
役職的にも課長が一人いるだけで、他はみんな平社員だ。
社員歴から言ったら俺の倍以上の人もいるんだけど、誰に対しても
飄々とした人付合いの俺としては、しがらみ的なものはほとんどない。
でも、当然のことだけど、仕事の友達はそれ以上の仲にはならない。
こんなふうに一緒にレジャーを楽しんだり、酒を飲んだりしても
平日になればまた同じ距離感にもどってるからね。
この日のメンバーの中に社内恋愛をしてるカップルもいたんだけど、
事務のお姉さんは確かにかわいいんだけど、
俺にはムリだな。社内恋愛は。

 さて、メンバーはこんなもんとして、次は装備の紹介をしよう。
まずメインディッシュの水上ジェット。
黒い車体(船体?)にグリーンのラインが入ったデザインで、
全長2mぐらいだろうか。大人3人ぐらいは余裕で乗れるサイズである。
他にはウェイクボードと、めがね型になった2つ穴のでっかい浮き輪が1つ。
こちらはどっちもロープでもってジェットに引っ張ってもらう装備だ。
ウェイクボードはこの日は時間がなくって袋から出されることすらなかったけど、
そのぶんチューブ(浮き輪)が大活躍。
乗客をとっかえひっかえにして、数々の悲鳴を生み出していた。
俺も1回乗ったけど、あれはキツいな。
浮き輪の穴のところにケツをつっ込んで座った状態になり、
浮き輪についている取っ手につかまる。
その状態で引っ張られるもんだから、しがみついている他ないうえに
バランスなんてものをとる術もない。
さらに浮き輪なんてのは軽いからね、ちょっとした波やジェットの航跡に
煽られて、湖面を跳ね回るようにして引きずられるのだ。
ジェットのスピードメーターでは30km/hぐらいだったらしいが、
チューブの方での体感スピードはそんな生易しいものではない。
ジェットの吹き上げるしぶきで、目もまともに開けてられないから
スピード感もへったくれもないのだが、取っ手を掴む腕にかかるGはけっこうなものだった。
けっきょくのところ、ものの5分もしないうちに
湖面に投げ出されてしまうのだが、それまで止まってくれないからしんどい。
俺だって男だからね、ちょっとしんどいってぐらいでは手を離したりはしない。
そうすると隣に乗ってるもう一人が落ちるか、大波に弾き飛ばされるまで
腕をプルプル言わせながらしがみついてるしかないのである。
あれはもう1回体感しておけば充分だな。コンタクト取れそうなのも怖いし。
 その後ジェットの後ろにも乗せてもらったんだけど、
スピード感の違いと言ったら計り知れないものだった。
どうやって見積もっても、チューブで引っ張られていたときのスピードとは
イコールにならないのである。
船体にそれなりの重量もあるから、多少の波がきてもはじけ飛ぶこともないし、
しぶきも何も飛んでこないから、前を見ていられるってのもでかい。
チューブに乗るのはもうこりごりだったけど、
ジェットの後ろに乗ってるだけってのは、あれはあれで物足りなさがあるかな。
 最後にちょこっとだけジェットの運転もさせてもらった。
運転感覚は原付に近い感じかな。
波があるから揺れるのは確かだけど、原付みたいに転ぶことはない。
あとはハンドルのレスポンスが鈍いってところだろうか。
自分で運転してみるとまたスピード感覚も変わって、
後ろに乗せてもらってたときと、チューブで引っ張られてた時の中間ぐらい。
ちょうどいい感じではあるけど、俺の好み的にはスノボの方が好きだな。
いくら自分で運転してても、安定感がありすぎて面白味に欠ける気がするのだ。
ウェイクボードだとスノボと似たような感覚なのかな?
前に「麻生くんはスノボやってるからウェイクボードもうまい気がする」
って言われたことがあるからね。
なんだかんだ言っても、暑い夏に、海であの疾走感を味わうのは気持ちいい。
コスト的な問題がネックっちゃ~ネックだけどな。
ジェット運転するには免許もいるし、ジェット自体が高いし、
シーズン中だけだとしても、ジェット預かってもらうのにも金がかかるからね。
まわりにジェット持ってる知り合いがいなきゃ、やる機会はなかっただろな。

 …ってな感じで、水上ジェットを楽しみ、ささやかにBBQもやって、
楽しい時間を過ごしたわけだけど、1つだけショックな出来事が……。
去年のBD(誕生日)に兎団のみんなにもらったBDP(バースデープレゼント)の「兎団Zippo」が海難事故で紛失してしまったのである。
 この1年間、居酒屋に忘れてきたり、友達の家に落としてきそうになったり、
いろいろと修羅場をくぐり抜けながらも、その都度取り戻しに行って
大事に使ってきたわけだけど、今回ばかりはもう救出は不可能だろう。
なんせ浜名湖の湖底に沈んでしまったわけだからな……。
まぁ、もしかしたら俺がケガをするのを、
ヤツがかばってくれたのかもしれないと思って、
感謝して諦めるしかないですな。
兎団のみんなにはホントに申し訳ないけど…。
兎の企画でなくしたんなら、まだ諦めもつくんだけどね。はぁ……

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ダーツバー

 ダーツやったことありますか?
最近流行ってるから、ゲーセンとかインターネットカフェとか
いろんなところで目にすることが多くなったね。
俺はダーツが流行りだす前にちょっとやったぐらいだったんだけど、
「値段の割に長く遊べるかな」と思ったことを覚えている。
でも、その当時はまだダーツなんて置いてあるところが少なくって、
あまりやる機会もないままで過ごしていた。
それがこのあいだ改めてやってみたのである。

 俺は前々からちょっと気になる飲み屋を発見していた。
たまに行くレンタルショップの向いにその店はある。ダーツバーと言うヤツだ。
駐車場の出口で車の往来をやり過ごして待っているときに、
ちょうどその店の様子が目に入ってくるのである。
飲みながらダーツに興じる人々。若い世代が多くて、だいたいが20~30代
って感じじゃないだろうか。女の子もけっこう多くて、そこがまた楽しそうである。
 そんな時おーくんとさとっちゃんとメシを食べに行く機会があった。
おーくんは大学のツレで、さとっちゃんは高校のツレなので、
おーくんとさとっちゃんには直接のつながりはない。
要は俺が引き合わせたツレ同士なのである。
そんなわけでこの3人で遊ぶってのはなかなかレアな組合せなのだ。
 土曜の夜にメシに出て、メシを食べ終わったのが19時半過ぎ。
解散するにはあまりにもったいない時間である。
そこでこの後どうしようかって話になったときに、
さとっちゃんからダーツはどうかってな意見が出てきたのである。
そこで思い浮かんだのがダーツバーだったのだ。

 さっそくダーツバーへと向かい、未知の領域へと足を踏み入れていく。
客は俺たちのほかには2組だけのようだ。初めての店で空気もなかなか馴染まない。
どっちも男2人組で、ダーツをしながら盛り上がっている。
俺たちはとりあえずカウンターに陣取ってドリンクのオーダーをした。
飲み始めると店の空気には馴染んできたものの、
どのタイミングでダーツを始めたらいいのかってのもよくわからない。
仕方ないからまずは店員との世間話に突入だ。
 この日の店員は30代半ばくらいの兄ちゃんが一人だけ。
他にも2人の店員がいるらしいが、インフルエンザにやられているらしい。
店はまだできてから1年半ぐらいだと言う。
女の子だけで来るお客さんも結構いるらしいが、なぜかいつも偏っていて
男ばっかでむさ苦しかったり、女の子ばっかで寂しそうだったりするらしい。
 そんな話をしているうちに、ドリンクも減ってきて「じゃ~、そろそろ…」
ってな感じでダーツに挑戦してみることにした。
挑戦するのはカウントアップというゲーム。
単純に的の当たったところの点数を足していくだけのゲームである。
この店では500点を超えるとダーツがもらえるらしい。
1ラウンド3回ずつ投げて、8ラウンドまでで1ゲーム。
要するに24回投げる間に500点以上取れれば賞品ゲットってわけだ。
単純計算で1投で20.83点以上、1Rで62.5点以上取っていかなければ
ならないわけである。
的には1~20点の扇形のエリアがあり、扇の一番淵の部分に当たれば2倍、
扇の真中にある帯の部分に当たれば3倍の得点となる。
あとは的の中心の「ブル」と呼ばれる部分が50点だ。
20点以上のエリアはどこも帯状の細いエリアか、中心しかないのである。
それで1投平均20点以上必要となるんだから、なかなか難しい。
 ちなみに1回目のゲームでは3人そろって300点前後と言ったところだった。
一番調子がよかったゲームでだいたい490点前後だったが、
500点の壁はなかなか高いようで、残り10点がちっとも縮められない。
飲みながら話しながら6ゲームぐらいやったけど、結局誰も500点を
クリアすることはできなかった。
あと意外にもずっとダーツをやっていると筋肉も悲鳴をあげ始める。
酔ってるから力加減ができなかったってのもあるかもしれないが、
たぶん普段使わない部分の筋肉を使うのだろう。
後日2日くらいは二の腕の内側あたりと右足のモモに筋肉痛が残っていた。

 しばらくダーツをしたり飲んだりを続けていくうちに、後続の客もやってきた。
22時を過ぎたあたりから、だんだんとお客さんが増え始めた。
まず現れたのは男1人に女2人の3人組。
テーブル席で飲みながらダーツをやっていたが、1時間ほどで帰っていった。
 そして彼らと入れ替わりぐらいで男女合わせて4~5人ぐらいのグループが
現れ、23時を過ぎるとさらに6人ぐらいのグループが入ってきた。
さすがに店員一人では回しきれず、店員の兄ちゃんも忙しそうである。

 俺たちは相変わらずカウントアップで500点を目指しつつ飲んでいたのだが、
そろそろ帰ろうかなぁってなタイミングで、一人のお兄さんに声をかけられた。
俺たちよりも前から来ていた客の1人である。
ゲームで勝負しないかと言うのだ。
ほとんど初心者の俺たちでは勝負になるかどうかも怪しかったが、
謙虚に「俺たちもまだそんなにうまくないから」と言う言葉と、
こういう交流もアリだなぁと思う気持ちで、勝負を買ってみることにした。
勝負って言っても何も賭けるわけじゃないけどね。
 ゲームは501とクリケットというゲームらしい。
501はその名の通り501点を目指すゲームである。
カウントアップとは違いはじめに501点を持ち点として持っていて、
当てた点数がそこから引かれていき、10ラウンドの間にちょうど501点
取ればいいのである。
クリケットの方はもうちょっと複雑で、15点~20点とブルだけを使って
ゲームを進めていく。他の点数のところに当たっても意味が無いのである。
各点数のエリアに3回当てると点数が入り、そこが自分の陣地になる。
自分の陣地になってしまえば、次からは当てるたびに点数が入る仕組みだ。
しかし自分の陣地に相手も3回当ててくると、その陣地はクローズしてしまい、
それ以降当てても点数は加算されない。
要するに早く多くの陣地を取って、相手にクローズさせられる前に
点数を稼いでいくというゲームなのだ。
ちなみに同じ点数を3回当てるとき、2倍、3倍のゾーンに当たれば、
それがそのまま2回、3回当てたことになる。

 まずは501の方から始めていく。
向こうは2人、こっちは3人だから、向こうは交代交代に投げ、
こっちはローテーションして投げていくことにする。
結果は僅差で勝つことができたが、どちらも501点には達しておらず、
もしかしたら初心者の俺たちに花を持たせてくれたのかもしれない。
 続いてのクリケットでは案の定すぐに20点、19点と言う高得点エリアを
取られてしまった。
俺たちはビギナーズラックの助けを借りて15点のエリアを獲得すると、
そこでこすっからく点数を稼ぎながら、他の陣地や敵陣を侵食していくことにした。
いくことにしたと言ってもそうそう思い通りになるわけでもない。
それ以前に俺はこのときまだゲームのルールがよくわかってなくて、
ゲームのルールを把握できたのは、帰りの車の中でのことだった。
そんなわけでクリケットでは当然のように負けてしまった。
501ではそんなに感じることはなかったが、クリケットの方は
ゲーム性が高いだけに盛り上がったし、負けると悔しさも出てくる。
また機会があったら手合わせを願いたいものである。

 一勝負終える頃には日付が変わる頃になっていた。
俺たちは最後にもう一度カウントアップに無駄な挑戦をすると、
家路に着くことにした。
時間にして3時間ぐらいいたのかな。
その間に消費した資金は、ダーツに使ったお金と酒代を合わせても
一人¥3000ぐらいだった。
たぶんダーツをしてる分あまり飲まなかったからってのもあるだろうが、
筋肉痛になるほどゲームして、飲んだくれてこの値段ならリーズナブルな遊び
と言ってもいいだろう。
大満足を得てテンションも高く帰路をたどった俺たちだったが、
欲を言うんであれば、もうちょっと行きやすい場所にあればなぁってのと、
酒の種類を増やしてほしいってとこだろうか。
線路沿いとは言え回りに他の飲み屋はないから、ある程度の量を消費する
俺やさとっちゃんには物足りなさがあったのは否めない。
それでも、店員も客もフレンドリーだったし、ダーツも楽しかったから、
近いうちにまた足を運んでみたいものである。

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屑人岐阜ボードツアー ~1日目~

 この週末は屑人のおーくん、クピン、丹羽、平井、俺の5人で
岐阜で活動をしていた。
岐阜に住む丹羽の家に泊まってボードに行こう
ってな恒例行事なのである。
恒例行事って言っても俺が参加したのは去年からなんだけど、
聞く話では大学の頃からすでに繰り返されているらしい。
そしてこの恒例行事の主催者はおーくんである。
他の企画ではほとんど企画者側に立つ事はないおーくんだが、
この企画だけは毎年先頭をきって活動を始める。
今回も実施したのが2月の末だというのに、
この日程が決まったのは去年の11月のことだった。
 その理由の1つにはパチンコが絡んでくる。
おーくんも平井に負けず劣らずの
ギャンブル(パチンコとスロットオンリーかな?)好きで、
大学メンバーで小旅行をしようっていう計画がたったときにも、
「その日は用事がある」と言って断られ、後日その用事ってのが
「パチンコ屋のイベント日だった」と言う話を聞いて
ポカンとさせられたこともある。
そんなおーくんが岐阜のパチンコ屋では負け知らずだという事実が
おーくんの企画実行力につながっているのかもしれない。

 2月24日の土曜日、早朝出発の計画が発表され、
俺は金曜の仕事を早く切り上げるため、木曜までに仕事をつめていった。
その甲斐あって、金曜に急な仕事がねじ込まれたものの、
19時ごろには家路につくことができた。
 3~4時間の睡眠を経て目を覚ましたのは2時半頃。
3時過ぎに起きようと思っていたのだが、ちょっと早く起きてしまった。
かと言ってもう一度寝れば、寝過ごしてしまいかねない時間である。
仕方なく俺は仕度を進めると、他のメンバーを迎えに出かけた。
 家を出てまずはクピンにTELを入れる。すでに準備はOKらしい。
それよりも俺には気になっていたことがある。
それについてクピンに確認してみると、寝る前には確認したが、
起きてからはまだ確認してないと言う。
その懸念事項は当然平井である。
数時間の遅刻を平気で乱発する彼が、
集合時間にちゃんと現れるかと言うことである。
クピンの話では0時ごろに集合時間の確認のTELがあったらしい。
クピンが平井に伝えた集合時間は「4:30」、現在の時刻は4:00。
そろそろ家を出発してもらわなければ、間に合わないタイミングである。
ただし、実際の平井との集合予定時間は「5:00」。
平井の遅刻の常習っぷりを知るクピンの判断である。
しかし、俺が平井に連絡を入れると、珍しく「もうすぐ集合場所に着く」
なんていう返事が返ってくるではないか。
遅刻の常習である平井が集合時刻の前に到着するなんてのは
前代未聞である。
「どうせ平井は数十分遅れてくるだろう」…とのんびり構えていた
俺とクピンに若干の焦りを与えたがそれも一瞬のことであった。
クピンと合流し、おーくんを迎えに行く道中では、
「いつもこっちが待たされてるんだから、今日ぐらいは平井を待たせよう」
という結論に達したのである。

 おーくんと合流し平井の待つ豊橋へと発ったのは4時半過ぎのこと。
平井に伝えた予定からは45分遅れ、
想定していた予定時刻からは15分遅れ、
実際の平井の行動との時間のずれは60分である。
そして道路状況の悪さもあって実際に平井との集合場所に
たどり着いた5時半のことだった。

 そのまますぐに高速に乗り込むと、丹羽の実家へと向かう。
今回は長距離の移動と時間帯を考慮してETCカード2枚体制である。
ETCの時間帯割引はご存知の人が多いと思う。
夜中が3割引で、朝夕の通勤時間帯はなんと半額。
(詳しい時間は自分で調べてちょ)
ただそこには若干の縛りが存在している。
それは割引対象は区間距離が100km以内に限られると言うこと。
割引時間内であっても100kmを超えてしまうと、
割引してもらえないのである。
まぁ、長距離になればそれだけで料金設定が割安になっていくのだから
致し方ないことなのかもしれないが、せっかくの料金割引を活用したい。
そこで登場するのがETCカード複数体制である。
 ETCの支払いは車に付いてる機械じゃなくて、カードがポイントになる。
車載機が付いている車、それが友達の車だろうとレンタカーだろうと
使うETCカードが自分のものならば、高速料金の請求は
カードの持ち主にまわってくる。
これとは逆に、同じ車であってもカードさえ別のカードを使えば
支払いは別々になるわけだ。
そうするとどうなるかと言うと……
1枚目のカードで高速道路に乗り100km以内で一旦高速を降りる。
カードを2枚目に交換してもう一度そこから高速に乗りなおす。
そうすれば合計で約200kmまで半額の割引になるのである。
意外と気づいていない人が多いから、なかなかの有益情報じゃないかな。
 ただ、気をつけないといけないのはカードを交換する時間と総走行距離。
割引が適用されるのは決められた時間内に高速に乗る、
もしくは決められた時間内に高速を降りる場合だ。
1枚目のカードで100km以内に高速を降りたとしても、
その時すでに割引時間が終了していたら、割り引かれるのは1枚目のみ。
2枚目はもう通常料金になってしまうのだ。
で、この場合、総走行距離が長いときは、
いくら始めの100kmが半額になったとしても、そこからの移動距離が
長い場合は、普通に高速に乗りつづけていた方が
安くなるっていう場合もある。
1枚しかETCカードがなくて、100km以内で一旦高速を降りるって場合も
もちろん同様の現象が起こりうるね。
要は…

半額になった100km+残りの高速料金 > 長距離割引適用金額

…ということである。
この継続高速利用距離による割引方法ってのはよく知らないから、
どういう距離で発生するかはわかんないけど、
1回経験したことがあるから実在する現象であるのは確かだ。

 話がそれてしまったが、こんな理由から
平井と俺のETCカード2枚体制で岐阜を目指していくことになった。
その結果、豊川ICから関ICまで2000円。
年末に割引時間外に浜松西ICから高鷲ICまで5000円かかったから、
バカにならない割引額である。

 丹羽の実家に到着したのは8時半ごろ。
予定では7時前に丹羽と合流する算段だったが、初動の遅れが
ずいぶんと響いてしまったものである。
まぁ、計画段階ですでに多少のムリがあったとは思うけどね。
 丹羽との合流後は渋滞する高速をさけて下道で高鷲方面を目指し、
郡上八幡からの3区間だけ高速を利用してスキー場を目指した。
高鷲ICを降りるとそのままレンタルスキー屋に雪崩れ込み、
リフト券の前売り券を購入する。これも俺達の常套手段である。
普通にリフト券を買うと4300円だったかな?
ネットの割引券を使っても3500円ぐらい。
それが、前売り券を買っていけば3000円になるのだ。
しかも前売り券があれば、スキーウェアに着替えた後に
財布を取り出す必要もないってのが意外とお手軽なのである。

 そんな感じでゲレンデに到着したのは10時ごろ。
雪質に期待の持てない大暖冬とは言え
駐車場はなかなかの混み具合で、俺たちが止めた所は
舗装すらされていない荒地地帯になってしまった。
 ゲレンデコンディションは予想以上に劣悪だった。
先週行ったあららぎはゲレンデが狭い分
人口雪でもなんとかなったのかもしれないが、
岐阜のスキー場は広いし、雪は降らずとも気温はそれなりに低め、
しかも標高が高いから風も強く、ゲレンデのほとんどが
アイスバーン状態になってしまっている。
 ひとまずメインの初心者コースを滑ってみたが、
人の多さに押しのけられた俺達は、尾根のパノラマコースへと移動した。
こちらは人は少ないものの吹きっさらしなもんだから、
コースのほぼ全てがアイスバーン状態のうえ、
ちょっとでもメインのコースから外れると上級者向けの急勾配である。
2回目の走行で早くも平井は尾骶骨を強打して悲鳴をあげ、
その後おーくんも腕を負傷し、最後にはクピンまでもが逆エッジで
吹っ飛び、肋骨を強打してのた打ち回るという惨憺たる戦況だった。
 そんなこんなで昼メシ後は流す程度でボードを切り上げると、
14時過ぎには湯治に向かうことになった。
目指す温泉は兎にも馴染みのある「ふたこえ温泉」である。

 温泉に着いたのは15時過ぎ。
時間帯からして混みあう時間ではないはずなのだが、
第1駐車場はすでに満車で、第2駐車場へ車をとめることになった。
兎で初めて来た時には温泉を見つけるまでに四苦八苦し、
駐車場も温泉もガラガラだったと言うのに、ものの2年でこの繁盛ぶり
というのはなかなかの盛況ぶりと言えよう。
さすが先見の眼を持つ兎団が選んだ温泉である。
しかし、浴場に入ってみると以外にも混んでいる様子はない。
どうやら宿泊客の車が大半を占めていたようだ。

 温泉からあがったのは16時ごろ。
時間的に見て高速が混み出した頃合になってしまったため、
俺達は山道で白鳥まで向かい、そのまま渋滞が解消されるまでは
下道で戻ることを選択した。
その途中、1台の車がプレサージュの前に姿を現した。
それは「ラパン」である。スズキのかわいいデザインの軽自動車だ。
実情はともかくとして、
「あれだけかわいい車に乗っているのはかわいい女の子だ」
こんな思いがあるのは我々だけではないだろう。
ラパンの登場に目の色を変えたのは平井とクピンだった。
スモークの貼られていないリアウィンドウから見える後姿は明らかに「女」
後部座席にはスキーウェアみたいなものがかけられている。
「女のコが独りでボードか?」そんな疑問や興味を上乗せして
ラパンの追跡が開始されたのは言うまでもない。
しかしこのラパン、女のコの運転とは思えないアグレッシブな走りである。
後部座席に覗くウェアのデザインから連想すると、
もしかしたらスキー場のスタッフをやっているのかもしれない。
それならばこの運転の熟練っぷりもうなずけるし、
独りでスノボってのにも合点がいく。
ひとつその予想からずれてるポイントとして、
名古屋ナンバーだと言うことも挙げられるが、
否定材料としてはやや弱い要素と言えよう。
 そんなわけで山道をかっ飛ばし、追い抜きを駆使して
疾走するラパンの追跡が、疲労した俺達には思わぬ活力となってくれた
のは言うまでもない。
惜しむべくは彼女の方が裏道を熟知していたため、
お顔を拝見することができずに追跡を断念したことかな。

 関市に戻るとまずは夕飯だ。向かった先は「明勝」という味噌カツの店。
どうやらこの店も恒例の店になっているらしい。
おーくんなんかは昼にもカツ丼を食べていたのにもかかわらず、
「あそこの味噌カツなら、昼がカツ丼でも食える」と言うほどである。
店に着くと駐車場はいっぱいで、かろうじて見つけた
最後の駐車スペースにプレサージュを滑り込ませる。
その間にも駐車場に入ってくる車は後を絶たない。
店の入口に行くと、レジの所から店の外まで行列ができている。
丹羽曰く「このぐらいならまだすいている方」らしい。
嫌がおうにも期待が高まってくると言うものだ。
 20分ほど待ってようやくテーブルに案内されると、
たいしてメニューを眺めることなく全員が味噌カツ定食をオーダーする。
さらにサイドメニューとしてどて煮を頼むことにした。
味の方は確かに絶品である。やっぱり味噌ダレが美味いんだろうな、
どて煮も含めて「食わす味だった」と宣言しよう。
1人900円に対しての量も大満足で天晴れ「明勝」!太鼓判である。

 メシを済ますとひとまず丹羽宅に不要な荷物を降ろし、
夜の街へと繰り出すことにする。
純粋な大学メンバーオンリーの飲みは半年ぶりになる。
兎の活動が活発化していて、ヨッシーには芸能人バリと称されるほどの
多忙ぶりだから仕方がない。
加えて丹羽は滅多に休みが合わないため、なかなかのレアキャラだ。
つもる話もあるというものである。
 余談だが、この前俺が飲みに行く話をしたさやか。
俺の元カノである唯の友達なのだが、俺と唯が付き合っていたことが
きっかけで、一時期丹羽と付き合ってた時期がある。
つまり、さやかは丹羽の元カノに当るわけである。
(まぁ、つもる話の一例としてね)
 しかしここで「1時間パチンコを打たせろ」ってな抗議があがる。
当然おーくんと平井からである。
その熱意は車の窓が曇りはじめる勢いだ。
とてもじゃないが満身創痍のお二方とは思えない熱気。
熱意におされた俺と丹羽はクピンを含めた3人をパチ屋に降ろすと、
飲み屋探しを含めて岐阜市の散策をして待つことにした。

 1時間が経過して俺たちがパチ屋に戻ったのは21時頃のことだった。
結果は平井とクピンが敗北、おーくんが今回の旅費を取り返したってな
具合だったのだが、平井とおーくんが台から席を立たないため、
俺は1人ベンチに座ると、店内の様子を眺めていた。
 それでふと思ったんだけど、パチ屋の店員って
男も女もみんないい接客するよね。
周りの様子には常に気を配ってるし、笑顔も絶やさないし。
店員の年齢層はハタチぐらいで若い店員ばっかりなのに
接客指導がずいぶんと行き届いているものだと感心してしまう。
後はやっぱりかわいい店員が多いのもやっぱり目が行くとこだよね。
(パチ打ちに来てる客の眼中には入らないかもしれないけど)
この日は女子高生風のカッコウをしたミニスカートの店員に
可愛いコがいて釘付けだったな。

 そんなこんなで居酒屋に向かったのはさらに1時間後の22時。
店の選択基準はワイワイ話しながら飲める居酒屋だ。
せっかくアウェーの地なんだから、珍しい店に行ってみたいってな
思いもないわけではないが、つもる話ができないのでは
そんなものを優先させるわけにはいかない。
そこでまず立ち寄ったのは「ねずみ小僧」という居酒屋である。
入口の上にでっかくねずみ小僧の絵が描かれているが、
ストリートアートのような裏路地オーラが匂う外観である。
しかし中に入ると、昭和初期の金持ちの民家と言うか、時代劇に
出てくる呉服問屋みたいな受付がなかなかの雰囲気である。
「ほほう」なんつって興味をそそられたものの1時間待ち。
いくらまだ22時過ぎとは言え、疲労した体で1時間も待っていたら
睡魔にタコ殴りにされてしまうのは一目瞭然である。
特にパチで負けを喫した平井とクピンは見るからにピヨっている。
仕方なく俺達はその近くの昭和食堂に入ることになった。

 丹羽を交えたこのメンバーで飲むのは半年ぶり。
しかも半年前はクピンも不在だったから、クピンと丹羽が
酒を酌み交わすのはそうとう久しぶりのことになるだろう。
前回のクピンの不在は仕事と彼女とのケンカが原因で、
この年明けにはその彼女と別れたらしいし、
俺も唯やさやかの話もあり、つもる話に花を咲かせ、
そのまま話題は思い出話へとスライドしていく。
ボードで疲労し、ある人は負傷し、その3人の内2人は
ふところまでもを痛めていたにもかかわらず、
俺達は2時間以上の時間、酒を飲みながら盛り上がっていた。
どんだけ時間が空いても、会えばその空白を埋める必要もなく
盛り上がれる。男同士のツレってのは不思議なものである。

 やがて体力の限界に達したクピンのダウンを区切りにして
昭和食堂を後にしたのは日付が変わった頃のことだった。
帰りは酒を飲まなかった丹羽に運転してもらい、今夜の宿へと向かう。
 しかしここで一波乱。俺の兎団Zippoがないのである。
どうやら昭和食堂に忘れてきてしまったらしい。
Zippoのライターなら忘れ物として取ってくれてある可能性は高い。
もし、普通に自分で買ったものなら、多分取りに行かなかっただろう。
運転だって自分でしてたわけじゃないし…。
でもね、兎のみんなにBDPでもらったライターだ、
そうやすやすと諦めるわけにもいかない。
俺は申し訳なく思いつつも丹羽に店へ引き返してもらい、
丹羽宅に到着する頃には1時を過ぎてしまっていた。

 

~次回予告~
屑人岐阜ボードツアー ~2日目~
岐阜でまったりと過ごす屑人の日曜をお届け致します。お楽しみに♪

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兎団結成前のスノボ旅行3 ~2日目~

 週が明けて10月も残すところあと2日。
この週末は大学祭にかこつけて、 屑人メンバーで飲みに行ったり、
高級うなぎ料理に舌鼓をうったりと、はしゃぎまわっておりました。
時間があれば、この内容もアップしたいと思っとります。
 でも、まずは兎ボードの第3回目を堪能してくださいな。

 

 翌朝、目を覚ましたのは予定通り明け方の4時だった。
窓の外を見るともう雨は降っていないようである。
起きてしばらくしても眠気は飛ぶ気配がなかったが、
起きぬけでつけたTVがプロレスだったために、
プロレスフリークのモッチィたちは途端に目が覚めたようで、
俺達は顔を見合わせて失笑を交わした。
このTVに一番大きな反応を示したのはやはり平井で、
TVを見るなり笑いをこらえてうずくまる始末だった。
 さて、悠長にプロレス観戦なんかしている時間はない。
俺達は荷物をまとめ、したくを終えると宿代を払ってスキー場に向かうことにした。
部屋を出るとまだ回りの部屋は寝静まっている。
午前4時なのだからあたりまえだろう。
まず俺達は玄関先のボードとブーツをオデッセイに積み込んでいく。
同時にオデッセイにエンジンをかけて車を温めておくことも忘れない。
ゆうべの雨がいつしか雪に変わっていたのか、フロントガラスは真っ白に凍っていた
俺達の気配に気がついたおばちゃんがお湯を持ってきて、
フロントガラスの氷を落とすのを手伝ってくれた。
宿代の方も朝食を抜いたおかげで5000円に割り引いてくれるし、
設備はともかく男同士での旅なら、民宿ほどおあつらえ向きな宿はないだろう。

 さぁ、いよいよ出発。しかしここで忘れていた大きな事実を思い出すことになった。
昨日は穴場温泉探しに四苦八苦したせいで、
ガソリンを入れてから宿を探そうと思っていたことをすっかり忘れていたのだ。
あわてておばちゃんに近くのスタンドの場所を聞いて、行ってみることにする。
おばちゃんの「あそこなら早い時間からやってるやろ」言う言葉を頼りにしてだ。
しかし、あまかった。岐阜って土地をあまく見ていた。
おばちゃんの言葉はぬか喜びでしかなかったのである。
しかたなく俺達は一旦高鷲I.C.方面に車を走らせたが、
一向にスタンドは見当たらない。
前日寄ったレンタルスキー屋にも聞いてみるが、
返ってきた答えは近場でこの時間にやっているスタンドはないと言う、
にべもないものだった。
しかたなく俺達は最悪JAFを呼ぶか、
スキー場のスノーモービル用のガソリンを分けてもらおう
と言う体当たり的な結論を出し、そのままスキー場に向かうことにした。
 スキー場へと向かう山道は前日以上に凍結しており、
より一層燃費の悪い走りを強いられたが、
メーターの具合から何とかふもとのガソリンスタンドまで戻ってくることもできそうだと、
胸をなでおろすのだった。
今日こそは温泉の前には確実にガソリンの補給をしておかなくてはならない。
しかし山を登れば登るほど雪がちらつくようになり、
その雪はスキー場までしんしんと降り続いていた。

 スキー場の駐車場に着くと、駐車場は前日以上の混み具合を見せ、
前日よりもさらにスキーハウスから遠い位置
オデッセイをとめるはめになってしまった。
しかも足元は昨日よりも滑りやすく
何度か滑ったりコケたりを繰り返しながらスキーハウスへ向かって行く。
ゲレンデやリフトの様子もなんだか昨日より混んでいるらしい。
日曜だと言うのに土曜よりも混んでるってのは予想外である。
視界の方も前日の霧よりかはいいものの寒さは前日の比ではなく、
耳がちぎれるような勢いを発揮していた。
こんな状況にもかかわらず、リフトは山頂へと向かう第1クワッドしか動いておらず、
俺達は雪と極寒の中山頂へとリフトに揺られて行ったのであった。

 山頂に着くと寒さはさらに勢いを増した。
帽子とゴーグルがなければ、たちまち耳も鼻ももげてしまいそうである
モッチィは帽子を持ってこず「まぁ、別に無くても何とかなるら」言うていたが、
こっちに来てから俺たちに「ぜったい買っといた方がいいって」と
勧められて帽子を購入していた。
しかしここにきて「いやぁ~、帽子があったからこそ今生きてられるな」
と帽子の重要さに気づかされたようだった。
 雪のせいで視界も悪く、誰もが肌を隠すように防寒具を纏っているため、
滑り出して少し離れると誰が誰なのかがわからなくなってしまう。
だから極力間を詰めて滑っていたのだが、俺のようなファンスキーならともかく、
ボードではターンに必要なスペースが確保しきれず、
あわや接触っていう場面が嫌がおうにも出てくる。
 さらには第1クワッドしか動いていないため、
初心者までもが山頂まで来てしまっている。
こうなるとちょっと急な斜面の手前まで来ると、
座り込んだ初心者をかわしながら急な斜面に突入する必要もあり、
前日の霧と同様にかなり俺達の精神力を削っていった。

 2時間も滑った頃だろうか、もうすぐ他のリフトも動き出すというところで、
俺達は一旦休憩を挟むことにした。
雪が少し強くなってきたことも理由の一つだったが、
スキーの前に寒さをしのごうとみんなしてホットコーヒーを飲んだことが、
例外なく尿意へと移行したことが大きな要因だった。

 どのくらいの休憩を挟んだだろうか?
再びゲレンデに戻った頃には朝日が顔を出し、
雪も止んで一気にゲレンデの状況は好転していた。
日が当たるようになったおかげで気温も上がり、
帽子やゴーグルもいらないほどである。
第2リフトも動き出しているから山頂まで登る必要も無い。
もうすでにおなじみとなったコースを何本か滑ると、
今回はパノラマコースに進出していくことを試みることになった。
パノラマコースとはその名のとおり絶景のパノラマを眺望しつつのんびりと滑る、
なだらかなロングコースのことである。
前日からこのコースには足を踏み入れてみたかったのだが、
霧のせいで断念していたのだ。
だってそうだろう、絶景を眺められることが最大の魅力であるパノラマコースだ。
それが霧に覆われて先行きもままならないのでは、文字通り五里夢中である。
絶景を眺めながらなら、長いコースものんびり滑れるが、
霧の中ではその長いコースも遭難を思わせるだけになってしまう。
そんなわけで晴れている今のうちに
1回ぐらいは絶景にあやかろうと言うのがねらいだった。
 第2リフトを降りてすぐの第3リフトに乗り込む。
リフトを降りると両側にコースがあり、片方はパノラマ、
もう片方は超急斜面の上級者コースだ。
俺達はかたくなに右側のパノラマコースへと歩みを進め、
間違っても左の急斜面に飲み込まれないようにと、
目もくれずにパノラマコースに向かう。
 パノラマコースは始めこそそこそこの斜面だが、すぐになだらかになり、
やがて回りの山々を見渡せる絶景のポイントへと俺たちをいざなっていく。
中にはほぼ平坦なコースが何十メートルも続き、
失速した3人のボーダーを押して滑るような部分もあったり、
枝分かれしたコースがことごとく上級者コースで、
気を抜くとそちらに紛れ込みそうになったりもしたが、
俺的には実に楽しいコースだった。
しかしボーダーの3人からするとコースは狭いし傾斜もなさ過ぎるしで、
疲れてしまうから1回で十分だったらしい。
 それからはまたおなじみのコースに戻って、
それぞれがそれぞれの滑りを堪能することとなった。
俺は段差を利用したジャンプと着地に磨きをかけ、
筒井は滑走中にジャンプや180°のターンを試み、
モッチィはグーフィーでの滑走に挑戦する。
そして平井はただただ滑る、何かにつけては滑る、ことごとく滑る。
 そんな感じで時間は10時頃になっていた。
俺達の持っているリフト券は13時までだから、
そろそろ飯を食べておいた方がいい。
朝食もまだ取ってないから「ブランチ」というやつだ。
リフトもだんだん混み合ってきたから、
逆にレストランの方はすいてきてるんじゃないだろうか。
 案の定レストランにはチラホラと空席が見つけられる。
「せっかくだから今日は昨日とは違う所で食べようか」なんてことも思ったのだが、
やはり量と値段を考えるとまた○○+Cのセットにすることにした。
俺は前日と同様に味噌ラーメンCを頼んだ。
モッチィは筒井と平井から「モッチィは今日もカレーうどんCだろ」と言われていたが、
けっきょく他の3人も味噌ラーメンCに便乗することになった。
この日の味噌ラーメンの方が若干おいしく感じたのは、
単にこの日の方が疲労が薄かっただけだろうか。

 この日も飯には時間をかけず、すぐさまゲレンデへと戻っていったが、
1時間もした頃にはもう1度休憩を挟まなければ、
13時まで滑ることはできなかった。
睡眠時間は前日よりとってあるとは言えせいぜい6時間だし、
前日からの蓄積された疲労もあるのだろう、
俺達のスタミナは時間を追うごとに短くなっていたような気がする。
 いよいよ13時。最後のリフトに滑り込み、
噛み締めるようにゆっくりと滑ると俺達はゲレンデを後にした。

 今日こそは忘れずにまずガソリンを入れなければいけない。
この日はよく晴れていたものの、日の出まではずいぶんと雪が降っていた。
山道を下ってふもとまで降りていくが、まだ路上には所々凍結した部分が残っていて、
あまりスピードを出すことができない。
ノロノロとオデッセイを走らせて行くと、
後ろを走っていたワーゲンゴルフが勢いよく俺たちを追い抜いていく。
「おいおい、いくらスタッドレスだからって過信はよくないぞ。
 スタッドレスちゃんと見たことあるかい?かわいらしい溝があるだけだぞ」
筒井がすかさずツッコミを入れるが、そんなものが届くはずもなく、
ゴルフは凍結した山道を疾走していく。
だがいくらも行かないうちにゴルフはまたしても進路を阻まれ、
ノロノロと進むことになり、オデッセイはゴルフの後ろについていく形になる。
乗っているのはどうやら女の子2人組のようだが、
何をそんなに急ぐのかえらいアグレッシブに前のBbを追いかける。
車間距離は2メートルもないだろう。この凍結した山道でだ。
そんな(一人相撲の)デットヒートを目の前で展開されては、
俺たちのテンションは吊り上げられるばかりである。
さっきまでの疲れと眠気はどこ吹く風だ。

 :すげぇなぁ、なんだ?あの車間距離。
麻生:見てみアレ、ちょっと右にはみ出して前のBbにプレッシャー与えてるぞ。
筒井:ここは亜久里さんの弱気な実況だな。
平井:なによそれは?
筒井:亜久里さんの実況は弱気弱気なんだよ。
   あんな走り見てたら『アレは前の車にプレッシャーを与えてますねぇ。
   抜きにかからなくてもサイドミラーに自分の姿を映すだけでいいんですよ』
   って実況するだろね。
   んで『前の車も8割の力で走っていればいいものをプレッシャーで冷静な走りが
   できなくなるんですね』って感じだよ。
 :ゴルフはBbのミスを誘ってるわけだな。
平井:そこ行くとBbは頭脳派だねぇ。ちゃんと8割の走りを見せてるよ。

と、こんな具合に観客の俺たちのテンションも
ゴルフの走りっぷりのごとくデットヒートして行ったのである。
しかし残念なことに俺達はその戦いを最後まで観戦することはできなかった。
ふたこえ温泉に向かう道が横にそれていっていたからである。
名残惜しいが温泉を目指さなければならない。
ガソリンもいよいよもって余分はないから、
よけいな回り道をしているわけには行かないのである。
みんながみんなデットヒートを続けて走り去るゴルフとBbを
姿が見えなくなるまで振り返っていた。

 ガソリンスタンドに着くと同じタイミングでもう1台の車がピットインしてきた。
数秒の差で俺達が遅れてスタンドに入ろうとすると、
先に入っていた車に向かって5人もの店員が群がっていく。
それもスタンドに入っていくオデッセイの前を小走りに横切ってだ。
それほどまでに久々の客だったのか、
入ってきた2台の車を取り囲むように作業を始める。
もちろん誰一人あぶれることなく5人全員で。
浮き足立つ店員に囲まれつつ給油を済ませると、
まずコンビニに寄ってチェーンを外し、それから温泉に向かうことにした。
コンビニに着くとチェーンを外し、トイレ休憩を入れて温泉へ向かったのだが、
どうやらコンビニのすぐ近く、実に500メートルぐらいの所に
湯の花温泉という温泉があるらしい。
それならばと俺たちもそこへ向かってみる。
ふたこえ温泉も悪くはなかったが、
こんなに近くにあるならわざわざ細い山道を行くことも無いだろう
と考えるのは当然だ。さっそく湯の花温泉に行ってみることになった。

 湯の花温泉は昔ながらの銭湯を模したようなつくりの大衆温泉だった。
広い建物を低い屋根に押さえつけられ、
建物の正面中央には太い柱で存在感をアピールする入り口が
暖簾を下げて客を待ち受けている。
しかし駐車場は思いのほかいっぱいで、暖簾の向こうに垣間見える人の足も、
かなりの人数が待っていることを窺わせた。
しかたなく俺達はこの日もふたこえ温泉を目指すこととなった。
いくら細い山道を行かなくてはいけないとは言え、距離的には2kmそこそこなのだ。
ここまで混みあった温泉に浸かるよりはよっぽどその方がましである。
俺達は駐車場に足を踏み入れることなく、ふたこえ温泉を目指した。
しかし、この混み様はどうだろう。
もしかしたらいくら穴場のふたこえさんとは言え、
多少の混雑は覚悟しなくてはいけないかもしれない。
心配を胸に俺達はふたこえさんに入って行ったが…、駐車場に見える車は3台。
う~ん逆にふたこえさんの行く末の方が心配になってくる。
いくら穴場だって言ったって、いくらまだ昼下がりだって言ったって、
さすがにまずくないか?スキー場の近くの温泉でこの客の入りでは。
 そんないらぬ心配をしてしまうほどの快適なすき具合に俺達は温泉を堪能すると、
またしても浴場の前の広間でベンチに根を生やしてしまった。
火照った体にアイスをかじりながら、腰をおちつけてしまったら
もう試合は睡魔さんのペースである。
強いよ、この日の睡魔さんは。筒井も同じことを考えていたのだろう。

筒井:今日の対戦相手は真柴だな。
平井:誰の対戦相手よ?
筒井:俺らの対戦相手だよ。今日の敵は強いぞ。
 :フッリカーなんか喰らったら一発だよ。
筒井:かすっただけでも目の上腫れるよ。
麻生:ダメダメ、目の上なんか腫れてきたら、もうKOは目の前じゃん。
筒井:文字通りまぶたが開かなくなるからね。

バカ話でかろうじてテンションを上げた俺達は、いよいよ家路に着くことにした。
時間はもう15時だ。ブランチがもう胃の中から姿を消しつつあるから、
途中で飯にありつく事も考えなければいけない。
そこで帰りは高鷲I.C.を素通りして白鳥I.C.まで下道を行き、
その間で飯にありつくと、そこからは一気に高速で帰ることにした。
この時間なら19時頃には豊田にはつけるかもしれない。
 なにはともあれまずは高鷲I.C.を目指す。
国道156に出ないことには白鳥I.C.への道もわからないからである。
が…、高鷲I.C.を越えると道は途端に狭くなり、
またしても雪道ゾーンへと入っていく。
オデッセイで走り出し、高鷲に向かう間は「やばい、フリッカーが当たりそうだ」と
必死に真柴と戦っていた筒井も、雪道の緊張からか「フリッカーは見切った
と自身満々の表情を見せ始めた。
それだけ高鷲からの雪道は険しかったのである。
 ようやくの思いで国道に出ると白鳥I.C.へ向かいつつ、
俺達は飯にありつける店を探してオデッセイを走らせて行った。
白鳥I.C.は俺がいつも中学の友達と行っているスキー場「ウィングヒルズ」へ
向かう時に利用するインターだから何度か通っているが、
その間にどれだけの店屋があったかはあまり把握していなかった。
昔クマーチョの友達と行った焼肉や「バッファロー」があるのを覚えているぐらいだ。
やはり岐阜に来たからにはシシナBにありつきたいところだが、
あまり選好みはしてられないかもしれない。
 そんなことを思いつつ進むうちに、
色あせた大きな看板に「レストラン サンタ・ベルラ」という文字を発見した。
俺達はその看板の色あせ具合から
「ここはさすがにスルーかな」と思いつつ店を振り返ると、
思いのほかきれいなレストランが目に入った。
ペンションを経営しつつのレストランらしい、ログハウス風のイタリアンレストランだ。
ここを逃したらもうサービスエリアまでノンストップかもしれない。
しかもサービスエリアがあるのは名神に入ってからだから、
かなり先の話になってしまう。
俺達は満場一致でサンタ・ベルラに入ることにしたのだった。

 レストランの中も木の質感を利用したログハウス風の造りで、
置いてあるメニューもパスタやピザからフィレステーキまで
かなりいい感じのレストランだ。
時間は15時半を過ぎたぐらい。
午前中は「ブランチ」だったからこれは言うなれば「ラナー」だろうか?
とてもおいしい料理だったが、疲れた体では逆に長居することができなかった。
体がと言うよりも精神的に早く帰りたかったのだろう。
パスタをたいらげた俺達は、一路インターへとオデッセイを走らせた。

 インターに入り高速に乗って軽快に飛ばすこと500メートル。
時間にして1分そこそこ、早くも俺達は渋滞に巻き込まれることになった。
おそらくは対面通行になる車線減少の合流渋滞だろう。
俺達は右側の追い越し車線に陣取ると、長丁場を予想して防戦の構えに入った。
雪道では「見切った」と大口をたたいた筒井からは早くも弱音が飛び出した。

筒井:やばい、フリッカーがあたるとこだった。
平井:おいおい、さっき見切ったって言ってたじゃん。
筒井:軌道がかわっただよ。まさか1試合の中で軌道を変えてくるとは思わなかった。

そんな会話で自らを鼓舞しつつも、オデッセイは一向に進まない。
それでも右車線をぶんどったことで、左車線よりは若干スムーズである。
最終的には右車線がなくなるんだから
右車線の方が進まないように思うかもしれないが、
結果的には全ての車が左車線に集中するから、
断然右車線の方が有利なのである。
さらに左車線に気弱なドライバーでもいようものなら、
横入られて横入られて進まなくなってしまうだろう。
これだから右車線はやめられない。
 ようやく合流地点まで到達することができたが、
高速に乗ってからすでに1時間が経過していた。
しかも合流地点を越えても渋滞は解消されない。
電光掲示板の高速情報では渋滞15kmと表示されている。
15km…たまったもんじゃない。
こんな調子では何時に帰れるかもわからないではないか。
白鳥I.C.からまだいくらも進んでいない、
隣の岐阜大和I.C.にすらまだついていないのだ。
 依然としてのろのろと進んでいくと、岐阜大和の出口付近まで来ることができた。
俺達はここで高速をこのまま行くのか、下道で行くのかを検討することにした。
高速と下道、どちらも渋滞しているとなればもちろん高速の方が早いだろう。
しかしその時間の差はそんなに大きな差ではないはずだ。
そうなると金を払うだけのメリットがあるとは思えない。
それにもしかしたら、淡い期待ではあるが下道はすいているかもしれない。
せめて高速がどこまで混んでるのかわかれば、結論が出るのだが…。
しかし結論が出ないまま出口が近づいてくる。
 そんな時平井が結論に至る大きな情報をもたらしてくれた。
遠く下のほうに岐阜大和の料金所が見える。そこの電光掲示板に
「渋滞14km、岐阜大和-○○」 という表示が出ていることに気がついたのである。
しかし遠すぎる上に電光掲示板の表示では、文字を読み取るのが困難で、
肝心のどこまで渋滞しているのかが読み取れない。
焦るうちに出口はもうすぐそこまで来てしまっている。
平井は持ち前のイーグルアイをフルに活用し、
さらにそこに「」を加えて凝視するのだが、
目を凝らせば凝らすほどその読めない2文字は、色々な地名に見えてしまう。
「知立」だったり「足立」だったり。岐阜にそんな「○立」なんて地名が有っただろうか?
思い浮かばない。

「………!!」

そのとき不意にある地名が頭に浮かんできた。「郡上美並」である。
「立」に見えていた2文字目はおそらく「並」なのだろう。
美並までとなるとかなりの距離がある。
これなら下道を行って美並から再び高速に乗れば、スムーズに帰れるかもしれない。
少なくとも渋滞が解消されている地点がわかったから、
無駄に下道を行く羽目にはならないですむし、
逆に適当なインターから高速に戻ってみたら
まだ渋滞の真っ只中だったと言う事態は避けられるわけだ。
俺達はあわや出口を通り越すというところで、
オデッセイを出口レーンに誘導することができた。
あとは下道がすいていることを祈るばかりだ。

 料金所を超えると車が流れ始める。いい感じだ。
まずはもう一度国道156号線に戻らなければならない。
こんな中途半端な所の岐阜の地図なんぞは当然持っていないから、
青看板を頼りに進むしかない。
しかし156は高速とほぼ平走するはずだからすぐに出くわすだろう。
案の定信号をいくつか進むうちに156号線に入り込むことに成功した。
高速から逃れてきた同志が他にもいるため車の台数は多めだが、
進まないほど渋滞を起こすような台数ではない。
少なくともここまでは高速より156を使った方が早かっただろう。
 しかし…、やはり下道も渋滞していた。
遠い先を見つめても川沿いの国道を永遠と赤いテールランプが列を成している。
川を挟んだ反対側にも県道が走っているらしく、
わき道からの「急がば回れ」を実行した負け犬達が
走るテールランプが点々と走っていく。
俺たちも県道に入った方がいいか?とも思うが、
これだけの渋滞で県道がずっとすいてるって事は考えにくい。
そうなるとどこかで渋滞に巻き込まれ、また合流をするときには県道の立場は弱く、
合流から動けなくなる可能性の方が高いだろう。
俺達は負け犬達を羨みながら、渋滞しろと呪いながら、
遅々としてすすまない国道を甘んじて受け入れることにした。
 やがて予想通り県道の方も渋滞が始まったことがわかった。
川の向こう側でもテールランプが数珠繋ぎになり始めたのだ。
こうなるともう「してやったり」感でテンションがあがってくる。
上を見上げれば垣間見える高速でも未だ渋滞が続いているらしい。
高速、国道、県道と全てのルートが渋滞しているのがこうも見て取れるとなると、
さすがに諦めがついてくる。
国道なら他のルートと違い、コンビニもあるだろうから
こうなったら焦らずのんびり行った方がだろう。
そろそろモッチィのタンクも御小水でいっぱいになってきているらしい。
俺達は遠くに見え隠れするサークルKで休憩を取って、
長期戦に備える構えを新たにすることになった。

 コンビニに着いた頃には俺達はすでに小腹がすいていた。
パスタを食べてから2時間以上が経過しているのである。
しかし考えることは皆同じらしく、
こんな岐阜の田舎のコンビニだと言うのに店内は込み合っており、
たいした食べ物も残されてはいなかった。
俺達はかろうじてサンドイッチや飲み物を調達すると
トイレ休憩を入れて出発することにした。
温泉を出てからはすでに3時間も移動していることになるが、
給油した時にリセットをかけたトリップメーターはまだ50kmしか回っていなかった。
まだまだ長い道のりである。

 コンビニを後にしてしばらく進むと、隣を流れていた川に鉄橋がかかり、
いよいよ県道と合流している。
しかし俺達のにらんだ通りそのT字路の信号はかなりの国道びいきで、
数分間の青信号に対して赤信号は1分にも満たない。
これでは県道の負け犬たちは1回の青信号で5台も合流できればいい方だろう。
信号の先だってまだ渋滞しているのだから、
それ以上が突っ込んだところで交差点にすら入りきらないだろう。
やはり俺達の判断は正しかったようだ。
俺達は負け犬達の更なる負け戦っぷりを目の当たりにして、
若干の元気を取り戻すことができた。
人間ってのは他人の不幸と比べて初めて自分の幸せを実感できるらしい。
 合流を抜けるといくらも行かないうちに渋滞は解消され始めた。
合流に群がる負け犬達が最後の渋滞の原因だったようだ。
渋滞を抜けるとすぐに美並I.C.の看板が現れる。
この先は渋滞していないことを俺達はすでに知っているから、
ここからはさすがにもうスムーズに歩みを進めることができるだろう。

 高速に乗ると嘘の様に渋滞は解消され、
逆に車なんぞはほとんど見当たらないような状況になっていた。
おそらくまだ下道で南進を続ける輩もいるのだろう。
時間はすでに20時になろうとしていた。
当初の予定ではすでに筒井を送り届けていた頃だろう。
 俺達は高速に乗ると速度を110km/hまで上げて豊田を目指したが、
他の連中は相当憂さがたまっていたのだろう、
110km/hで走るオデッセイを更なるスピードでグングンとぬき去っていく。
 30分も走ればもう名神に合流することができた。
とたんに車の台数は増えるが、渋滞するようなことはい。
…が、さすが愛知県である。運転の荒さは今までの比ではなかった。
大きなトラックが高速走行のまま数珠繋ぎに連なって追い越し車線を走り去っていく。
右へ左へと車体を揺らしながら、
前の車のバックミラーにプレッシャーをかけまくる白塗りのシーマ。
追い越し車線から出口に無理矢理出ようと、まん前に割り込んでくるトラック。
京都旅行で何度となく通った高速の愛知だが、
そのどの旅路よりもこの日の高速は荒くれていた。
時間帯なのか時期なのか、
原因はわからないが改めて愛知の運転の怖さを思い知るのだった。

 この日、筒井宅に到着したのが22時ごろ。
実に7時間もの時間を費やしてしまったことになる。休憩もろくにとらなかったのにだ。
たぶん俺たちの敗因は「ふたこえ温泉」だろう。
あの風呂を我慢して、豊田に戻ってから風呂に向かっていれば、
恐らく2~3時間は早く帰ってこれたことだろう。
 しかし、この苦戦こそが、
今後俺たちを兎団へと誘う結束に結びついたのかもしれないと思うと、
感慨深いものがある。
人生にはいたるところに分岐点が用意されているのだろう。
もちろん、この苦戦にかかわらず、兎が誕生したかもしれないけどな。

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兎団結成前のスノボ旅行2 ~1日目~

 ここんとこ更新が滞り気味なんで、奥の手蔵出し更新です。
こういうのは暇な時間がある頃に書いてたやつだから、長いし自分で読んでても
表現なんかが洗練されてる感があるんだよね。
読む側もこういうのの方が面白いんだろうけど、
奥の手なんで小出しにしていきます。
アクセス数が減ってきた時とか……先週更新できなかったせいか、
ここんとこ来客が減ってんだよね……。

 まぁ、それはさておき、俺たち兎団が結成する前の話。
初めて兎団のメンバー4人で旅に出た時の話でございます。
今回はその第2回目。豊田を出発して岐阜のスキー場へ向かうところから。
どうぞ、お楽しみくださいな♪

 

 オデッセイに乗り込むと、早朝なのをいいことに俺達は無料のバイパスで
名古屋まで向かい、そこから高速を使っていくことにした。
誰もが正味の睡眠時間は3時間そこそこだっただろう。
高速に乗るや否や早くも睡魔との熱い戦いを繰り広げた。
しかしこれからスキーだと言う興奮を武器に、大健闘を押し進めて行った。
みんなに一番心配されていた筒井だったが、彼でさえも
俺はモッチィの運転じゃなきゃ眠らんよ
と相変わらずの
強気発言で皆にくらいついてきた。
しかし、そんな風に言われて納得いかないのはモッチィである。
「なんだそれ?俺の車じゃ助手席に乗ってようと睡眠率100%じゃないか」
と反論するが、その程度の反論は筒井につうじるはずもなく
「いやいやいや、
顔は助手席にはないから」と返す刀で爆笑をさらっていく。
どうやらモッチィのオルティアに乗ってる時は常にシートを倒しているから、
顔は後部座席にある。
したがって、寝てしまってもしかたがないと言うのを主張したいらしい。
本当なら「シート倒さなきゃいいだろう!」とつっこむところなのだが、
モッチィ本人が一番爆笑してしまっているだけに、
反論しようにもほとんどその威力はなくなってしまっている。

 そんな会話を交わしていると程なくして東海北陸道に入る。
時間はまだ6時を過ぎたぐらいだ。
空だってまだ明るくなってくる様子は見受けられない。
東海北陸道に入ると途中少し渋滞があったものの、
時間帯のせいかほとんど滞ることなく、高鷲まで足を進めることができた。
そこに至ってもまだ7時過ぎぐらいだったから、
スキー場について滑り出すのは、遅くとも9時にはならないだろう。

 高速を降りるとやまびこロードに入り一路ホワイトピアたかすを目指していく。
東海北陸道に入ってしまうと、急にサービスエリアの類がなりを潜めてしまうため、
俺達は限界に近くなっていた尿意を解放するために、
道端のレンタルスキーハウスに立ち寄ることにした。
トイレ休憩意外には何の目的もなかったが、
そこでリフト券の引換券を安く手に入れることに成功し、
それならと2日分のリフト券を先に購入してしまうことにした。
もののついでに俺達はスキー場周辺の温泉について聞いてみると、
穴場的な温泉があると言って「ふたこえ温泉」を紹介してもらった。
周辺地図をもらうと俺達は再びスキー場を目指していく。
山道ということで若干凍結した部分はあるものの、
雪が積もっていることもなくオデッセイはノーマルタイヤで慎重に坂を登っていく。

 スキー場の駐車場に着くとすでに駐車場の7割は車で埋まっていた。
おそらく半分より奥はゆうべから来て車で眠っていた連中だろう。
窓をシェードで覆っている車や、シートをフラットにしている車、
たんまりと布団を積み込んでいる車も珍しくない。
俺たちもはやる気持ちを抑えつつ、スキーの身支度を整えていった。
ウェアーに身を包み、ネッグウォーマーで首をガードし、帽子で頭と耳を隠していく。
 スキーハウスに入るとやはり多くの人でにぎわっていた。
早朝とは言え土曜日なのだから当然だろう。
輪になって話をするたくさんのグループを縫うようにして進み、
俺達はついにゲレンデへと足を踏み入れて行った。

 ゲレンデは刺すような眩しい朝日を受けてきらめき、
ゲレンデ全体が発光しているようにきれいに輝いている。
陽射しのせいかほとんど寒さを感じることもなく、
逆にフル装備では暑いぐらいである。
早速リフトに乗り込んでいくが、リフトに乗っている最中でさえ
寒いと感じることはほとんどなかった。
その分雪質はあまりいいものではなかったが、なかなかのコンディションだ。
 リフトを降りるとまずは肩慣らしの1走目。
広くなだらかな斜面が続き、ボーダーには適度なコース難度。ご満悦な様子である。
ファンスキーの俺には多少物足りなくはあるが、
その分ジャンプやバックなどの小技を磨くには丁度いい傾斜かもしれない。
みんなが慣れてくればロングコースを滑る機会も巡ってくるだろう。
それまではのんびりと滑ることを堪能しよう。

 どのぐらい滑っただろうか、中学の友達とスキーに行った時は
狂ったように回転数を上げて回数をこなして滑っているが、
ボーダーは1回ごとにボードの着け外しがあるし、
ペース自体のんびりしたものだったから、回数にすれば4回も滑った頃だったと思う。
それでも時間はすでに1時間以上が経過し、10時を回ろうとしていた。
今朝は起きてからずっと高速を走らせ、ひたすら睡魔との格闘に励んでいたため、
朝食もろくに食べていない。
名古屋に入る前に寄ったコンビニで買った肉マンやチキンが関の山である。
したがって、早くも俺達は空腹を感じ始めていたのも当然の結果だ。
これ以上滑っていると昼飯時を迎えレストランが混み始めてしまう。
かといってソレを回避して食べるとしたら、
14時ぐらいまではおあずけを喰らうことになる。
ゲレンデが名残惜しかったのは言うまでもないが、
睡眠不足の体が早くもダルさをかもし出したのも否めない。
俺達は早めに飯を済ませ、心機一転でスキーに臨むことにした。

 レストランに飯を求めてスキーハウスに入っていく俺たち。
しかしまだ10時にもならないと言うのに1階のレストランはすでに満席だ。
うどんが食べたいと言うモッチィのリクエストを求めて2階へと行くと、
2階にも大きめのレストランが1つ、
そして麺類を売っているスガキヤみたいなのが1つ。
レストランの方も2階はそこそこすいていて席を確保することもできそうだが、
スガキヤの方を覗くと席はガラガラでしかもうどんも売っている。
ショボさはぬぐいようもないけど、それだけに値段もスキーハウスの飯にしては安く、
麺類とチャーハンのセットが1000円と言う安さだった。
俺達はスガキヤの方で飯を取ることにして席を確保すると、
早速食券を買い求めることにした。
モッチィリクエストのうどんはカレーうどん天ぷらうどんがある。後はラーメン類だ。
俺はミソラーメンC(チャーハン)に、平井と筒井は天ぷらうどんCにしたが、
モッチィはカレーうどんCを選択した。
カレーうどんとチャーハン…。どうなんだろう、この組み合わせは?
天ぷらうどんとだって
ミスマッチだってのに、
カレーうどんではそのギャップはさらに大きいだろう。
モッチィは最後までカレーうどんライスのセットと迷っっていたが、
「プラス100円でライスがチャーハンになるんだし」
と結局カレーうどんCを選んだのだった。
 食券を持ってカウンターに並ぶとまずジャーからよそわれるチャーハン、
そして麺類がトレイに乗せられていく。
やはり値段を考えるとなかなかの量があって割安感がいっぱいだが、
気になるのはお味の方である。
まずチャーハンを食べてみると、ジャーから出てきたばっかのくせに
この上なく
パサパサしているが、味の方は普通だろう。
続いて麺。俺の食べたミソラーメンはカウンターに出されたときには
すでに息絶えていたらしく、席に戻る頃にはすでに伸びきっていた。
天ぷらうどんのスキルは食べてないからわからないが、
それ以上にカレーうどんの印象の強さに、
天ぷらうどんCの印象はかき消されていたのだろう。
そのカレーうどんはやけに汁気がなく、
べとべとしたカレースープにうどんが
生物のようにのたうっていた
モッチィのコメントではかなり味が濃かったらしく、
彼にはチャーハンがどんな味をしてるのかさえわからなかったと言う。
 こんな感じに味の方は誉め様のない代物だったのだが、スキーハウスで安く、
たくさんの量を得られたことはそれなりの満足感を得ることができた。

筒井:そう言えば今日の宿は夕食付きなの?
麻生:おう、2食付きで6000円の民宿だよ
筒井:6000円は安いなぁ、飯は大丈夫かい?
麻生:問題ないら。年末にも同じような民宿泊まったけど、獅子鍋だったよ。
筒井:おぉ~、シシナB(獅子鍋)かぁ♪ナB(鍋)はいいねぇ、
   宴にはもってこいじゃないか。
   なんてったってこのスキー旅行、夜がメインだからな。
 :おいおい、それはいつものことじゃないか。
麻生:前夜祭までやるしまつだからな。
   ただまぁ、今日のとこもシシナBかどうかはわからんけどな。
   ナB系の確率は高いだろ。
筒井:是が非でもナBであってほしいもんだな。

 そんな話をしながら休憩していたが、
いつまでも椅子に腰を据えているわけにはいかない。
疲労は確実に蓄積されているのだ、気を抜いたら一発で睡魔の餌食である。
飯を食べ終えてトイレ休憩を入れると、俺達はさっさとゲレンデに戻って行った。

 ゲレンデに戻ると飯を食べに行く前に比べて、あからさまに見える人の数が違う、
小一時間の間にずいぶん新しいスキー客がやって来たようである。
俺達は昼食前と同じ初心者コースへと向かう第2リフトで、
再度肩慣らしをしようと思ったが、リフトを降りてみると、ゲレンデは人だかりだ。
ボーダーにはターンするスペースも、人を縫うようなありさまになってしまっている。
しかたなく俺達はこのコースは諦めて第1クワッドに乗って山頂まで攻め込み、
中級コースを滑ってみることにした。
 しかしリフトに乗ってしばらくするとあたりにが立ち込めだし、
山頂に着く頃には30メートル先ですら危ういような状況だった。
それでも、コースに出てみれば、人の数は初級コースの比ではないくらいに少ない。
勇み足の初心者集団が固まって右往左往している所もあったが、
人ごみの中を滑るよりはよっぽど快適だろう、と中級コースを堪能することにした。
しかし霧の中で滑るってのは予想以上に精神力を削られる上に、
霧は濃くなる一方、2時間も滑る頃にはもう1度休憩を挟むこととなった。

 時間は13時を過ぎたところ。さらにはゲレンデ全体を覆う霧。
レストランは人で溢れ、席の空く気配はまったく感じられない。
仕方なく俺達は自販機横の壁にもたれかかると、座り込んで休憩を取ることにした。
しかし、今度こそ座ったとたんに尻が床へとを張り始める。
ジュース1本飲む間に時間はあっという間に14時を迎えようとしていた。
体力と時間的に見て、最後のひと滑りをするにはもうぐずぐずしている暇はない。
俺達は気合で根っこを引き剥がすと、ゲレンデへと戻って行った。

 霧の猛威も少し和らいで、ゲレンデの人の数も心なしか減っているようである。
俺達は15時前に上がろうと示し合わせると、
ゆっくり堪能するようにこの日のスキーを締めくくった。

 スキー場を後にしたのは15時を過ぎた頃だったと思う。
宿は1泊2食で6000円と言う安い民宿を選んでいたため、
宿の風呂には期待が持てなかった。
そこで宿に向かう前に教えてもらった「ふたこえ温泉」に向かうことになった。
ガソリンも残りが少ないから、温泉の後には給油しておいた方がいいだろう。
 山道を下っていくとT字路にぶつかった。
片方はインターへ戻る道、もう片方は鷲ヶ岳スキー場へと山道を行く道だ。
温泉に向かうにはどっちに行ったらいいのかわからなかったが、
俺はとりあえずインター方面にオデッセイを向け走ることにした。
その傍らで筒井が、レンタルスキー屋で手に入れた
スキー場の周辺マップを見始めるが、彼が言うには反対方向らしい。
それを聞いたモッチィも地図に目を落とすが、
彼は「戻っても道が交差してるだけで、つながってない」と主張する。
どうしたものかとも思ったが、ガソリンの残りも少ないからロスは極力避けたい。
そこで俺はオデッセイを停めると、自分の目で地図を確認して、
派閥を選ぶことにした。
地図に目をやると確かにモッチィ派の意見が正しいように思える。
わき道を使えばそんなに大回りなわけでもない。
俺はモッチィの意見を採用してインター方面に向かい、
途中からわき道へと入っていく道を選択することにした。

 わき道に入っていくと傾斜はなだらかになったものの、道は俄然細くなってきた。
頼りはレンタルスキー屋でもらったスキー場の案内地図と
電柱に貼られた看板だけである。
地図に寄れば高速の下をくぐってすぐの所にあるらしい。
電柱の看板も残り800mを表示しているからあと少しで着くはずだ。
…しかし、行けども行けども高速が現れない。
800mなんてのもとうの昔に過ぎてしまっている。
さすがにおかしいと思った俺達は来た道を引き返し、
もう一度温泉を探してみることにした。
 しばらく戻るとはるか上空に橋がかかっているのが見える。
えらく細っこく見えるが、位置的に見てあれが高速で間違いないだろう。
細く見えるのもそれだけ高い所に位置しているからだろう。
あんなものを目印にしていたら気づかないのも当然である。
高速に近づいていくと左手の山あいにホテルのような建物がチラッとのぞいている。
レンタルスキー屋の兄ちゃんは穴場だと言っていたが、
たしかにこれは穴場と言って間違いない。
看板だって電柱のそれ以外にはでておらず、出ている看板と言えば、
湯の花温泉と言う別の温泉だけである。
俺達は「ここまで穴場にせんでもいいだに」と言いながらさらなる細道を下っていく。
しかしそのどれもが山あいの温泉にたどり着くことはなく、
いずれも途中で行き止まってしまっている。
そのたびに俺達は細い道を引き返し、
ようやくの思いでふたこえ温泉にたどり着くことができた。

 さすがに穴場だと言うだけあって駐車場には5台ぐらいの車しか止まっていないが、
建物の見た目はずいぶんときれいなもので、予想していたような民家チックなものではなく、健康ランドのような風体をかもし出していた。
俺達はさっそくオデッセイを降りると、建物へと入っていく。
宿泊施設も兼ねているようで、温泉のフロントまでは矢印で案内が出ている。
入っていくとまず靴箱と券売機があり、フロントにはおじちゃんが暇そうに座っている。
正面にはジムもあり色々なトレーニングマシンが並んでいる。
俺達は割引券を持っていたため、フロントで直接入泉料を払うと脱衣所へと入っていった。ハッピーなどに比べるとこじんまりとしていて、脱衣ロッカーも30個しかない。
それでも数が足りてる所を見ると、やはりここは穴場なのだろう。
しかもハッピーなんかに比べると狭い分きれいに掃除が行きとどいているようである。
 浴場に入ると大きな浴槽が1つ、壁際には洗体所の蛇口が並んでいるが、
これも10箇所も設置されていない。
奥へ行くとガラスの向こうには露天風呂もあり、ちっちゃいがサウナもあるようである。
さすがに少ない蛇口にいきなり4人が滑り込むことはかなわず、
順番待ちをして蛇口があくのを待つことになった。
 ようやく順番が回ってきてあたたかいシャワーを浴びると、
俺達はこの上ない幸福感に包まれた。
スキー場で冷えて疲れきった体に生気が戻ってくるようである。
前夜は筒井宅に宿泊だったから、そのすっきり感と言ったらこの上ない至福だった。
 体を洗い終えた俺達はまず室内の浴槽に浸かる。
アルカリ泉質なのか肌にぬるっと温泉が絡み付いてきてそれがまた気持ちいい。
壁際からはジェットバスが噴出していて、
疲れて凝り固まった体を気持ちよくほぐしていってくれるが、
さすがにスキーの疲れにはたいした効果は望めないようだ。
 ガラス越しに外の露天風呂を覗くと奥の方に打たせ湯があるではないか。
俺達は誘われるように露天風呂へと移動して行った。
さすがに外に出ると外気が肌を刺すように冷たいが
火照った体にはそれもまた気持ちのいいものだった。
とはいえいつまでも外気の中をうろうろしていられるわけではない。
 逃げるように露天風呂に浸かると、まず平井と筒井が打たせ湯に挑戦した。
打たせ湯は並んで2箇所設置されていたのである。
あたあたた」平井が湯の勢いに圧されつつも打たせ湯の中に体を滑り込ませると、
筒井も並んで打たせ湯に身をゆだねる。
しかしお互いの打たせ湯の位置が近すぎるのだろう。
肩にあたったしぶきは互いに隣の人の顔面へと跳ね返っていく。
「おい、平井湯を飛ばすなってぇ」
先に文句を口にしたのは筒井だった。
そのまま応戦するために筒井も平井側の肩へと打たせ湯を当て始めた。
平井もそれには黙っておらず、平井も筒井側の肩に打たせ湯の位置を調整する。
しかし闘い慣れていたのは明らかに筒井のほうだった。
平井の跳ね返すしぶきは奴の脂肪に吸収されてしまっているのか何なのか、
筒井のそれと比べるとあからさまに脆弱だったのである。
そこで平井は湯船を抜け出すと、日陰に残っていたに目をつけ、
そこから雪合戦へと発展していく。
しかし雪をつかみ、そこからちぎっては投げちぎっては投げしていくうちに、
火照った手の中の雪はみるみる溶け出し平井の腕をつたうのであった。
もともと疲労困憊の俺たちだ。そんな争いに興じている体力なんか残されていない。
いつもの旅ならばこの戦いがどこまで発展していくのかってところなのだが、
今の俺達にはそんな余力は残されていないのである。

 風呂から上がった俺達はしばらく湯上りの牛乳を堪能したり、
足つぼマッサージマシンを試してみたりとのんびり過ごした後、
いよいよ今夜の宿「民宿林」を目指すことになった。
地図によるとここからはまっすぐ一本道だし、向かいに学校もあるため、
今度は迷うこともないだろう。
オデッセイに乗り込むと筒井が「ゴングが鳴った」と宣言した。
睡魔との戦いのゴングである。
風呂上りの気の緩んだ所を一気に攻め込まれたようだ。
そんなことを宣言されたところで、俺たちもそれは同じ状況なのだ。
そうやすやすとKOさせるわけにはいかない。
1人でも犠牲者が出れば振り込め詐欺組織同様、
俺たちも芋づる式にやられ始めてしまうのだ。
そこで俺達は筒井に地図を手渡すと、彼にナビってもらうことにした。

 来た道をひたすら戻り、インターの通りまで戻るとその角には学校が建っていた。
すなわちこの向かい側あたりに今日の俺たちの宿があると言うことだ。
俺達は看板を見落とすことのないように目を凝らしながら、
ゆっくりとオデッセイを進めて行った。
しかし学校を通り過ぎてしばらく行っても「民宿林」と言う看板は見当たらない。
あったのは「民宿丸十」という宿だけである。
地図が間違っていると言うこともないだろうから、
おそらくまたしても見落としてしまったのだろう。
喫茶店の駐車場でオデッセイの向きを変えると、
もう一度学校の方へ向かってゆっくりとオデッセイを走らせる。…が、やはりない。
「あっ!あれ林って書いてない?」
声を上げたのは平井である。さすが鷹の目をもつ平井である。
大学を退学したところでイーグルアイは未だ健在のようだ。
俺たちも平井の指すほうを凝視してみると、広い民家の庭の奥にある玄関、
その上に黒ずんだ木の表札が小さく掲げられ、
そこには確かに林 なにがしと言う名前が刻まれている。
民宿と言えば結構な割合で民家を改造して宿にしつらえられているところが多いが、
看板すら出してないってのはどうだろうか?
さすがに入っていって「予約した麻生ですけど」と言うには、
確証がなさ過ぎるってものである。
そこで俺達は向かいにある酒屋で聞き込み調査をすることにした。
 酒屋に入ると早速聞き込みを始める。

 :この辺に民宿林ってないですか?
酒屋:そこのはす向かいのがそうだよ。
 :え?!……丸十って書いてありますよ。

そう、俺たちの目指す民宿は「林 なにがし」の方ではなく、
隣の「民宿丸十」という宿の方だったのである。
すんなり納得がいくわけもなく俺達は酒屋のおばちゃんを問い詰めたが、
この辺で「民宿林」といえばここしかないのだと言う。
納得はできないものの地元人の意見に反抗するだけの材料も持っていないし、
何より俺たちが手にしている地図も「民宿丸十」の位置を示している。
でもインターネットで見つけたときも、宿泊の予約の電話をしたときも
相手はすべて「民宿林」だったのである。
半信半疑ながらもしぶしぶ「丸十=林」の式を頭に叩き込むことにした。
そうなれば、宿の向かいに酒屋があるってのは俺たちには好都合である。
ちゃっかり19時半までやっていると言う情報を聞き出すと、
丸十に足を踏み入れていくことにした。

 俺達は庭先に立って宿をしげしげと見つめる。
どこをどう見たって「林」の「は」の字すらうかがえない。
玄関の隣には擦りガラスの引き戸があり、そこにも『丸十食堂』と書かれている。
不安はあったものの俺達は中に入ってみることにした。
玄関を開けて「こんにちは~!」と声をかける。
「………」
何の反応も返ってこない。もう一度声を掛けてみる
…ってところで奥の方から人の気配が伝わってきた。
玄関の正面の奥の暖簾が揺れ、一人のおじさんが顔を出した。

麻生:予約した麻生ですけど…
おじさん:すいません…

おじさんは一言俺たちに詫びを入れると、また暖簾の向こうへと姿を消してしまう。
「え?!あのおじさん何かあやまらなきゃいかん事したか?」
筒井がいぶかしるが、そのまましばらく待つと
今度は背の曲がったおばちゃんが出てきた。

おばちゃん:はい、いらっしゃい。
麻生:ここって、民宿林でいいんですか?
おば:はいはい、ここが民宿林です。
 :そとに丸十って…
おば:去年までは林だっただけどねぇ、
   ヤゴウが丸十やったから看板が出来てきてみたら『丸十』やったんよ。
筒井:へぇ~、ヤゴウってなんっすか?
おば:うちは昔からヤゴウが『丸十』だったもんでねぇ。
筒井:………

うん、わかった。何かはわからんけど「ヤゴウ」のせいで民宿の名前が変わったけど、
宿の方がそれに対応できてねぇんだな。
そりゃ~客であるこっちはちんぷんかんぷでもしょうがないさ。
これ以上納得いく説明も期待できないから、深く考えるのはやめよう。
 俺達は濡れたボードやブーツを玄関のストーブにかけて干し終わると、
説明してもらった部屋へと移動した。
もちろん部屋までの案内などというものは存在しない。
民宿に泊まる者、この程度でうろたえてはならない、このぐらいは予想の範疇である。

 2階へと上がっていくと、障子がずらーっと並んでいる。
どうやらここの宿は部屋の入り口が障子らしい。
一番奥にあてがわれた俺達の部屋は障子が開いていて、
俺達の来訪を今か今かと待っているようだ。
他の部屋はまだチェックインしてないのか出かけているのか、
すべての障子が締め切られて電気もついていなかった。
そう言えば他の客はみんな常連だというようなことを、
おばちゃんが言っていたのを思い出す。
部屋の中を覗いてみると… 何と隣の部屋とは襖で仕切られただけである。
はっきり言って部屋と呼ぶことをはばかられるような客室である。
いやこの場合はやはり客室ではなく客間だろうか。
部屋になんかは付いてないだろう事は予想の範疇だったが、
まさか隣の部屋との「壁」が単なる「仕切り」でしかないなどとは思わなかった。
素晴らしいまでの信頼関係である。
さっき初めて会ったおばちゃんは、俺たちのことをすでに信用して、
俺たちが他の客の物を窃盗もしないし、
隣がお姉ちゃんでも夜這いもしないと信頼しているのだろう。
じぇなければ鍵を付けてください。他は常連かもしれないけど俺達は新米だぞ。
俺達が何しでかすかわからんのと同様に、
他の客もどこまで信用に足るのかなんて俺達にはわかんねぇんだから。
…と思わないでもないのだが、これはむしろ自分達のことを考えてよりも、
民宿のおばちゃんのことを考えての話だ。
俺達は貴重品なんて物は特に持ち歩いていない。
貴重品なんてのは財布ぐらいのもので、そんなものはポケットなり何なりに
しまっているから、おいそれと盗られる心配はない。
風呂にもすでに入ってあるから、貴重品を置いて部屋を空けることもない。
それ以外の荷物は着替えだけだ。男の着替えを盗む輩などいないだろう。
なにせ一番高価な持ち物であるスキーやボードのセットは、
こぞって玄関先に並べてあるのだから、
そんなセキュリティどうこうを今さら俺たちが気にしているはずもない。
それよかいつか、他のもっとタチの悪い客を泊めてしまった場合、
厄介事に巻き込まれるのはおばちゃん達なのだから、
もうちょっと警戒心を持った方がいいんじゃないかと思ったのだ。
 まぁ、他人の心配をしていられるほど俺たちに体力は残されていない。
部屋にはすでに敷布団が並べられ、
かけ布団や毛布、枕などもたたんで枕元に置かれている。
そしてなぜかその並べられた敷布団の上、
しかもその中心にコタツが設置されていた。
田の字になって寝る4人の足が集まる中心部分、そこにコタツがあるのだ。
しかも布団の上に。これはこのまま寝ろって事なのだろうか?
動かすのも面倒だからたぶんそうなるだろうが、移動して置いておくスペースもない。
あまりに適当なベッドメイキングである。
その他に部屋にあるものといえば、灯油のヒーターとTVぐらいだ。
 部屋の中だと言うのに息は白く凍り
隙間風がどこからともなくさらに冷たい風を運んでくる。
これではあまりにも外に居るのとかわらな過ぎである。
直接雨風を喰らわないってだけだ。車の中の方がよっぽど温かいだろう。
しかたなく俺達はヒーターの電源を入れて窓にカーテンを引くことにした。
そこで気がつく驚愕の事実。
隙間風かと思っていたのは、そのまんま外気だったのである。
カーテンをひこうと思い、カーテンを手に取ると、
カーテンで隠れていた部分の窓が開け放たれていたのである。
しかもあっけにとられている俺たちにさらなる追い討ちがかかる。

 

唸りを上げたヒーターが早くも白煙を上げているではないか!

ぉぃぉぃおいおい、凍え死ぬぞ俺らは!
寒い中4人が入りきるのは到底無理なちっちゃなコタツに足だけつっ込んで、
あとは薄手の毛布でしのげってかい?
そんな心配が一瞬頭をよぎるが、
今はそれよりも煙を吐き出したヒーターの方を対処しなければならない。
いくら寒いとは言え、火を噴いたヒーターを取るわけにもいかない。
慌ててスイッチに手を伸ばすと、
ヒーターは何事もなかったかのように通常の運転を開始した。
どうやら運転開始時の準備運動みたいなものだったようだ。
ほっと胸をなでおろしたが、あんな準備運動があってたまるか?
例えるならラジオ体操をする代わりに、ファイヤーダンスをするようなものだ。
民宿林、いや民宿丸十、侮り難しである。

 てんやわんやはあったものの、俺達は荷物を部屋に落ち着けると、
さっそく向かいの酒屋に買出しに行くことにした。
この旅のメインだと言ってはばからない、今夜のの品を調達に行くためである。
しかしすでに筒井はつまみにと言ってスナック菓子を買いあさってきていたし、
前夜祭で残った焼酎もほぼ1瓶まるまる残っているから、そんなには要らないだろう。
…と思っていたのだが、いざ酒屋に着くと購買意欲に歯止めはかからず、
さらに3000円分の酒とつまみが追加されることになった。

 宿に戻って夕食の時間を聞くと、いつでもいいとの事だったので、
すぐにでも食べたいと伝えた。
飲み物は向かいの酒屋ででも自分達で買って来いって話だったから、
持ち込みも当然OKである。俺達はとりあえずビールを携えると、食堂へと向かった。 
食堂ってのは外から見えていた「丸十食堂」が
そのまま宿泊客にもあてがわれているらしい。
他の客の姿は一切見当たらなかったが、
食事の準備は20席ぐらいが準備されていただろうか。
献立はフライに千切りキャベツ、味噌汁に御飯、
そして野菜と味付けされた鳥肉がぶち込まれたすき焼き鍋が、
カセットコンロに乗せられていた。
一瞬それが目に入った時にはシシナBか?という期待がよぎったが、
中に見えるのは味噌か何かで味付けされた鶏肉である。
一般的なナBの類でもないし、すき焼きからはかけ離れている。
おばちゃんに調理方法を聞いてみると、
「火ぃ点けて混ぜればいいよ。このへんの料理やから口に合うかわからんけど」
と言う返事が返ってきた。
うぅ~ん、独特の民族料理のようだが、酒のつまみには丁度いいかもしれない。
 コンロに火を入れると、肉に火が通るのを持ちつつ、
俺達は先に御飯にありつくことにした。
まずビールを開けて乾杯を交わすと、フライをおかずに御飯を進めていく。
茶碗1杯をたいらげても、まだ肉に火は通っていないようだ。
ビール嫌いな4人だから、ビールは1人グラス1杯程度しか買ってこなかったが、
さすがにこの状況ではビールが足りない。
つまみの方がまだ出来上がっていないのだ。
がんばればダッシュで向かいの酒屋に駆け込めるが、そこは疲労困憊の4人だ。
適当な性格の俺達は「あとは部屋に帰ってからでいいだろ、酒はたくさんあるし」
と箸を進めることにした。
 ようやく出来上がった民族料理はしかし、
ビールがもっとあったらさぞかし酒のつまみになっただろうという味だった。
味付けした鶏肉を野菜と一緒に、火にかけただけだから味も単純なものなのだが、
もともとの肉の味付けが辛い味噌風味って感じで、おいしかったのである。
ただ、出来上がるまでにかなり御飯を進めていただけに、
全部をたいらげることはさすがに断念せざるを得なかった。

 部屋にもどるとまたしても息は白く凍る。
さすがに食事中ずっとヒーターを入れておくことは躊躇われたからだ。
危ないということもあるが、それ以上に
灯油の残りが夜までもつかどうかが心配だったのである。
俺達はこぞってコタツにくすがりこむと、敷布団にねっころがった。
早く宴を始めて寝てしまいたいのだが、
おなかがいっぱいでとてもじゃないがすぐに飲めるような状態ではなかったのである。
かと言って宴は一応今回の旅のメインに据えっちゃってるから、
省くってわけにもいかないし、時間だってまだ19時を過ぎたぐらいだから
寝るのにも早すぎる。
いくら翌日は4時に起きてモーニングから滑ろうったって、
こんな時間に寝てしまっては、変な時間に目が覚めてしまい、
よけい体がきつくなってしまっては目も当てられない。
そんなこんなで、それぞれにTVを見たり、置いてあったマンガを読んだりして
しばらく時間を置くことにしたのである。
 しかし時間を置くことに決めたところで睡魔が攻撃の手を休めるわけもなく、
コタツにくすがり横になるという非常に不利な体制で、
俺達は戦いつづけるはめに追いやられてしまった。
マウントなんかとられた日にはイチコロは間違いない。
俺達はお互いを牽制し合って時が満ちるのを待った。
 この状況で特に打たれ弱い人物が2人、平井と筒井である。
隣り合って寝転がっていた2人は特に激しく牽制し合い、筒井が寝そうなものなら

平井:おい、その目は寝てるだろぉ?
筒井:寝てないよ、ちゃんと起きてるだろ。(目を閉じて笑顔を作りながら)
平井:なに目ぇつぶって微笑んでるよ。それじゃ観音様じゃないか。

と平井から攻撃をしかける。逆に平井が寝そうになれば

筒井:ひどいな平井、今寝てただろ?
平井:寝てないよ、ちゃんと起きてるって。
筒井:いやいや、それじゃスリーカウント取られるって。
平井:2.99で起きるぜ。
筒井:それ、2.99までは寝てたってことだろぉ?

と、筒井が攻撃を仕掛ける。
こんな感じでしのぎを削って俺達は命を永らえたのだった。

 ようやく時間も20時を回り、腹具合も頃合になったところを見計らって、
俺達は満身創痍で宴を開始することになった。
宴と言ってもそれは前夜祭ほどの元気もなく、酒の量もあまり進まないまま、
つまみばかりに手が伸びていくようなありさまで、
正直何を話したのかもよく覚えていない。
かろうじて覚えているのは、スキーの最中にメールが来た
「ポカの結婚式のマツケンサンバをどうするのか?」
をちょっとネタにしたことぐらいだろうか。

 それでも1時間半ぐらいの時間はその宴が続いていたようで、
寝るしたくを始める頃には時計はもう22時前になっていた。
窓の外を覗くと、しとしととが降っている。
ゲレンデ状況が心配ではあったが、
俺たちが心配したって状況がよくなるわけでもない。
翌日は気持ちよく滑れることを願いながら、俺達は最低限の身支度を整えると、
落ちていくように睡魔のパンチにのされていったのである。

 

 

 とりあえずはここまで、続きをアップできんのは週明けかな。
楽しみに待っていてくださいな★

~次回予告~

「兎団結成前のスノボ旅行3 ~2日目~」2日目の早朝スキーからお楽しみに!

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兎団結成前のスノボ旅行1 ~出発前~

 2005年1月28日
年末の京都の旅の時から企画していたスキー旅行の当日である。
もともとは俺と平井とモッチィ、
それに俺の中学からの友達の4人でスキーに行こうという計画だった。
今シーズンモッチィと平井がスノーボードのセットを購入したことと、
俺と中学の友達で行ったスキーが最悪のゲレンデ状況で満足に楽しめなかったことが、
この計画が持ち上がったきっかけだった。
しかし中学の友達は土曜日出勤という憂き状況に陥り、
早い段階でこの旅に参加することが断念されてしまった。
そんな時、新たに旅のメンバーに加わることになったのが筒井だった。
筒井の参戦は正月に同じメンバーでスケートをしに行った時には、
すでに決定していたおぼえがある。

 筒井氏について、彼がどんな人物か軽く説明すると…
彼はモッチィと平井の高校のときの同級生で、明るく勢いのある面白い人物だ。
…ここではまだこれだけ言っておくことにしよう、
詳細についてはこれを読み進めていくうちにあらわになってくるのではないだろうか。

 そんな勢いのある筒井の参戦により、計画は大きく変貌をとげた。
バスツアーでのスキー旅行に計画が変更されたのである。
彼らが高校の時、バスでのスキーツアーを実行し、
それがえらく楽しかったってのがその理由で、
筒井は「特に行きのバスが熱い! 次の日キツいから寝なきゃいかんのはわかってるだけど、新しくバス乗ってくる客が女の子である度にドキドキドキドキして、気になって眠れないだよ」と熱く語った。
俺もいつもはオデッセイでスキーに行くのだが、
人数が多いことと今回はスノーボードを3枚も積まなきゃいけないという理由から、
ツアーで行ってみるのも面白いかも、と計画の変更案をあっさり容認した。
ただ実際のところは筒井のコメントが、
俺の胸にも熱く影響を与えていたのかも知れない。

 そんなこんなでバスツアーでスキーに行くことに決まった正月のその日、
俺達はスポーツ用品店の「アルペン」へ向かい、
スキーツアーのパンフレットをもらってくると、
ツアーの予約などの計画進行を平井に押し付けることにしたのである。

 そして1月17日、ツアー旅行まで2週間をきった月曜日。
いっこうに連絡をしてこない平井に不安を覚え、
計画がどうなっているのか確認してみることにしたのだが……。
奴は計画進行係にもかかわらず、
携帯を止められて連絡が一切つかない状態になっていたのである。
不安感がある種の確信に変わってしまった俺は、
モッチィに連絡をしてみることにした。
モッチィによると、俺の確信はやはり的を得たものだったことが確認された。

 ツアー旅行決行日2週間前を向かえた日曜日。俺が平井に連絡を試みた前日だ。
平井はモッチィとともにそろそろ予約をしようと、
かなり遅めのスタートを切ったのである。
 インターネットでツアーを調べ、希望に添うようなツアーをピックアップする。
モッチィによれば数時間費やしてツアーのピックアップをしたらしい。
かなりなスロースターターっぷりだが、
そこからは平井の熱意も無いわけではないことがかろうじてわかる。
 しかし…、ツアーのピックアップをしているとき彼らは気づいてしまったのである。
ツアー申し込みの期限がすでに切れてしまっているという事実に。
ツアーに参加するには…、
2週間前までに申し込みと料金の振込を終了させてなければならないのだった。
期限が切れてまだ2日だ。「おしい」という悔しさがこみ上げてくるが、
立案からはすでに2週間も経過している。明らかに初動が遅すぎたのである。
震災時の政府の対応よりもさらに、だ。
しかたなく俺達はツアーでのスキー旅行は2月に延期することに決め、
今回はいつも通りにオデッセイで旅に出ることにしたのだった。
 すぐさま俺はスキー場の選択と宿の選定に入り、
急遽の計画再変更を押し進めて行った。
ついに宿とスキー場が決まりモッチィに連絡をすると、
復活のめどが立っていなかった平井の携帯が、
奇跡的に復活していることがわかった。
俺はモッチィとの電話が終わるや否や、
すぐさま平井にも連絡を入れておくことにした。
…が、当時深夜のコンビニ店員だった平井。
そのライフスタイルは社会人の俺達からは想像がつかない。
いや、平井だからこそ想像がつかない。
深夜バイトをしているにもかかわらず、昼のお仕事と称してパチンコに行ったり、
朝仕事が終わって帰ってきて疲れていると言うのに、
間違ってドラクエを始めてしまったりする平井だからこそ想像がつかないのだ。
2~3日定期的に連絡をしてみたのだが、平井はいっこうに電話に出る気配がなく、
ついに計画実行の当日を迎えてしまった。
 ようやくこれで、この旅日記の1行目に話が戻ることになる。
2005年1月28日、スキー旅行の出発当日である。
この日俺はいつもとは趣向を変えて、昼休みに平井に電話をしてみることにした。
いつもは夕方に連絡していたため、時間帯を変えてみようかと思ったのだが、
実際はもう当日ってことで焦っていたのだろう。
そこで俺はようやく
音信不通だった平井と連絡を取ることに成功した。
最初に連絡をとろうと試みて以来、実に10日以上の日数が経過していた。
 連絡をしてみると、スキー旅行の計画が推し進められていることだけは把握していたらしく、丁度スノーボードにビンディングを取り付け終わったところだったらしい。
そこで俺は、平井といつどこで合流するかを決めようと思い、
20時ぐらいには豊橋に到着できることを伝えると、
「じゃ~18時ぐらいに豊橋行って、GEOでマンガの立ち読みでもしてるかな。
 それよりガソリン入れるのを断念して、マンガ喫茶かやぁ」
などと言い始めた。早くから集合場所付近で時間を潰しているってのは、
行動の遅い平井を知っている俺にとっては願ってもないことだったが、
今回の旅も金がなくモッチィからの
借金で参加する平井の「マンガ喫茶」発言には、
あいかわらずだなと呆れる他なかったのは言うまでもないだろう。
 俺は「他のしたくも先に済ませとけよ」と言うと、
仕事が終わったらもう一度連絡すると伝えて電話を切った。

 前日夜遅くまで残業していった甲斐もあり、
この日は18時過ぎには仕事をあがることができた。
会社を出ると俺は早速平井に電話を入れる。
電話するからちゃんと出ろよと言う言葉通りに、
平井はワンコールのうちに電話に出た。
当初はこのぐらいの時間には豊橋に着いているという話だったが、
案の定奴はまだ自宅にいるらしい。
まぁ、あと30分以内に出れば、集合には間に合うだろうから、余裕だろう。
そう思った俺は待ち合わせの時間と場所を確認すると、
愛知県に入ったらまた電話すると伝えて電話を切り、俺も家路を急ぐことにした。
おおかたの準備は前夜のうちに済ませてあるものの、
着替えたりもしなきゃいけないから、
平井に比べると明らかに俺の方が時間的余裕がないのである。

 うちに着くとすぐに身支度を整え、豊橋へと向けて出発した。
ガソリンも昨日満タンにしてあるから、
岐阜までの距離を考えても途中で給油する必要はないだろう。
うちから豊橋までの道のりは山道を使い、本坂トンネルをくぐってモッチィの家付近を通過して豊橋市街へと向かっていくのが、俺の常套手段である。
夜ならともかく、夕方のこの時間は国一を使うよりもあからさまに早いのだ。
 大きな通りを抜け山道に入り、しだいに道は細くくねったものになってくる。
前にいるトラックがやけにスピードが遅くて若干イライラさせられるが、
それでも約束の時間にはぎりぎり間に合うだろう。
 本坂トンネルを抜け愛知県に入ると、
俺の携帯の着信音がカーオーディオの音楽の合間を縫って俺の耳に届いた。
その着信音は平井からの着信用の着メロだ。
おっ、ナイスタイミング。一瞬そう思ったが、次の瞬間に不安が俺の頭をよぎった。
俺は不安を押さえつけながらも携帯電話を耳に押し当てた。

平井:さくやさん今どこ?
麻生:今ちょうど電話しようと思ってたところだよ。モッチィんちの前あたり
平井:うわぁ、ごめんょ!
麻生:は?!今どこだおまえ?
平井:車に乗って出発はしてるけど、…まだ
麻生:…はぁ

俺の押し殺した不安が的中したのである。
問い詰めると思ったよりも準備に手間取ったと言い訳するが、
そんなことは昼間に電話した時にすでに指摘しておいたことである。
それを武器にさらに平井に斬りかかっていくと、…ついに奴は白状した。
ビンディングを付けた事ですでに奴は満足してそこから仮眠を取り、
気がついたら19時を過ぎていたと言うのである。
「おいおい、18時過ぎに1回俺が電話したじゃねぇか」と詰め寄ると、
「そんな電話したっけ?ヤバイ、記憶にない!」と言い出す始末だ。
宗男じゃねぇんだから「記憶にございません」じゃねぇだろ、おい!!
いくら政治関連のニュースに興味津々な平井だからって、
そんな反感バリバリの処世術なんか身につけてどうするってんだ?!
だが実際に記憶の中から18時過ぎの電話は消え去っていたらしく、
電話で話した内容を話してくうちに奴の記憶もしだいに蘇っていった。
どうやら俺との電話を切った後、したくして出発するまでに30分しかない
…にもかかわらず、何のしたくもしないまま(午前中にビンディングを付けたのみ)
そこから仮眠に突入したらしいのである。
誰もが平井のことを駄目仙人と認めるだけのことはある。
普通の人なら激怒すること間違いナシだ。
しかし、こっちも付き合いだして5年を数える。
こんなことで激怒していたら俺の神経の方が先にささくれて駄目になってしまうだろう。
苦笑苦笑で俺は「わかったから、気をつけて来い」と言って
待ち合わせ場所で平井の到着を待つことにした。

 実際に平井と合流を果たしたのは20時30分を回ってからのことだった。
実に40分の遅刻である。文句を言ったところでよけいな時間を浪費するだけだ。
俺達は平井の荷物をオデッセイに積み込むことにした。
 平井の荷物を積み終えた頃、今度は携帯から「NOVAうさぎ」が流れ出す。
モッチィからの着信である。こういう時モッチィは仕事が終わると連絡を入れてくるから、俺はまさか今まで仕事だったのか?と時計を覗き込んだ。
時間はもうすぐ21時になる。今夜の宿の筒井卓には23時以降にチェックインの
予定だが、モッチィの帰宅と準備を待っていたら、
豊橋出発がそのぐらいの時間になってしまいそうだ。
そう思って電話に出ると、俺の予想に反してモッチィは
「したくができたけど、今どこにいる?」と尋ねてきた。
どうやらすでにうちには帰っているらしい。
俺はようやく平井と合流できたことを伝えると、モッチィのうちに向かうことにした。

 モッチィを拾って豊川I.C.に向かったのが21時過ぎ、
これなら22時ぐらいには豊田に入ることができるだろう。
メンバーもこの3人が集まるといよいよ旅らしくなってくる。
その気分からなのだろう、平井はびっくりするような発言を繰り出してきた。

  

いやぁ、どうなることかと思ったけど、よくここまでこぎつけたもんだやぁ

と、しみじみと感慨にふけっているのである。

麻生:ぉぃぉぃおいおい、さも自分が準備してきたように言うじゃないか。
   おまえがやったのはツアーの計画コケさせただけだろ?
   それをなんだい、自分が苦労したような言い方だなぁ。
   携帯すら止められてたくせによぉ。
平井:やははははは…、携帯が復活したのはまさに奇跡的だったよ。
 :ひどいなぁ、平井。それだけで映画の主人公ばりの活躍気分か?

まったくもって驚愕の発言である。
自分の準備すらビンディング付けただけで、
ウェアーなんか買ったまんまの袋詰め(タグすら付きっぱなし)だと言うのに、
そこから仮眠して寝坊した人物の口からこんな発言が飛び出すなんて、
予想だにできない。
まだこの発言がひと笑い起こしたからいいようなものを、
ふてぶてしい言いっぷりでもされた日には我慢なんかできないよ、俺は。
久しぶりの旅に早くもテンションが高まりつつも、
俺達はいよいよ筒井宅のある豊田市へと入って行った。

 高速を降りるとまずは豊田市街へと向かう。
この当時、誰一人として筒井宅がどの辺にあるのかを知らなかったからだ。
しかし豊田というのはおかしな街で、青看板には詳しい表示が去れていない。
例えば浜松なら、市内にいたとしても「市街」とか「○○町」とか、
どっち方面に向かうのかって言う表示に、町名の表示がされていたりするのだが、
豊田では「足助」「岡崎」「安城」など明らかに他の市が表示されているのである。
しかもその種類と範囲が果てしなく、
「稲武」や「名古屋」果ては「飯田」まで表示されているしまつ。
豊田市民ってのはずいぶんと大雑把な性格なのだろうか?
 さらに少しでも細い道に入れば、そのほとんどが行き止まりやT字路にぶつかり、
まっすぐ目的地へとは俺達を運んでくれない。
一方通行の先が行き止まりだった所では軽く途方にくれたものである。
 そうこうしているうちに時間は22時をまわり、
俺達は先に夕飯にありつくことにした。
あんまり時間を掛けずに、安くすませたかった俺達は牛丼でも食べようかという事になったのだが、あるのは「びっくり!ドンキー」ばかりで、他の店が見当たらない。
「びっくり!ドンキー」はちぎっては投げるほどに目に付くのに、だ。
仕方なく俺達はコンビニに入り、いつものように店員さんに
飲食店の多い道までの行き方を教えてもらうことにした。
知らない土地にきたら、その地の人に教えて貰う。旅の常套手段である。
 店員さんの指示に従って行くと、ようやく国道248にたどり着くことができた。
さすがに地元の女子高生らしき店員さんの指示は的を得ていて、
そこではドンキーはもちろん様々な店が軒を連ねている。
俺達はその中から松屋を選び、牛丼にありつくことになった。
隣には城の形を模した、ひときわ目立つカニ料理屋が聳え立ち、
俺たちの興味をそそったが、
さすがに旅ののっけからハデに出費するわけにはいかない。
俺達はおとなしく牛丼を食べると、豊田駅付近で筒井からの連絡を待つことにした。

 ちょうど駅前のこじんまりとしたロータリーを横切っているとき、
筒井からの連絡が入った。
彼女と出かけていたらしく今はまだ岡崎から戻るとこだと言う。
仕方なく俺達は248を岡崎方面に向かいつつ、
手ごろなコンビニで時間を潰すことにした。
 やがて筒井から2度目の連絡。
豊田のジャスコにいるからそこで合流しようと言うことだった。
平井がジャスコを見かけた記憶があると言うので、
俺達は248を戻るようにしながらジャスコを探しつつオデッセイを走らせた。
やがてジャスコが見えてくる。
「あれか?!」なんて歓声がモッチィの口から飛び出したのもつかの間、
見覚えのあるが目に入ってきた。
そう、さっきまで隣に聳え立っていたカニ料理のお店だ。
なんと待ち合わせの場所の隣の隣が、
ついさっき俺たちが夕飯を食べた松屋だったのである。
あのまま動かずおとなしくしていればよかったものを、
かなりのニアミスでやり過ごしてしまったことになる。
こうなるともう笑うしかなくなってしまう。
 ジャスコから筒井の車がある駐車場までは、
筒井の彼女が運転するフィガロについて走っていたのだが、
かなり長いこと俺達はその話題で盛り上がっていた記憶がある。
 やがてニアミス騒動にも諦めがついてくると、
話題はオデッセイの前を走る筒井の彼女へと流れていった。
なんでも筒井が「今度の彼女はマジでかわいい」と
モッチィや平井に話していたらしいのである。
モッチィはプリクラで見たことがあるからいいものの、
平井はまったく見たことがなく、評判ばかりを耳にしていたから、
気になってしかたがなかったらしいのである。
こういう内容の話題でテンション上げている平井を見ることはそうそうできないだろう。
 筒井のレガシーが止められている駐車場に着くと、
平井はまっ先にオデッセイを降りていった。
まだオデッセイは止まりきっていなかったと言うのにである。
筒井の彼女がよっぽど気になってしかたがなかったのであろう。
オデッセイを降りた平井は、車の陰からフィガロをうかがい、
筒井が助手席から降りてくるのと同時に筒井にかけより、
そのままフィガロの進路をふさぐようにして筒井に声をかけていた。
俺とモッチィもオデッセイを止めて降りていくと、筒井に彼女を紹介してもらう。
ちっちゃくてかわいい感じだろうか、
暗い駐車場ってこともありはっきりとは覚えていないが、
確かに筒井が自慢したくなるのもわかる気がする。

 筒井の彼女が帰っていくと、早速筒井の荷物を積み込んで筒井宅へと向かった。
時間はすでに23時半を回っていたが、
途中で酒を購入して前夜祭を開催することになった。
 筒井宅はまだ新しくきれいなアパートで、玄関の明かりが自動点灯だったりと、
なかなか高級な臭いを感じさせる。これで10000円/月だってんだから爆安である。
社宅として支給されているとは言え、驚きの価格破壊だ。
そしてそして、それ以上に意外だったのは部屋のきれいさだった。
もちろん新しい建物だからってんじゃなくて、
きちんと整理整頓が行き届いた部屋だったのだ。
余分なものはほとんど転がっておらず、机の上なんかもきれいにされている。
TVの上にはぬいぐるみまで飾ってある。
しかしけっして女の子チックな部屋というわけではない。
TVの台なんてのは積み上げたレンガを渡しただけの
豪快でかっこいいものだったし、鉄アレイやなんかも見受けられる。
勢いのある性格と、豪快なしゃべりから、
そして同じ桜ヶ丘高校のモッチィと平井の部屋を基準にして考えていたから
その意外さ加減はなかなかのものだった。
オデッセイを自宅までナビる説明も今までいた誰よりもわかりやすいものだったし、
今回の旅でずいぶんと筒井のイメージが変わった気がする。

 筒井宅に着くと筒井がしたくを終えるのを待って、前夜祭が始まった。
早く寝なくちゃ翌日がきつくなると誰もがわかっていながらも、
眠りについたときにはすでに1時を回っていた。
5時起きの予定だから4時間も寝られない計算である。
そのうえ筒井宅には余分な布団がおいてないため、
俺とモッチィは座椅子と持参した毛布、
平井はフローリングにまんま寝転がり、
ひざ掛けとハロゲンヒーターの淡いぬくもりだけで眠りにつくことになった。
そんな状況なもんだから、すんなりと眠りにつくこともままならない。
特に俺なんかは寝つきが悪いため、
みんなの寝息が聞こえてきても眠りにつけずに寝返りをうっていた。
 どのぐらいの時間がたっただろうか、ようやく浅い眠りが俺にも訪れたのだが、
のどの渇きでまた目がさめてしまった。
俺はテーブルの上の烏龍茶を一口飲もうと体を起こした。
その気配を察したのだろうか?
むこうを向いて寝ていた筒井がこちら側に寝返りを打つと

 

 

了解です!

 

と拳を突き上げて合意を示すではないか。
「………?」
そのまま筒井は再び静かな寝息をたて始める。どうやら寝言だったらしい。
…が、豪快な寝言もあったものである。
なんたって欧米人顔負けの身振り手振りをまじえた寝言なのだ。
あっけにとられてしまった俺は平井とモッチィに目をやってみる。
平井はお構いなしで寝つづけていたが、モッチィは今の声に気がついたらしく、
目を開いて筒井の方を見ているようだった。
そして俺の視線に気づいたのか、俺と目を合わせると「?」を交わして
再び眠りに入っていった。

 翌朝、俺達は目覚し時計よりも早くに起きて行動を開始した。
自然に目を覚ました平井と筒井の気配に俺が起き出し、
もう1回寝たら確実に起きれなくなると言う判断からだった。
 ゆうべの「了解です!」を筒井に話してみるがやっぱり本人は覚えていないらしい。
それどころかしっかりと目が合ったモッチィですら覚えてないと言う。
まさか夢を見てたのは俺の方か?とも思うが、ゆうべ飲んだ烏龍茶のペットボトルは、
俺がその時置いた場所にちゃんと移動していたから、そういうわけでもないようだ。
だとするとすごくもったいない
もし俺がのどが乾いて起きなければ、誰一人気づかない中で、
筒井は「了解です!」と拳を突き上げて宣言していたのである。
さらに、それを確実に目にしていたモッチィが、すっかり忘れていると言う事実。
実にもったいない話である。寝言系の逸話は他にもあるが、
その伝説の中でも今回のそれはかなり上位にランクするだろう。

~次回予告~

「兎団結成前のスノボ旅行2」スキー1日目の様子をビシッと公開!

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鈴鹿GP&平井BDP

 行ってきました鈴鹿GP♪
鈴鹿最後となる日本GP、そして引退を発表しているミハエル シューマッハの
日本最後のラストラン
 去年の鈴鹿GPはの中で凍えながら
の予選だったっけど、
今年は予選・決勝ともに快晴
秋に入り、朝晩はめっきり冷え込むようになってきたと言うのに、
顔、首、腕をコンガリと焼いて帰ってまいりました。
 シューのラストラン、 しかもワールド優勝の懸かった1戦、
惜しくもリタイヤでノーポイント。
しかもアロンソが優勝したから、ワールド優勝は絶望的
心情的には残念な結果にがっくりだったけど、
1年ぶりのあの空気懐かしくもあり、興奮もあり、やっぱり楽しかったな☆

 そして決勝観戦後には平井のBDを祝って居酒屋で祝杯を交わし、
筒井さんからはBIGなお知らせが!!

 そのぶん今日は兎4人でのんびりと過ごしたけど、
それも平井さんに土曜に納車された新車NEWエスティマでのドライブ♪
兎の4人の中では唯一無事故ドライバーなのに、
一番危なっかしい運転をする平井さん。

 今回のイベントも話題盛りだくさんの3日間だった。
先週は「脱低空飛行」 で『また後ほど』なんて言っておいて、
急に忙しくなったせいで、そのまま放置プレイに突入したまんま
ほったらかしになっちゃったけど、
「音楽活動」「旅」の2本に加えて、「F1鈴鹿GP2006」と「2006年平井BD」も
急ピッチで執筆してきたいと思うんで、今しばらくのお待ちを。

 それでは今日のところは疲労の極みにあるんで、
ここいらへんでの世界へ旅立たしてもらいます。
ではでは早めにお目にかかれるようにがんばりますんで、
楽しみにしててくださいな★

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2005年平井BD(4) ~下山~

 いよいよ平井BDの方も完結編でございます。
いやぁ~長かった。
酒飲んで、健康ランド泊まって、ハイキングして
ってな1個1個は何てことないエピソードなのに、
一緒くたにして兎が絡んだだけでこの有り様である。
2005年平井BD(1) ~宴前~
2005年平井BD(2) ~宴~
2005年平井BD(3) ~登山~
この3編を経て、ようやく完結の4部作。
ロード・オブ・ザ・リングも顔負けの超大作!
もうね、こう言いきってもいいんじゃないかな。
ロード・オブ・ザ・リング、1だけ見たけどさ、アレよりは面白いよ絶対。
つまらんかったもんアレ……
 さぁさぁ、ここまで読んでくださった皆さんも、
ゴールは近いっスよ、がんばって!!

 おみくじを読み上げ、ひと段落ついた俺達は
裏手の広場へと向かってみる事にした。
神社の裏に周り、でっかい鳥居をくぐると広い
原っぱへと足を踏み入れた。
大きな東屋ではおばちゃんたちが休憩しながら、楽しそうにおしゃべりをしている。
もしスカイラインを発見していたとしたら、
ここまでの登山を吹っ飛ばしてここでのんびりしていたのだろう。
そう考えると、ちょっと
したような気にもなってくる。
そろそろホントに登山がライフワークってことも真実味を帯びてきたかもしれない。
現に本宮山を登りながら、俺達は
「来年も富士登山して、今度は
御来光とお鉢巡りしたいねぇ」なんて発言も出ている。
そして誰もそれに反論する事もない。
実行する確率はなんぼのものかわからないが、
そんなに低い確率でもなくなっているんじゃないだろうか。
(↑すでに2度目の登頂を果たしました。しかも今年は
嵐の中死にかけながら…)
 のんびり広場を見てまわってみたが、とくに目に付くものもなく、
俺達が一番ひきつけられたのは、
もろアウトドアな2人組が食べていたラーメンだった。
アウトドア用の
携帯コンロでそれぞれに湯を沸かし、
ラーメンを作って食べていたのである。
ガストのモーニングしか食べてないうえに、
それから4時間近くもカロリーを消費しつづけたとは言え、
それ以上に山頂で自分で作ったラーメンを食べている
という行為が羨ましかったのである。
俺達は今度は俺達もコンロや食料を持参してこようと決心しつつ広場を後にした。

 広場から出た俺達は、
せっかくだからと休憩所で一休みしてから下山することにした。
休憩所というのは神社の裏手に設けられた土間のような所で、
中にはベンチがしつらえられ、壁には本宮山の写真などが貼りだされていた。
その中にはある大きな紙が貼られていたのだが、
よくよく見てみるとそれは度肝を抜かれる掲示物だった。
内容はこの山に登った人たちの番付で、
去年一年でこの山に登った回数や、総登山回数、
所要時間のランキングなどだったのだが、
その中に総登山回数6500回を越えるつわものを発見したのである。
その名を「
原田」さんという。
登山年数は分からないが例え10年登りつづけていても、
1日2回登っても足りないのである
もしかしたらこの日だってすれ違っている可能性すらある
 そして他にも豊橋市在住のモハマッド(去年1年間で40回)や、
川崎市からおこしのCHUFさん。
おそらくはあの神社に置かれたノートから割り出した番付なのだろうが、
こんな所でこんな
驚きを提供されるとは思わず、俺達は大いに盛り上がった。

 ひとしきり笑うと、俺達はいよいよ下山することにして、休憩所を出発した。
俺達とデッドヒートを繰り広げた亀の姿は見当たらなかったが、
すれ違うおじさんのどれもが
原田隊長に思われ、
石油王(←モハマッドのこと)の姿を探さずに入られない俺達には、
そんなことはすでに頭の中には欠片も残されていない。
そして忘れていた空腹感に追い立てられるように、
俺達はハイペースで下山していくこととなった。
 下り坂は足への負担は大きいものの体力の消費は少ない。
俺達はたいした休憩も取らずに
一気に峠近くのなだらかな所まで降りていくことができた。
それでもさすがにそこまで行くと息も上がり、
なにより足首や膝に集約していた負担があらわになってきていて、
俺達は倒木に腰掛けて休憩を取ることにした。
どのぐらい休憩していただろうか。おそらくは10分かそこらである。
しかしその間に俺達の後ろから老人集団がやってくると、
休憩している俺達に
「若いんだから休憩なんか取ってちゃだめだよ」と笑いながら通り過ぎていく。
またしても俺達の
兎魂がついてしまったのである。
 俺達はある程度の体力の回復を見るや否や、
亀集団を追い抜くべく、足早に下山を再会した。
峠を1つ越え、急な石段を看破し、岩場にてこずり、
亀集団を抜いてもなお一気に下っていく。
俺達が次に休憩したのは2つ目の峠を越えてからだった。
視界がひらけ絶景に誘われるように2度目の休憩を挟む事にしたのである。
この辺まで来ると俺達の空腹もかなりのもので、飲み物ばかりが消費されていく。
飲み物を口にしなかったのなんて、
お清水1リットルも馬鹿飲みした平井ぐらいのものである。
ヤツばかりは「タポタポ」と踊る胃袋をしんどそうに抑えつつ、
必死に俺達についてきていたのである。
こうなるだろうことは目に見えたことだったってのに、
それでも毎回同じような行動を繰り返すから、呆れてしまう。
チャリで日本海を目指したときにも、同じような場面に出くわしたのを憶えている。
 開けた場所での休憩は、
吹き抜ける
が体に滲んだ汗を気持ちよく乾かしながら、
熱くなった体をクールダウンしてくれる。
時間はまだ14時半頃だったが、暑さのピークは超えてしまったらしい。
 俺達は気を取り直して下山を続けることにした。
いくら休憩したところで、空腹感は大きくなる一方なのだ。
 そこからはほとんど人に出くわす事もなかった。
そこそこのペースで下っているから、追いついてくる集団もいないし、
時間的に今から登ってくる人たちももうほとんどいないのだろう。
二十丁目あたりまで戻ってくると、石の杭が目立つようになり、
ゴールが近いという事実が俺達の気持ちをはやらせ、
猛然と下山していく。

 ところで下山を始めてから俺は、常に先頭をきって歩いていたのだが、
俺は背中に感じる気配を頼りに、特に振り返ることもなくここまで下山してきた。
今なお絶えない爆笑トークに参加しつつも、歩みだけは滞る事はない。
それは背後の足音を頼りに無意識にペースを作っていたからだろう。
それが、十五丁目辺りの最後の最後の急な下り坂。
登ったときにはまだ元気だったから気づかなかったのだろう、
足場もかなりの
荒れ模様である。
しかし俺を追いかける足音のペースは、
俺を追い抜かす勢いペースアップしてきている。
ここまで絶えなかったトークも今はなくなり、
足音だけが周りの木々に溶け込んでいく。
「なんだ?すでにラストスパートか?」
という思いもあったが、さすがにいぶかしくなった俺が後ろを振り返ると、
なんと俺を追いかける兎団の団員が、
みんな老け込んでしまっているではないか!
しかもそんじょそこらの老け込み様ではない。
年齢にして30歳は加算されている。
最後尾をついてきていた平井なんかは、おばちゃんになっている!

……なんと、俺と残りの3人の間に
ベテラン登山家のおじちゃん、おばちゃん集団が入り込んできたのであった。
かなりのハイペースだったにもかかわらず、
そのおじちゃんたちの下山ペースはさらに一段階上の超ハイペースだ。
他の兎団はこの超ハイペースに圧倒され、道を譲ってしまい。
俺だけが超ハイペースを兎団のものと思って、
追い立てられるようにペースを上げてしまったため、
その空間にすっぽりと
ベテラン亀集団が入り込んでいたのである。
それに気づいた俺はただただポカンとするばかり、
他の兎団と目を合わせると、お互いに思わず吹き出してしまった。

麻生:いやぁ、おかしいと思ったよ。あからさまにペース速いんだもん。
 :なかなか気づかんから、どこまで行くかと思ったけどね。
麻生:ちょうど奴らも3人だったじゃん?足音だけで判断してたからなぁ
筒井:さくやさん、アレは明らかに亀だよ。
麻生:だな、足は速いけど堅実な亀にまちがいないね。

そんな話をしながら俺達は、
イレギュラーなペースアップにあがってしまった息を整えながら、
若干ペースを落として正規の兎団4人で下山を続けた。
そのまま五丁目辺りまではゆっくりと下ってきたのだが、
あることが俺の頭をよぎった。

麻生:なぁ、そろそろさっきのエセ兎団の亀仙流、ゴール近いんじゃないか?
筒井:やばいなぁ、亀に負けたとあっちゃ~兎団の名が廃るな!
 :ラストスパートっすか?
筒井:おっし、ラストスパート行くか。行けるかチョモ?
平井:大丈夫…

ってなわけで、高さにしたら100m弱。
距離で言ったら200mはあるだろうゴールまで一気に突っ走り、
怒涛の勢いで俺達をかわしていった亀仙流の3人を追いかけることになった。
とは言え抜かされてから結構な時間がたっている。
残り200mで追い抜かすとなるとかなりのダッシュが必要になる。
ただでさえあの亀仙流のスピードはただならぬものだったのだ。
先頭にいた俺がまず後ろの3人を気にしつつ徐々にスピードを上げていく
……つもりだったのだが、ついで駆け出したモッチィの速さが、
すでに俺を追い抜かす勢いにまで上がっていた。
どうやら
勝てるヤツだけでも勝とうという魂胆のようだ。
すかさず理解した俺は、一気にトップスピードまで速力を増進させた。
わずかにモッチィとの間にも距離ができたが、モッチィもその距離を保って加速。
みるみるうちに筒井と平井の足音が遠ざかっていくが、
走り出したらもう駆け抜けるしかない。
 しかし、トップスピードに乗ったはいいが、予想以上に
道が悪い
斜面も思っていた以上に角度がきつく、足場ももろ岩場である。
俺は数メートル先の一歩先を見ながら、
即座に路面状況を
察知して最適な足場を見つけ、次の一歩を蹴り出していく。
一歩でも踏み外せばそこそこの
怪我は覚悟しなければならないだろう。
あの岩加減では
骨折も免れないかもしれない。
緊張感がより一層コンセントレーションを高め、
俺達のスピードは留まることなく加速していった。
50mほど先に亀仙流を発見した時、もう彼らはゴールまであと30mほどの所だ。
しかしこのスピードなら追い抜くのは楽だろう。
…… 俺とモッチィは平井と筒井を気にしつつも、余所見をするわけにもいかず、
モッチィと目で会話を交わす。
闘う漢どうしにこそ可能になるハイパーな意思疎通方法である。
かなりの奥義ではあるが、一般的には「アイコンタクト」と呼ばれ、
各方面で多用されているアレである。

麻生『ヤバイな。あいつら間に合わんかも、2人の足音がまだ遠いぞ』
 『こりゃ2勝2敗が見えたかも知れんな』

一瞬のアイコンタクトでそんな会話を交わした俺達は、
ゴール10mを切ったあたりで亀仙流を追い抜き、
そのままゴールを通過すると、
平らになった足元で一気にブレーキを掛け、後ろを振り返った。
亀仙流はあと3mほどでゴールだ。
一瞬筒井たちの敗北が脳裏をよぎったが、
その刹那… 鳥居の影から猛然と突っ込んでくる2人の姿が飛び込んできた。
亀仙流のわずか1m後方である。
そのままトルソーを突き出し、陸上選手のゴールシーンのような体制で
亀仙流をかわすと、わずか1mの僅差で、
俺たち兎団亀仙流に対して全勝を奪い取ったのであった。
 ゴールの鳥居をくぐりぬけた2人はグリコのガッツポーズで、
高笑いをしながら俺たちのところまで駆け寄ってきた。
俺達は息も絶え絶えにゆっくり歩きながら駐車場に向かって歩き出したが、
息の苦しさなんかはほとんど気にならず、勝利の余韻に浸っていた。
その横をさっきの亀仙流の3人組が涼しい顔で追い抜いていく。
誰からともなく爆笑がわきあがり、
俺達はこのうえない空腹を満たすため焼肉屋へと向かったのだった。
しかし……、まさかこの後3週連続で焼肉を食べるハメになるとは、
この時だれも予想していなかった……がそれはまた別のお話である。

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2005年平井BD(3) ~登山~

 いよいよ兎団結成の場面までやってきましたよ♪
奇しくも丸1年のときを経て、公開にいたるわけだね。
俺ら4人が兎団であることを知ってる輩はもうけっこういるけんが、
その由来はあんまり知られてないだろうから、じっくり読んでみてくださいな。
 「宴前編」と「宴編」も読んでもらえれば、多少なりとも
臨場感とか俺らのアホさ加減がわかるだろうから、
そっちも読んでなかったら、↑のリンクから飛んでみてね
 ではでは、本編のほう始めていくよぉ~

 翌朝、7時半頃に目を覚ました俺は、顔を洗いに浴場へと向かった。
鏡の前でコンタクトをつけると、整髪料で髪を整える。
髪をくしゃくしゃといじくっていると、鏡越しに筒井の姿を捕らえた。
筒井も俺に気がついたらしく「おっす、さくや♪」と声をかけてきた。
館内着を脱ぎ捨てるとタオルを持って浴場へと向かう。
どうやら朝風呂に入るようである。
俺も声をかけられたが「モッチィ達をたたき起こしておくよ」
と言って仮眠室へと戻ることにした。
 仮眠室に戻るとモッチィと平井は泥睡このうえない。
何度か声をかけてみるが、一向に起きる気配はないのだ。
散々声をかけ、ようやく2人をたたき起こすと、浴場へと戻っていったが、
朝風呂を終えた筒井が戻ってくるのと大差ない時間だったから、
奴らを起こすのにそうとう時間がかかったことがわかる。

 健康ランドから出ると、俺達は朝食にありつくためガストへと向かった。
モッチィと平井はチキンプレートを、俺と筒井はきのこ雑炊を頼むと、
朝食を腹に収めていくが、さすがに睡眠不足二日酔いでなかなか箸が進まない。
 ようやくの思いで朝食をたいらげた俺達は、その場から動くこともできず、
客のほとんどいないガストのソファーに寝転がり始める始末である。
 どれだけの時間をそんな風にして過ごしていただろうか、ずいぶん長く感じたが、
それはたぶん疲れのせいで、実際はそんなに長い時間ではなかったのかもしれない。

 俺達はガストを出ると、行き先も決めないままに車を走らせた。
映画を見ようとか、漫画喫茶で寝ようかなんて話も出たが、
結局はに行ってのんびり昼寝でもしようってことになり、
筒井のナビで本宮山へと向かった。
 国道151号線を新城に向けて走っていく。
途中に本宮山スカイラインの看板が出てくる。 まだまっすぐでいいようだ。
しかししばらく走っても一向にスカイラインの看板が出てこなくなり、
筒井のナビも怪しさが見え始めてきた。
俺達はちょうど目に入った「
本宮山カントリークラブ」の看板に反応すると、
筒井も「おうおう、カントリークラブの方に行けば大丈夫だよ」
と不安げな顔から一転して
強気GOGOと推しまくる。
俺はその言葉に従ってカントリークラブへとプレサージュを向かわせた。
しかし行けども行けどもスカイラインの文字は見当たらない。
途方に暮れつつも俺は少しでも高いほうへと坂道を進んでいった。
 そして俺達がたどり着いた先は……

 

登山口であった。

 

どうしたもんかと思っているところに「ちょっとだけ登ってみるか」と言う筒井の発言。
車内の時間がほんの一瞬止まる。
疲労からくる無意識の拒絶だろうか。
しかし俺はそれほどの躊躇もなく、それはそれで面白そうだと思っていたが、
モッチィが不安を吐き出した。

 :えぇ~、それ登りだしたらぜったいやめるきっかけなくて後悔するって
筒井:いやいやいや、ちょっとだけだって。
   それに登りきったらそれはそれでハクがつくじゃん。
   睡眠時間3時間で、二日酔いで登山した挙句に登頂だよ。
 :それは確かにハクはつくけどさぁ
麻生:ほら登山口通り過ぎちゃったに、どうすんの?
 :うぅ~ん、あんまり気がすすまんなぁ…
筒井:いやいや、行ってみるか。そこに山があるんだから!!
麻生:おぉ~し、行こう!!
 :あぁ~…

こんなやり取りの末、とりあえず車を駐車場にとめると、
登山口まで行ってみることにした。
そして、とりあえず登山口に着いた俺達。
鳥居の前に立てられた案内図を眺めつつ、最後の躊躇に踏みとどまっていた。
所持品は500mlのペットボトルのお茶が1本のみ。
筒井は革靴だし、みんなの服装も「ちょっとコンビニへ
みたいな出で立ちでしかない。
すれ違うおばちゃんおじちゃん達はデイバッグ帽子にと、装備の差は歴然だ。
言ってみれば鉄砲の信長軍に、農民が挑んでいくようなものである。
平井なんかは飲み物すら装備していない
またこんな大げさな例えをだしやがって、なんて思うかもしれないが、
俺達はでもって、鉄砲の信長軍に挑戦するかのごとく、
最後には熾烈な争いを繰り広げていくことになるのであった。

 案内図を前にした俺達はやはり、疲労に支配されてたのだろう、
ここまできてもまだ登ろうと言う最終的な判断に手が掛からずにいた。
標高は780mらしい、富士山で言えば5合目から登っていって、
7合目と8合目の間ぐらいまで登る感じだ。時間で言えば2時間ぐらいだろうか。
このとき時間は午前11頃、昼過ぎには山頂に到着できる計算になる。
降りてくるのは15時前と言ったところだろうか。
普通にノープランの休みの日なら楽勝、って言うかもってこいのイベントである。
睡眠時間さえちゃんと取れていればの話なのだが…。
筒井は「ちょっとだけ登るか」と繰り返し、モッチィが難色を示す。
そして平井と俺は成り行きに身を任せようと、傍観を決め込んでいたが、
平井の表情はあからさまに渋い。いつOBEYになってもおかしくはない状況である。
悩んだ挙句に筒井は反対の許されない質問をみんなに投げかけた。

筒井:さくやさんは行けますか?
麻生:もちろんじゃないか
筒井:チョモは大丈夫か?
平井:おぅ、大丈夫大丈夫
筒井:じゃ~、行きますか

こんな質問をされて「NO」と言えるわけがない。
後々「あの時やめようなんて言う奴がいるからなぁ、俺は楽勝だったのに」
なんてことを引っぱられる事は間違いないのだ。
こんな感じで、俺達はついに長い道のりの第一歩を踏み外していった
しかし、この登山がこの後さまざまなハプニングと笑いを
巻き起こしていくことになるのである。

 行くと決まれば俺達に躊躇はなくなる
さっそく俺は登山道に入っていくと、筒井とモッチィが続き、最後に平井がついて来る。
高さ的には富士山で言う1合半だが、富士山の5~6合目付近に比べると、
明らかにこの山の方が険しい
富士山の5合目から登山口までの道なんてのは、
緩やかだが確実な下り坂だったほどである。
それがこの本宮山ときたら、のっけからかなりな石段が続いていた。
足場もあまりいいとは言えない。
映画の「エイリアン」で例えるんなら、富士山は1や2と言う感じだろう。
オーソドックスなストーリー展開なのである。
序盤は視聴者の期待をあおるように、何気ないストーリーが展開していく。
スリルや恐怖なんてものはほとんどないと言っていいし、
エイリアンなんかひとっつも姿を見せないのだ。
そして中盤以降(7合目以降)に一気に恐怖感をあおり、
最後(本8合目)にクライマックスって感じ。
…しかし、本宮山ときたらしょっぱなからエイリアンが出てきて、
怒涛の様にストーリーが進んでいく。
エイリアンで言うなら間違いなく3である。
こんどは戦争だ!」というまさにエイリアン3的な山だったのだ。
平井なんかは10分足らずでOBEY化の兆候が見え隠れし始める。
 10月に入ったとは言えまだまだ日中は暑いから、
それがまた体力を奪っていくのである。
思えば富士山では肌寒かったが、
動いていればそれなりに体はあったまった。(その分呼吸が苦しくなるが…)
そう考えると山登りには暑さの方がなのかもしれない。
水分もがんがん補給していく必要があるから、飲み物だってたくさん必要になって、
それだけで荷物が増えてしまうのだ。
そんな暑さとの戦いも始まった俺達だが、
所持している水分はペットボトル1本ずつのお茶のみだ。
平井にいたってはそれすらもない。
服装も前夜のことを考えて、夜冷え込んでも耐えられる程度の服装だから、
Gパンや長袖シャツなど、どちらかと言うと保温力の方が優れている。
ちょっと動けば汗が噴出し、さらには体内のアルコールまでもが
酒気となって立ち昇っている気がする。なかなかにきつい戦いだ。
こんなありさまでよく俺達は富士山の登頂を果たせたものだ、
と思ってしまうほどの苦戦ぶりなのだ。
筒井の実家からたかだた30分ほどのとこにある、ただの山にこの苦戦。
しかし、それでも富士登頂を果たしていたことが
心の余裕につながっているのだろうか。
俺達は「きついきつい」と言いながらも、談笑しながら登山道をひた歩いていった。
 しばらく進むと道端に文字の刻まれた石の杭が見つかった。
杭には「5丁目」と彫りこまれている。

麻生:なんか五丁目って書いてあるに。
平井:十丁目までかな。あと半分じゃない?
麻生:富士山で言う5合目か?
筒井:いや~、俺が昔登ったときはそんな少なくなかったと思うなぁ。
   27とかまであった気がする。
麻生:登ったことあんの?
筒井:子どもの頃ね。
平井:じゃ~、記憶違いじゃない?
筒井:確かによく憶えてないけど、そんな生やさしいもんじゃなかったと思うよ。
麻生:まぁ、とりあえず行ってみるか。

 そんな会話を交わしつつ、杭を探しながら歩いていくと、
登山道から1本の細い道が岩肌の剥き出しとなった斜面を駆け登っていた。
細い道とは言っても「獣道」級ではあるが、
あきらかにそちらの斜面の方が急勾配になっている。

麻生:近道じゃね?
 :いやいやいや、そんなことないって。
麻生:だって反対側に下ってく道も続いてるに。
   この急斜面っぷりはショートカットだら?
筒井:おぅ、近道に間違いないら。行ってみるか♪
麻生:おしおし☆
 :マジかぁ?

 俺達は目ざとく見つけた獣道に入って、
あわよくばショートカットを試みてみることにした。
今まで登ってきたような石段はないし、
そこかしこに蜘蛛の巣によるオービスが仕掛けられていたが、
岩場にはかろうじて段があり、雑草も細くくねりながら登る獣道をよけていた。
あきらかに人が行き来した形跡が残っているのである。
 しかし…、やはりそうそう都合のいいことはないらしい。
ちょっと進むと高圧電線鉄塔にぶつかり、そこで獣道は終わってしまっていたのだ。
どうやらこの道を作ったのは中部電力の作業員だったようである。
しかたなく俺達はそこでちょっと休憩を取って、登山道へと戻ることにした。

 高圧線があるためそこは視界がひらけていて、下界を見下ろすことができた。
そこそこの高さがあり、景色も広がっていたが、
自動車のエンジン音なんかがかすかに流れてきて、
日常の街をはたから眺めているようで気持ちがいい。
ふと後ろを振り返ると、
この山がもうすでにあと少しで頂上になっていることが分かった。
やっぱり筒井の勘違いなんじゃないのかなどと話しながら、
俺達は元気を取り戻すと、登山道へと戻って行った。

 険しい獣道を、しかも急な下りの岩肌をようやく抜け出して登山道に戻ると、
再び汗がにじみ、回復した元気もすでにちょっと磨り減っていた。
それでも自ら招いたハプニングを楽しんだおかげで、
俺達のテンションはさらに高まってきていた。
(まぁ、単なる寝不足が原因のハイテンションじゃないとも言い切れないが…)
談笑しつつも登山道を進んでいくと、
ついに「十丁目」の杭までたどり着く事となった……が、
登山道はさらに先へと続き、杭意外にはなんにもない。
俺達は落胆しつつも未だに誰一人として弱音を吐く輩も出ず
「じゃ~二十丁目までだろ」と意気揚々とさらに歩みを進めて行った。

 そして誰もが待ち望んだ二十丁目
しかしそこも単なる通過点でしかない。
こうなってくると次の希望は筒井が記憶していた二十七丁目にかけるしかない。
とは言え鉄塔のところから見上げた山頂にはもう近いはずである。
俺達は気力を奮い立たせると、さらに奥地へと進んでいった。
 そして二十三丁目を越えた辺りで、一気に道が開けた。
普通に車が通れるような広さの砂利道にぶつかったのである。
道端ではデイバッグを背負った数人のおばちゃんたちが
手すりに腰掛けて休憩している。
俺達は休憩しているおばちゃんたちを尻目に、さっさと先を急ぐことにした。
話は絶えることもなく、笑いながら歩みを進めてはいるが、
誰もが早くこの山を制覇してしまいたいと思っていたのだろう。
登山を始めて40分が経過していた。
もう俺達には引き返そうなんて思いはひとかけらも残っていなかった。
 砂利道を渡って再び登山道に入ると、俺達は一瞬ひるまされる事となる。
今までにない急斜面が姿を現したのである。
それを考慮してか見慣れない木製の手すりまでもがしつらえられている。
こいつは強敵だ」なんていう軽口をたたきつつ、
俺達はペースを落とすことなくその強敵へと挑んでいった。
しかしこの強敵、実は見掛け倒しだったらしく、奴の猛威は長くは続かなかった。
すぐにまた今までのような坂道に格下げされたのである。
強面だけで特攻隊長に任命されただけの「顔だけ番長」だったようである。
 顔だけ番長を看破した俺達だったが、さすがに暑さと疲労が表に現れ始めてきた。
上着を脱ぎ、長袖を捲り上げ、腕時計を外し、
モッチィは登山には似つかわしくないカジュアルな帽子を手に持つと、
ペースを保って進んでいく。
前述でコンビニに行くような格好と表現した俺達の出で立ちだが、
それぞれの装備は無意味などころか俺達を苦しめる足枷と化し、
しまいには荷物にしかならないというありさまであった。
通気性の悪い服の下では汗が肌を伝い、動きづらい靴やズボンに足が取られる。
そんな俺達はやがて平坦な道へとさしかかった。
道端には「なんたら峠」という立て札が立てられている。
おそらく鉄塔から見上げた山頂はここら辺だったようだ。
しかしこの登山道、どうやら1つの山だけでは飽き足らず、
隣山にまでテリトリーを広げて俺達を苦しめようという魂胆らしい。
俺達は落胆する事も忘れ「負けてたまるか本宮山」ってな勢いで、
改めて鼻息も荒く登山道を攻め入っていった。

 そのまましばらくすると、また上り坂となり、道幅も狭く、足場も悪くなっていった。
そこで俺達は一人のキーパーソンと出くわす事になった。
赤いバッグを背負い、帽子をかぶったおばちゃんだ。
どうやら独りで登っているらしく、
少し前の足元に視線を落としたままもくもくと登っている
しかしやはりそこはおばちゃんだ、俺達はすぐにその後ろに追いつき、
狭い登山道でペースダウンを強いられる事になった。
俺達は山道がカーブしてちょっと広くなった一瞬をついておばちゃんをかわすと、
ふたたびいままでのハイペースで山頂を目指していった。
おばちゃんの姿はみるみると遠ざかり、
俺達はそんなおばちゃんの存在なんかはすぐに忘れて、
話題は他の話題にすりかわり、談笑をかわしながら先に進んでいく。
 そんな時、急に分かれ道が姿を現した。今までひたすら1本道だったのに、だ。
(まぁ、鉄塔へ続くフェイクの道はあったものの)
初めて現れた分かれ道に俺達は一瞬思いをめぐらせたが、
すぐさま二手に別れる事を決めると、ジャンケンでメンバーを分けることにした。
結果は俺とモッチィ、平井と筒井と言うメンバーだ。
俺達は「無事に山頂で」なんて言ってそれぞれの道を登っていく事になったが、
別れた所でお互いの声は遠くなることはなかった。
姿は見ないが、声はすぐ近くから聞こえてくるのである。
そして案の定、2~3分も歩かないうちに道はまた1本に合流しているのであった。
拍子抜けしつつも、それ以上に俺達の頭に浮かんでいた言葉は
やっぱりか」と言うものだったと思う。
苦笑をかわしつつ俺達はまた、4人並んで歩みを進めていった。

 そのまますぐに俺達は展望台を発見した。
展望台と言っても、たたみ2畳分ぐらいの小屋で、
真ん中に1本ある柱を囲むようにベンチがしつらえられ、外周は柵で覆われている。
ここまでに出くわした登山客の数はそこそこの大人数だったが、
この展望台で休憩しているのは、老夫婦が1組だけだった。
おじさんの方がお茶とおにぎりを食べ、おばちゃんは景色を眺めていた。
俺達もそこで少し休憩を取っていくことにした。
展望台に登ると日陰と心地よい風が全身の汗を拭っていく。
残りを気にしつつも手にしたペットボトルのお茶を飲むと、
歩きながら飲むのとは違った確かで儚い安らぎを与えてくれる。
 やがて老夫婦が先に発つと、俺達はのんびり景色を眺めていた。
まぁ、はっきり言ってしまえば、休憩から抜け出せなくなっていたのだ
立ち止まってしまうと、忘れていた睡眠不足が甦ってくるのだ。
眼下に広がる景色は、今まで俺達が登ってきた山の木々に覆われ、
街の姿はほとんどもう見えない。
街の喧騒も車の音も、幽かに届くばかりである。
こんな状況で眠気が襲ってこないわけがない。
だってもともとはこういうの「だけ」を求めて、この本宮山に来たのだから
 そんな風に休んでいると、さっき追い抜かしてきた
赤いバッグのおばちゃんが
脇の登山道を通り過ぎていった。
どうやらここの展望台がこんなにすいているのは、休憩しない人が多いからのようだ。
おばちゃんの後姿を眺めつつ俺達は「まるでだなぁ」と笑いあった。
 それからさらにのんびりしていると、登山道とは別の細道から、
2人のおっさんが下山してきた。
そのまま俺達の休む展望台で背負っていた荷物を降ろすと、
おっさんたちは
気さくに話し掛けてくる。
そこで俺達は真実を知る事となる。
はたしてこの山は何丁目まであるのかということだ。
筒井の言う二十七丁目なんてのはとっくに過ぎ
すでに三十二丁目辺りまで来ていたからである。
はたして彼らに聞いてみると、どうやら四十八丁目まではあるらしい。
「までは」ってのはそこまでは見た憶えがある、そういうことだった。
実際に頂上が何丁目なのかは依然分からないままだが、
四十八丁目まで行けばすぐに山頂だと言う。
時間は12時、俺達はゴールを確認できたことで、
いっそうのやる気をみなぎらせると、後半の戦いに臨むことにした。

麻生:おっしまずはあの亀を抜きにかからんとな。
筒井:だな。よ~し、兎団出発するか。

 こうして俺達は兎団と言うチーム名を発起して、
打倒亀に向けて出発することにした。
そこで俺達は下山してきたおっさん達の来た道から言ってみようかという話になった。
おっさんらに聞いてみると「おう、行けるよ。すぐ合流するけど」と言うことらしい。
俺達は早速おっさんらが下ってきた細い道に分け入って行くと、
すぐに木々が道に覆い被さりだし、
やがてかろうじて俺達が「道だ」とむりやりに認識していたものは、
完全に姿を消してしまった
「なんだ?」と俺達は首をかしげていると、
遠くにまだ幽かに見えていた展望台からおっさんらの叫び声が響いた。

おっさん達:お~い、おまえら。どこまでまっすぐ行ってるだ?
      そっちは道じゃないぞ!
兎団:……

 ひたすらに真っ直ぐ進んできた兎団だったが、
どうやら途中で普通の登山道に戻る道を見逃し、
またしても獣道に迷い込んでいたらしい。
普通の人ならおっさんやおばちゃんでも迷わないような山で、
破天荒な兎団は2度も道なき道に迷い込んでしまったのだ。
こんなんだから睡眠時間がなんぼだろうと、富士登山だろうと、
笑いながらクリアしてしまうのかもしれないが、
余裕のない状態でこんなアバウトさが発揮されたときには、
一気に風前の灯になりかねない。
ホームランかデットボールかのどちらかしか、
俺達兎団には用意されていないようである。
 無理矢理登山道に戻った兎団は、
ロスした時間を取り戻すべくペースを上げての補足に向かった。
そのまましばらく行くとすぐに、亀の背中を捉え、一気に抜き去ると、
なおもペースを維持して山頂へと向かっていく。

 …が、そんな俺達にまたしても強敵が立ちはだかった。かなり急な石の階段である。
石段の上では苔むした鳥居が構え、それがより一層の迫力をあたえていた。
石段を前に一瞬たじろいだ俺達だったが、
そこにさらに精神的な追い討ちが下される。
俺達が立ちすくんだ石段をワイワイと駆け下りてくる
中学生の女の子3人組がいたのである。
駆け下りるったってジョギング程度のスピードではなく
普通に駆け足以上のソレである。
若さを見せ付けられた兎団は、己の年を実感させられつつも、
負けん気をバネに石段へと立ち向かっていったが、
あからさまなペースダウンは否めない。

筒井:今のは俺の母中生だったなぁ。
すれ違っていくジャージ姿の中学生を見送った筒井がポツリと言葉をもらした。
 :わっけぇな~、さすがに中学生は。
平井:おいちゃん一番裏ならいけるな。
兎団:………
筒井:さすがだなぁチョモ~、10代前半でもいけるっすか?
 :さすがたたみ1畳分のストライクゾーンだな。
平井:待てってぇ、たたみ1畳分はモッチィだろぉ。

 さすがに夜のヨン様はストライクゾーンからして若いようである。
いくら綺麗な顔立ちのコだって言っても、大人びてるわけでもなくジャージ姿だ。
将来が楽しみなコだとか言うならまだしもだよ、
稚魚でも問わないとはさすがに平井、ヨン様は伊達じゃないってなもんだ。
 平井の貪欲さに爆笑した俺達には、一瞬ひるまされた急な石段もなんのそのだ。
さらには石段の上の鳥居をくぐると、今度は岩登りかってな難所が姿を現すが、
平井の「一番裏なら」発言には
到底およばない
俺達はさくさくと岩場をクリアしていった。
 岩場を越えた俺達はそこから続くなだらかな道で、
歩きながらも体力の
回復を図ろうと、ペースを落着かせた。
いくら富士山に比べたら4分の1程度の山とは言え、
広さで言ったらさらに狭くなる。
そのせまいスペースで富士山の4分の1も登るとなると、
どうしても急な坂ばかりになってしまうのである。
登っても登ってもきりがないような
蛇行した登山道もきついが、
それならまだゆっくり登っていきさえすればなんとかなる。
(まぁ、兎にペース配分なんて考えはないのだが…)
しかし、難所続きの急な登山道では、道のりは短くてすむものの、
休む間をあたえてはくれないのである。
 なだらかな道を行くとやがて2つ目の峠を越えて再び車道に出くわした。
しかしここの車道はむりやり作った車道らしく、
車道の山側は岩壁がそそり立っている。
しかもそこには1本の鎖が垂らされ、
登山者の中でもベテランはここを通ることもできるようである。
しかしさすがの兎団も
修験者じゃない。あっけなく岩壁の前を素通りすると、
普通の登山道へと入っていった。
 しかしここにきて平井のペースに
急激な陰りが見え始める。
本格的に
OBEYだしたのである。こうなるともう止まらない。
っても止まらないのは
OBEYだけで、歩みはたちどころに滞ってしまう。
俺達が歩いていると徐々に平井との間に差が生まれ、
俺達がそれに気づいて立ち止まると、追いついてきた平井がそこで休憩を取り、
ペースを上げて登っていく。これの繰り返しが始まるのである。
しかも根っからの兎である平井は、休憩した直後は俺達すらも追い抜かして
先頭にたってスタートダッシュをかますもんだから、
平井はまたたちどころもなく疲れて遅れ始め、
進んでは休む間隔はさらに短いものとなるのである。
そんな時俺達を追い詰める存在が迫りつつあった。
木々の隙間から見覚えのある
赤いデイバッグが目に入ったのである。

麻生:おい、あれ亀のおばちゃんじゃないけ?
筒井:マジで?!ホントだ。チョモこのままじゃ抜かれるって!

立ち止まっていた平井はOBEYながらも後ろを振り返った。
しばらくはそのまま息をきらせていたが、平井も奴を捕捉したのだろう。
無言で歩き始めると、ずんずんと山道を登っていく。
そこからは目に見えて休憩の間隔が遠くなった。
なくなったわけではないが、まさに背水の陣に追いやられて、
火事場のクソ力が発揮されたのだろう。
しかし、ここで平井に更なる異変が襲い掛かった。

平井のぉっ!…あ、あ、足が……
 :おい、平井大丈夫か?!
平井あ、足が………… 上がらん!
兎団:は?………っく、はははははは!!
筒井:なんだ、俺はてっきり足がつったのかと思ったら。
麻生:なんだよ足が上がらんて?
平井:本気で心配しただろう。
平井:いやいやいやいや、急に足が上がらんくなったんだって!
筒井:で?大丈夫なのか?チョモ。
平井:おぉ、行ける行ける。
麻生行けるんかい! ホントに休まんでいいけ?
平井:うん、大丈夫。
筒井:おし、じゃ~行くか。また亀に追いつかれないうちに。

 人騒がせな奇声を上げた平井もなんとか大丈夫らしく、
背中を気にしつつ足を進めていく。
そのまましばらく行くと案内板が姿を現した。登山口以来の案内板だ。
どう考えたってはしょりすぎだが、その案内板によるとこのあとは
飲める湧き水などのポイントがいくつかあり、
その先には待ちに待った山頂の神社があるらしい。
 やがて程なくして古寺の手洗い場みたいな、
古いバス停のような小さな屋根に守られた湧き水が目に入った。
あれが案内板に載っていた「お清水」だろう。
近づいてみると岩の中から細い鉄パイプが飛び出し、
そこから大きな御影石を削って作った受けに湧き水がちょろちょろと流れ落ちている。
ここが山の中でなければ本当に寺の手洗い場と見まごうことだろう。
ご丁寧にひしゃくまで準備されている。
俺達はその冷たい水に汗だくの手をかざした。
水は刺すように冷たいがこの上なく気持ちがいい。
流れ落ちる水を手に受けると、俺は勢いよく口に運んだ。
モッチィと筒井も順番にお清水で喉を潤すと、
モッチィは空になったペットボトルにお清水を補充した。
思わぬところで帰りの水分の確保ができたのである。
…がしかし、ひとりお清水の手前で息絶えていた平井は、
モッチィの汲んだお清水を奪い取ると、
1リットルのお清水を一気に飲み干したではないか。
1kgもの水を飲み干した平井はしんどそうに息をついた。
それを見ていた俺達は一同
ポカンである。
誰もが「なんだ?こいつは」的な視線を向け、あっけに取られてしまったのだ。
いくら水分を持参してないとは言え、水分を取っていないわけではない。
ちゃっかりとモッチィのお茶をわけてもらいつつここまで上ってきたのである。
しかもただ一人余分な荷物もなく手ぶらでだ。
「なにしてん?チョモ」
そんなツッコミを入れるまでに俺達は、ずいぶんな間を要してしまった。

 そうこうしている間に、俺達はまたしてもに抜かれ、再び闘争心を抱いて巻き返しにかかった。幸いすぐに亀を抜き返すと、一気に歩みを進める。
するとまたしても道が二手に分かれている。
俺達は手早くジャンケンでメンバーを振り分けると、
モッチィと筒井はそのまままっすぐ進み、俺と平井はわき道へと進んで行った。
ジャンケンしている間に間近に迫っていた亀は、俺達の行動を見てか否か、
俺と平井の選んだコースを進んでくる。
 ゴールは間近なはずだ。
石の杭もすでにおじさん達が言っていた「四十七丁目」まで発見した。
足を引きずる平井を引き連れた俺は、
ほとんど小走りの勢いで山頂を目指していった。
道はどんどん細くなってきたが、上の方からは幽かに人の気配を感じる。
最後の上り坂を抜けると、古い建物が姿を現し、
裏庭的な薄暗い広場と、大きな
鳥居が目に入った。
鳥居の向こうには
原っぱと東屋が見える。
反対に目を向けると、大きな
御神木と大きな、その向こうには石段が控えている。
亀のおばちゃんは御神木の近くにデイバッグを下ろして休憩を始めている。
俺達は生き別れてから音沙汰のないモッチィと筒井を探して石段を登り、
建物を回りこんで行った。
どうやら俺達が登ってきた道は、裏口みたいなものだったようである。
建物の表には小さな石の鳥居が据えられ、
右手にはおみくじが結び付けられた木が立ち並んでいる。
俺達は賽銭箱に
小銭を投げ入れ、記念におみくじをひき、
参拝記録のノートに名前を書き込んでいった。

 ついに睡眠時間3時間で、しかも二日酔いで、さらには思いつきで、
ひとつの山を制覇してしまった兎団の4人。
そしてついに明らかになった「兎団」の由来。
次回の「下山編」ではさらに加速していく兎魂をお披露目です。

~次回予告~

「2005年平井BD(4) ~下山~」堂々の完結編です。お楽しみに

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2005年平井BD(2) ~宴~

 さあ、去年の平井BDPの様子を綴った「2005年平井BD」
前回の「宴前」に引き続き、第2回は宴編でございます。
たっぷりご堪能下さいな♪

 この日のメインイベントであるBDPの贈呈をすました俺達は、
居酒屋へと車を走らせた。もうすでにおなじみの庄屋である。
以前は小倉優子似の店員さんが居るってことで多用していたらしいが、
俺は結局お目にかかれないまま優子りんはいなくなってしまったようだ。
 俺達は庄屋で2時間弱盛り上がると、
続いて行きつけのバー「IROHA」へと向かった。
IROHAの前に着くと、店の前には小さな黒板が飾られていて、
4年間働いた河合さんと言う店員さんが、
ちょうどこの日を最後に退職するとのことだった。
どの店員さんが河合さんなのかはわからないけど、
どの店員さんとも仲良くなっていただけに残念ではあったが、
この日に店に来れた幸運に俺達は感謝をした。
 平井の見解ではいつもいる髪を後ろで縛ったお姉さんが河合さんだと言う。
おそらく俺が唯一何度か話したことのある店員さんだろう。
そして他のみんなからしてみても、一番親しみ深い店員さんである。
本当に残念だけど、ここに立ち会えるという奇跡をやはり感じずにはいられなかった。

 店内に入って行くと予想以上客入りである。
河合さんの引退に立ち会おうと思って来た客も多かったのかもしれない。
俺達はカウンター席に座りたかったが、
残念ながら4人が入り込む隙は残っていなかったため、とりあえずテーブル席について、
カウンター席が空いたら移動させてもらう事にした。
席につくとまずドリンクのオーダー。モッチィと筒井はもう何度となく来ているから、
お気に入りのカクテルができていて、庄屋で飲みながらもすでに
「バーでは何から飲もうか」
と話していたほどだったが、俺はまだ今回で3回目である。
しかも初めて来たときはにうなされつつ、 バヤシの空回りに巻き込まれつつで
意識が判然としていなかった。
そして2回目に来たのは5月の事、どんなカクテルを飲んだかは憶えているが、
さすがに名前までは出てこない。
ただ、河合さんにミスチルをイメージしたカクテルを頼み、
それがおいしかったことが記憶に強く残っていた。
そこで俺は「前回来たときに作ってもらった、
ミスチルちっくなカクテルって覚えてます?」
と聞くと、始めは「う~ん」と難しい表情をしていたが
水色のリキュールでグレープフルーツの風味のカクテルでしたっけ?」と返してきた。
確信はもてないものの確かに言われたとおりの味だったと思う。
俺はたぶんそれだろうってことでソレを頼んでみる事にした。
 一通りオーダーを済ませてしばらくすると、
若い男の店員さんがカクテルを運んできた。初めて見る店員さんである。
店員さんはカクテルの名前を言いながらそれぞれにグラスを渡していく、
そして俺の頼んだ水色のカクテルを手に持つと、彼の動きがそこで固まった。
明らかに苦渋の表情である。
店員さんは「少々お待ちください」と言うとカウンターの向こうに戻り、
再び姿を現すと「ピプノティックモーニでございます」と俺の前にグラスを運んだ。
どうやらカクテルの名前を覚えられなかったらしい。
確かに長いうえに言いにくそうな名前である。
…が、それ以上に経験が浅いんだろうってことが伝わってきた。
「まだ新人なんですか?」と聞いてみると、
やはりまだこの店で働き出して間もないらしい。
俺はそんなことを話しつつカクテルを口に運ぶと、予想通りの味が広がった。
それを見ていた河合さんが「そのカクテルで当ってました?」と確認してくる。
間違いないですよと笑顔を返しつつもう一度名前を確認してみる。
「ピプノティックモーニ」……やはり憶えづらい
メニューにも載ってないらしいからこの「ピプノティックモーニ」って言う発音も、
酔った俺が聞き取った限りの情報で、本当に合っているのかどうかも怪しい
ちなみにググって見たけどHitなしという結果で、さらに怪しさに拍車がかかる。
でもまぁ、こう聞こえたんだからこう言えばこれが出てくるだろう。

 そんな話をしつつカクテルを飲んでいると、
カウンター席が空いて俺達は席を移動した。
うっかりすると忘れそうになってしまうが、主役の平井を真ん中に左にモッチィが座り、
右に筒井と俺が並んだ。
 俺がこの3人に混ざって遊ぶようになってからもうしばらくになるが、
案外この組み合わせは少ない。
まぁ、俺と筒井の間柄が一番遠いから、当然なのだが。
始めのうちは特に、何を話したものかって思ってしまっていたのである。
しかし
この夏のいろんな企画をともにしたことが
そんな思いを吹きとばしたのかもしれない。
 店員さんなんかとからみつつも、バカ話に盛り上がる平井とモッチィを裏に、
俺達ものんびり話すことができたように思う。

 そうこうするうちに俺達のグラスも空きはじめ、次なる注文をしていくことになった。
そんなとき勧められたのは「河合さんの4年間の軌跡」みたいなタイトルで特集された
10種類のカクテルだった。
そこで俺達も、せっかくだし4人でこのカクテルをコンプして帰ろうと言う事になった。
中にはえらく強い酒も混ざっているが、こんなときでもなきゃ飲まないだろうし、
誰に何が当たるかはにまかせて1番から順にオーダーしていくことに決めた。
 この夏は色々な企画があったり、浜松まで出向いて飲んだり、
色々あって量的にはあんまり飲んだくれた記憶がなかったが、
この日はなかなかのハードアルコールだったように思う。
なにせ庄屋で飲み始めたのが22時頃、
その後IROHAでオーダーストップを迎えるまで、
ほぼ間隔をあけることなく飲み続けていたのである。
時間にしたら4時間、……あれ?そんなに長時間ではないな。
おそらくアルコールの強さと、なれないカクテルを飲んだせいだろう。
IROHAを出る頃にはみんな一様にして、千鳥足な状態だった。
 店を後にしてみれば街はすっかり明かりが落ちている
ピンクい通りの呼び込みでさえ、すでにまばらになっているようなありさまだ。
それでも楽しく酒を飲めた俺達はいまだテンションが冷めやらず、
コンビニに寄ってカップラーメンを購入すると、
高校生かなんかのようにコンビニの前の道端に座ってラーメンをすすった。
テンションが振り切れてしまっていたモッチィなんかは、
炭酸シャワーを始めて、コーラまみれになって奇声を張り上げていたほどである。
コーラを振り回すモッチィをみんな呆れて笑いながらも、
こんなにバカをやっていられる自分が、幸せだと感じずにはいられなかった。
 その後も誰もいなくなった深夜の駅舎を、
酒がまわった頭と、ラーメンで満たされた胃を抱えながらも、
全力疾走で駆け抜けたりして己の体を痛めつけた。
 その頃になってようやくやってきた疲れから来るテンションの降下を捕まえると、
俺達はタクシーに乗り込み、この日の宿である「健康ランド」へと向かうことになった。

 健康ランドに着くとまず目に入ったのは、
この時間風呂の掃除をしているという立て札であった。
俺達は受付に行くと入館料を払いつつ、風呂場の様子を聞いてみる事にした。
受付の話では最低1個が張られているから、入れない事はないらしい。
やむなく俺達は入館料を払うと浴場へと向かった。
ロッカールームで服を脱いだ俺達は、
不安感を抱きつつも浴場へと足を踏み入れていく。
 まず浴場に入ると左手に寝湯を発見するが、お湯は抜かれていた
する不安を押し殺してさらに奥へと進むと、
今度は洗い場が片付けられ、椅子も片隅へと寄せられてしまっている。
そして数々の浴槽を見回してみるが、
湯が張ってあるのは薬湯ひとつだけ、あとは水風呂のみである。
いくらなんでもこんな状態は予想だにしなかった
いくらなんでもいっぺんに湯を抜きすぎだろう。
清掃時間は3時間ぐらい取ってあったと思うから、
こんなに慌てて浴槽の一斉清掃をする必要だってないはずである。
夜中と言ってもまだ2時をまわったところだ、客が来ないような時間帯とも思えない。
あまりの状況に俺達は一瞬ポカンとしてしまったが、
ポジティブが売りの俺達だ、その程度で心を折られてしまうわけではない。
奥のヒノキ湯から外の露店風呂まで一通りこの目で確かめると、
ヒノキ湯のそばに据えられた、狭い洗い場なら
なんとか体を洗うことができることを確認して、まずは体を洗うことにした。
浴場は床も清掃中で泡だらけだが、
さいわい浴槽の湯は俺達のチェックのあいだに給湯が始まったため、
体を洗っていれば、どこかしらの湯には浸かれそうである。
まぁ、最悪の場合でも薬湯には浸かることができるのだ。
翌日の予定も特にないのだ。チェックアウトの時間は早いとは言え、
そう切羽詰った状況ではないだろう。
(…と考えていたが、俺達が4人そろった時の自分達の行動力を、
誰もがあまく見ていた)

 みんなで体を洗っていると、いち早く洗い終えた筒井が
薬湯の方へと姿を消していった。
…が、いくらもしないうちに戻ってくると、
まだ数センチしかお湯の入っていないヒノキ湯へと戻ってきた。
どうしたのか尋ねると、どうやら薬湯の湯は熱かったようである。
そのままヒノキ湯の淵に足を踏み出したときである。

 

筒井の体がのけぞるようにして90°回転し舞った
俺の目にはその姿が一瞬目に
焼きつくと、
スローモーションでヒノキ湯の淵の上へと落下していく。
おそらく
友の危険を目の当たりにして、俺の集中力が高まったのだろう。
しかし助け舟を出すまでにはいかず、俺は体を洗っていたタオルを握りしめ
腰を浮かす事しかできなかった。
だが、筒井はスローモーションのまま体を少しひねると、
浴槽の淵に肘を突き出すようにして落下していく。
 そこまで確認した俺の意識は
「この体勢ならたいした怪我にはならないだろう」
と判断したのか、スローモーションを抜け出し、一気に落下していく筒井を目で追った。
 案の定筒井の怪我は腕と足首を
強打してすりむく程度ですむと、
酔いの助けもあってか
「いや~、滑ると思って注意しててもこれだよ。みんなも気をつけにゃ危ないよ」
と笑いながら、くるぶしぐらいまでしかない湯に体を浸していった。

 やがて体を洗い終わると、誰一人としてたっぷり湯のはられた薬湯には目もくれず
深さくるぶしのヒノキ湯へと続いていった。
広い浴槽だ、だいの男4人が入っていったところで
水かさにたいした変化などあらわれない。
あぐらをかいてみても、足を投げ出してみても、
体の80%以上冷えた空気にさらされたままだ。
この状況で体を温めるすべは…

 

浴槽の底に寝っころがる他にはなかった。
とは言え寝っころがっても耳に湯が浸かるかどうかの瀬戸際、
どうあがいたところで半身浴以上にはならない。
それも世間一般で言う「半身浴」と言ったら、下半身浴だろう。
しかし、俺達の半身浴は前か後ろの半身浴だから
この言葉が適当なのかどうかは
渋いところだが、
寝っころがってみるとなかなかに
気持ちがいい
他には誰一人として客もいないから、傍目を気にすることもなく、
俺達は
溺死体のような半身浴を堪能したのであった。

 しばらく半身浴に浸っていたものの、さすがに痺れを切らせた俺は
入口付近の
寝湯のことを思い出した。
一人一人が寝転んで入浴するため、浅い浴槽が1人分づつ3つ連なっている。
他の浴槽に比べれば湯の量も少なくてすむし、容積自体が小さいから、
すでに満足な量の湯が供給されているかもしれないと思ったのである。

 俺は筒井と平井と連れ立って寝湯へと行ってみることにした。
モッチィにも声をかけてみたが、もうちょっと半身浴を続けると言うので、
俺達はモッチィを残すと寝湯へと向かった。
寝湯を覗き込んでみると予想外にお湯の量は少なかった。
給湯量が著しく少ないのである。
それでもヒノキ湯に比べたら快適な
が得られそうである。
俺達はSF映画
冷凍睡眠のカプセルに入り込んでいくかのように、
ゆっくりと、
恐る恐る的な動きで寝湯へと体を預けていく。
 やはり容積が少ないせいだろう、3人が浴槽に入ると水面が上がり、
何とか全身が湯の中におさまる。
少しぬるいものの、温かい湯が絶えず供給されているため、
徐々に湯が
温かくなっていくのがわかった。

 どのぐらいの時間そこでだべりながら湯に浸かっていただろうか?
ふと思い返してみると、あれ以来モッチィの姿を見ていない
寝湯からは浴場のあらかたの部分を見渡すことがで切るから、
奴の姿を見てないとなると、俺達が見落としたのか、露天風呂に行ったのか、

…… さもなくばまだヒノキ湯に浸かっているということになる。
…が、いくらなんでもこれだけ時間が経っていると、
寝っころがっての入浴はムリだろう。
酔いどれて一番はしゃいでいたモッチィだけに、一抹の不安を禁じえない。
俺は「ちっとモッチィの様子見てくる」と言ってヒノキ湯へと向かった。
その途中で露天風呂も覗いてみたが、やっぱりモッチィの姿は見えない。
ヒノキ湯にたどり着いて浴槽を見下ろすと、
かろうじて鼻だけが水面に残されたモッチィが沈んでいた
その表情は
安らかさが満面である。
俺はさすがにちょっと呆れつつモッチィに声をかけると、薬湯へと移動した。
俺が見に来るのがあと10分遅かったらどうなっていただろう?
さすがに
溺れるってことはないだろうが、
あそこまで水に侵されてなお微動だにしなかったモッチィは、
さすがと言うか何と言うか、もう言葉も出てこない。

 俺達は最後に薬湯できっちり体を温めると、風呂からあがることにした。
館内着に着替えて時計に目をやるとすでに
4時
1時間以上風呂に入っていたことになる。
チェックアウトは8時半だから、残された睡眠時間は3時間と言ったところだろうか。
 俺達は急いで仮眠室へと向かうと、部屋の中を見渡した。
確かにベッドの数は駅前のサウナに比べたら
段違いに多いが、
その分客数も相当なもので、残されたベッドは3つぐらいしかない。
しかもその空席だって、空席になって然りってな理由がありありと見受けられる。
隣のおっさんのいびきや屁、寝相の類が、容赦なく襲い掛かってくるベッドなのだ。
過疎化するのも無理はない。むしろ当然の空席である。
 俺達は仕方なく明かりを避けてまっすぐになって寝られる場所に、
用意されたタオルケットを敷くと、浅い眠りへと落ちていったのだった。

 おっし!第二部執筆完了!!
さすがに元になる原稿データがあると早いね♪
次回は健康ランドで目を覚ました翌朝からのお話だよ★

~次回予告~

2005年平井BD(3) ~登山~ついに兎団誕生秘話が!!

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2005年平井BD(1) ~宴前~

 2005年10月1日
この日チョモこと平井の誕生日を祝う宴が予定されていた。
ただ、平井本人がこの日は仕事だったため、夜8時からという遅めのスタートだった。
そんなわけで俺は昼頃にノロノロと起きだすと、
のんびりとした昼下がりを過ごしていた。
そんな時モッチィからの連絡が舞い込んだ。「17時集合にしないか」と言うのである。
俺は時計を見ると15時半を少し回ったところ。1時間半弱か、まぁ間に合うだろう。
そう考えるとモッチィに返事を返し、早速集合場所へと向かう事にした。

 集合場所にに到着したのは集合時間を5分過ぎた頃だった。
山道を使うことも考えたが、端っから高速を使ってなかったら
大幅遅刻は免れなかっただろう。
140km/hで飛ばしてきた甲斐があると言うものである。
…が、肝心のモッチィ筒井の姿が見当たらない。あるのは筒井のレガシーだけだ。
集合時間の変更をかけてきたのは向こうだと言うのに、だ。
当の本人たちが集合場所にいないってなこの現状。
いつもの事とは言え、俺は溜息をつきつつモッチィに連絡をしてみる。
……が、なかなか出ない。
140km/hで飛ばして来たてまえ、さすがにちょいとイラつきもするが、
の3人にそんなのはするだけ無駄だって事を重々承知の俺は、
粘り強くモッチィが電話に気づくのを待ちつづけた。
 やがてモッチィが電話に出ると、彼の声の裏からは音楽がもれ聞こえてくる。
「麻生着いた?今TUTAYAにいるもんで10分くらい待っててや。
 倖田來未のPVにはまっちゃって」
集合かけといてその時間に別の場所にいるってのもどうだ、
一報ぐらいはしてほしいものだろう。ってもまぁ、モッチィと筒井では仕方がない。
大幅遅刻の常習犯と言えば平井だが、
遅刻した時に音沙汰がないことに関して言えば、
この2人の方がよっぽど常習犯であることは、
あまり認識はされていないものの、ひそかにデフォルトだ。
俺の方としても、元々は早めに豊橋入りしてのんびりしているハラでいたため、
そのまま雑誌を読みつつ待っていることにした。

 やがて2人が到着すると、まずフィットハウスへと足を運んだ。
筒井が平井のBDP(バースデープレゼント)に買ってきたヒップバッグに触発されて、
モッチィもバッグを見に行きたいと言いだしたのである。
しばらく店内をウロウロしたものの、
もともとメンズの商品があまりないフィットハウスではたいした収穫もなく、
俺達は次なる行動に移ることになった。
それは今夜の宿の確保である。いつもなら駅の近くの24h営業のサウナでもって
仮眠室に泊まるのだが、ここが驚きの造りになっているのだ。

 まず2階に設置されている設備を挙げると、レジカウンター、ロッカールーム、浴室、
それに大きなTVが設置され、リクライニングシートが並ぶ休憩室、
その脇には何を売っているのか分からないがバー
…と言うよりはラーメン屋に近いようなカウンター……とこんな感じである。
これだけではどこの造りがおかしいのかわからないだろう。
こっからは俺達のいつもの行動を元に説明していこう。
如何にここがおかしな間取りか、をだ。

 

 まずはサウナに入館していく。
そのサウナは小さなビルの2階、3階にあるのだが、
2階に上がり受付でまずお金を払うことになる。
1泊¥3000のところ割引券があれば¥2700だ。
しかも割引券の期限が切れていようが、人数分足りてなかろうが、
愛想のいい受付のおばちゃんに、フレンドリーに話し掛ければ
大抵の場合全員分の値段を割り引いてもらえる。
嬉しい対応だが、これも驚きにはかわりない。

 しかしだ。
靴を脱いで中に入って行くと、
レジカウンターの奥がすぐにロッカールームになっていて、
なんと何のくくりも設置されていない
店の入口からも、ロッカールーム奥の休憩室からも丸見えだ。
もっと言ってしまえば、浴室とそれ以外の部屋の間意外には壁がないのである。
その滑稽なほどにあけすけで、おおっぴらなロッカールーム
…って言うかロッカーゾーンで服を脱ぎ捨てると浴室へと向かう。
しかしその浴室への入口があるのはレジカウンターの裏側
素っ裸になった俺達は入口の正面を横切って浴室に向かうのである。
入店してくる客からも、受付のおばちゃんからも、
俺たちが身を隠すすべはタオルが1枚だけである
脱衣所がそんな感じのつくりなのだ、当然男湯女湯なんてのはない。
アホかってぐらいに男が入る事のみを前提としたサウナなのである。

 さあ羞恥の素っ裸行進を酔った勢いで気にせず敢行して浴室に入ると、
鏡やドライヤーが設置された一般的に言えば「こっちが脱衣所だろ」
ってな部屋をぬけて浴場へと続く。
 まずは洗い場だ。体を洗うタオルは各蛇口のところに掛けっぱなしで、
どんなタイミングで交換しているかわからないようなやつを使いまわしである。
当然の様にボディーソープなんてものではなく、ふやけた石鹸しかない。
使い捨ての歯ブラシがあるのが逆に奇跡的であると言えよう。

 体を洗い終わればいよいよ入浴だ。
長方形の浴場の1つの長辺が洗い場になっていて、反対側が浴槽になっている。
その両端には普通のサウナルームとミスとサウナが設置されているが、
俺達がまず入るのはジェットバスである。
そのジェットバスもそれなりに曲者で、足を踏み入れた瞬間
「あれっ?!」って言うぐらいお湯がぬるい。確実に40℃は下回っているだろう。
熱い風呂の方が好きな俺にとってはちょっと残念だが、
筒井なんかはそれなりにこの温度がお気に入りらしい。
 そんなぬるめのジェットバスに腰を降ろしていくと、
底から噴き出した小さな泡が体をくすぐる。
勢いはないもののかなりの量の泡が噴出しているため、
その泡は全身を駆け巡っていくが、主にはケツの穴周辺刺激を与えてくる。
そりゃ当然だ、俺達が座っている壁際の底からだって、遠慮なく泡が出ているからだ。
普通なら浴槽の外周は人が座るため、噴出し口は無いと思うのだが、
コイツはおかまいなしである。
しかもどういった流れでその泡が送り込まれているのかはわからないが、
その泡は体にあたるといやにひんやりとする。
給湯口から出てくるお湯ですら、すでに熱くはないのだが、
このぬるいジェットバスの大きな要因はこのにあるのだろう。
いつまで湯に浸かったところで体があったまることはないどころか、
まちがってもいくら長湯をしたってのぼせることはないのではないだろうか。

 普通のサウナの方は入ったことがないのでわからないが、
ミストサウナの方も相当なもので、サウナの中で体に浮き出てくる水滴は、
単にミストの化身であって、汗であろうはずがない。
どこに入ったところで一様に感じるのは「ぬるさ」でしかないのだ。

 そして風呂から上がると一般的に指す方の脱衣所で体を拭いて館内着に着替える。
館内着については言うまでもなく誉め様がないのだが、
バスタオルの方もやけに吸水性の悪い素材でできていて、
いつまでたってもさっぱりと体が渇くことはない。
あったまっていない体には辛いものがあるのは言うまでもないだろう。

 館内着に身を包んだ俺達が次に向かうのは、その日の寝床だ。
2階の休憩室では常時TVがついているし、
ラーメン屋風のカウンターでは酔っぱらいが大声でくだを巻いている。
そんなわけで熟睡したいなら3階の仮眠室へと向かうしかないのである。
 しかしその仮眠室、圧倒的にベッドの数が少ない
ざっと30~50といったところだろうか。
駅も近いし、居酒屋やいかがわしいピンクの通りからも近いから、
たいてい俺達が行きつけのバーを出る頃にはすでに満杯状態になっている。
何度マッサージルームの診察台で寝た事だろうか。
 そして3階は驚くほど暑い。冬でも若干の寝汗が必至である。
風呂であったまらない分の挽回のつもりだろうか。
ただし…エアコンによるその暖気は、暖かさを与えるかわりに
異常なまでの水分を奪い去っていく。
そしてそして、そのサウナにはまともな自動販売機がないのだ。
あるのは古びた食堂なんかで見かける冷水器(コップを下においてボタンを押すアレ)と、250mlぐらいの紙パックの自動販売機だけ。
どちらにしたって枕元に置いといて、
欲しい時にすぐに飲むってことができないのである。
 こんなところでは熟睡することはおろか、逆に体調を崩しかねないのは
もう言うまでもなく伝わったんじゃないだろうか。

 

 …と、そんなこんなで新たな宿として、健康ランドが浮上してきたってのは
誰の目にも当然の成り行きである。
むしろここのサウナを利用するようになってから、
すでに1年近くが経過している事の方が驚きかもしれない。
 そんな風にして選択肢に上がってきた健康ランドは、
駅からちょっと距離があるものの、
距離にして4kmほどだからタクシーでもたいした金にはならない。
しかもパソコンでプリントアウトした割引券があれば、
1泊¥2200になって宿泊費が浮く分、割勘にしたタクシー代を入れても、
ほぼ同じ費用で1泊できるって算段なのだ。
それに健康ランドの駐車場に1台誰かの車を止めておけば、
帰りの分のタクシー代も省くことができる。

 ってなわけで、俺達はレガシーのナビを頼りに、
プレサージュとの2台体制で健康ランドへと向かった。

 健康ランドの駐車場にレガシーを置くと、俺達はメシにありつくことにした。
俺にも定番になりつつあるあんかけパスタである。
いろんなパスタに辛めのソースがかけられたメニューを各種取り揃えているのだが、
安くて量が多いってことで、夕飯には多様される店なのだ。
ただ安いし量も多いうえに、味だって不味いってわけじゃないのに、
この店に5組以上の客が入っているところは見たことがない。
俺なんかよりも前から利用しているモッチィたちであすらである。
客寄せが下手なのだろうか?
確かに裏道から入って行くと、どこが駐車場の入口かは容易に判断できず、
隣の工場に入ってしまいそうになるのは確かである。
裏口には一切の看板が立っていないのだ。
こうなると客寄せが下手と言うよりは、
客寄せなんかするつもりがないと考えた方が、妥当かもしれない。

 メシをすますと俺達は喫茶店コメダへと向かった。
平井の到着までまだ30分以上の時間を持て余していたため、
コーヒーでも飲んでのんびりするのもいいんじゃないかと言う結論に達したのである。
 コメダの駐車場に車をとめると、俺達はまずすぐ近くのセブンイレブンへと向かった。
向かったんだけど…
何をする目的でセブンに向かったのか、今となっては憶えていない。
それよりもよりインパクトの強い出来事があったからである。

 俺達はこのメンバーでの集まりで、コンビニに入ると
必ずと言っていいほどある戦いが始まる。
戦いの歴史はまだ浅いが、俺が参戦するようになってからでさえ
富士登山の時までさかのぼるから、おそらくは1つの季節を越えてむこうから
行われている戦いになるだろう。
 その戦いは言うなれば「チップス大戦」とでも銘打つことができるだろうか。
最初はプロ野球チップスで出たカードで勝敗を窺っていたらしい。
勝敗を決するのは、もちろん知名度も大きな要因となるが、
さらにはその時の俺達の中での話題性がさらなる戦果へとつながってくる、
要は時価の変動が大きいのだ。
 富士登山の時の時価で言うと、
当時筒井が富士登山の為に購入してきたグラサンが、
中日の山井のグラサンにそっくりだと言うことで、山井のカードの時価が高騰していた。
 そしていつからかその戦いにJリーグチップスも混ざり、
戦況は混乱を含みながらも勢いを増していったのだった。
 最大の激化を見せたのはやはり富士登山のときだっただろう。
あのときはコンビニに寄るたびに各人がPチップスとJチップスを1袋づつ買い込み、
そのたびに争いの火蓋が切って落とされ、最終的に俺のプレサージュには
15袋近いチップスが散乱するありさまとなっていた。
 そんな戦歴を持った俺達が足を踏み入れたセブンイレブンで、
俺は筒井から話にだけ聞いていたが、当時まだお目にかかった事のなかった
Pチップスの第三弾を発見した。

麻生:筒井さん、噂のPチップス第三弾がありますよ
筒井:おぅおぅ………?!!!Jチップスの第二弾じゃないかぁ~!!

セブンイレブンの店内に筒井の声が
こだまするんじゃないかという勢いで響きわたった
筒井は「しまった」と言う表情で身を縮めると、
テレながらも満面の笑みでJチップスへと歩み寄っていった。
以前からPチップスの第三弾が出ていると言うことは筒井に聞いていたのだが、
俺が見つけたのは初めてだったため筒井に報告をしたのだが、
まさかPに釘付けの俺の視界の隣にはJの第二弾が姿を現していたとは、
この上ない不覚である。
しかしそこは俺達雑兵をとりまとめる
筒井隊長である。
Pチップス第三弾を
隠れ蓑にして俺の死角から攻め入ろうとする伏兵
「Jチップス第二弾」の存在をただちに察知して、
雄叫びでもって俺にその存在を知らしめてくれたのである。
とは言え、当の隊長は雄叫びに
不覚を感じていた。
2度目の不覚とあってはそれもいた仕方ないだろう。
隊長はPチップス第三弾が出たときにも同じように雄叫びをあげていたらしいのだ。
それも俺やモッチィという戦友がいない自分の会社の売店で
孤軍奮闘してしまったのだ。
 会社の売店で敵の姿を視認した隊長は「
おお~!!!」と
居もしない部下に敵の接近を知らせる雄叫びをあげたものの、
同行していたのは会社の先輩だ。
「どうした筒井」と不思議な疑問を返されて、あえなく
撃沈してしまったのである。
 その時の思いと今回の思いがダブルに襲い掛かってきては、
さすがの隊長と言えど
萎縮してしまってもしょうがないと言うものである。
しかししかし、そんな隊長の無念を無駄にする隊員が居るはずもない。
俺達はそれぞれに126円を握りしめると、
意気揚揚とレジへ向かっていったのであった。

 そんなやり取りの末一戦交えた俺達は、爆笑をともなった戦いをへて
ようやくコメダへと足を踏み入れていった。
コメダではどのぐらいの時間をそこで過ごしただろうか。
それぞれコーヒーを頼むと、
平井が仕事を終える19時40分が来るのを待つことになった。
そして平井からの連絡が届いたのが20時ちょっと前、
この分だと合流は20時半を回るかもしれない。
俺達は平井に近くなったらまた連絡をするように頼むと、
それまではコメダでのんびりとコーヒーを堪能することにした。
 20時半頃、平井からの連絡を受けると、俺達は集合場所へと向かった。
その時俺達は、この日の主役の登場にテンションが高まっていくのを感じていた。
俺達がそれぞれに用意したBDPに平井がどんなリアクションを取るのか
注目はそこである。

 平井と合流したのは20時45分。俺達はまず平井を銭湯へと送り出した。
仕事上がりで作業服のままの平井は、まず風呂に入りたいと言っていたのである。
もちろん「20時半には集合できる」と言っていた平井が遅れて来たのだ、
俺達は「15分送れてきたんだから、その分風呂の時間削って出てこいよ」
と釘をさしておくことも忘れない。
 俺達はその間、近くの雑貨屋で時間をつぶすことにした。
マンガの立ち読みでもしていればすぐの事だろう。

 ところで、作業服で登場した平井を目の当たりにした筒井は
こんなコメントを残していた。
「いやぁ、チョモの奴ちゃんと働いてただなぁ。
 ついさっきまで俺は実感できんかったよ。
 またパチにでも行ってて遅れてくるって感じがぬぐえんかったからなぁ」
と言うのである。
確かに平井と言えば正直そんな感想をもたれるのも仕方がない気がする。

 

 ここで少し平井の大学時代を簡単に紹介するとしよう。
まず大学に入るとすぐに学校には行かなくなった。
それでも始めの1年ぐらいはちゃんと大学に行ってはいたものの、
それでも週に3日くらいのものだったらしい。
そのうちモッチィとのつながりで丹羽やクマーチョ達と仲良くなると、
まず自分のうちには帰らなくなり
丹羽かクマーチョ、モッチィの家に入り浸っていた。
俺が奴らと仲良くなったのは1年の終わりごろだったが、
大学の3年の頃平井の家に行ったとき、
目撃した部屋の状態がその行動を如実に物語っていた。
 まずは部屋の荒れ具合である。フロア部分はほとんどがゴミで埋め尽くされ、
かろうじて足を踏み込むことができるのは獣道のような通路のみ。
後はテレビの前に人一人がようやく座ることができるくらいのスペースと、
寝床であるロフトだけなのだ。
 さらには壁に貼られたカレンダーだ。
そのカレンダーは1999年5月のまま放置されていた。
俺達が大学に入学したのが99年の4月だから、
奴はそのカレンダーを1回しかめくらなかった事になる。
少なくともその状態を2年間はキープしつづけていたのだから、
逆にすごいと言えるかもしれない。
もし普通の人間がその立場なら、片付けずには居られなくなるだろう。
 俺がそんな彼と初めて出会ったのはスキー・スノーボードサークルの旅行だった。
その時はほとんど印象に残っていなかったが、
その直後の後期試験の勉強でクマーチョの家に泊まったときのことを、
今でもありありと思い出すことができる。
 クマーチョの家で小さなコタツを囲み、みんなは哲学のレポートと奮闘していた。
わけのわからない哲学について、
自分の考えを原稿用紙10枚にもわたって表現しつづけろ
という度が過ぎたレポートだ。
みんなは哲学の教科書を読みつつ、書き写しつつ
満身創痍の様相で原稿用紙を埋めていったが、
一人平井は違ったモノを原稿用紙に書き写し始めたのである。
それはなんと、怪しげな新興宗教が街頭で配っていた本だったのである。
教祖の考えや生き様、教団の教えなんかが書かれたハードカバーの本だ。
内容は霊魂がどうのとか、生まれ変わりがどうとかいう内容で、 怪しさが満開である。
そんな本から平井は、一言一句書き換えることなく原稿用紙にうつし始めたのだ。
しかも結果は合格。まじめに教科書を読みつつレポートを書いた
クピンを抑えての合格だったから、その印象はさらに強烈なものとなった。
 そしてその後も数々のダメ武勇伝を築き上げてきた平井。
結局大学は中退してしまったし、
自動車学校でさえ一度は9ヶ月を越えてしまって中退している。
今でさえ平井の最終学歴と言えば「自動車学校卒業」だが、
それ以前は「自動車学校中退」だったのである。
 そんな平井の生き様を、俺なんかよりも昔から見てきた筒井だからこそ、
平井がちゃんと働いているという実感が湧かなかったのも仕方がないと言えよう。

 さて、マンガの立ち読みをしていた俺達に
平井からの連絡があったのはちょうど21時を過ぎたころ。
俺達は集合場所の駐車場へと戻り、いよいよBDPを渡す準備に取り掛かった。
それぞれが車からBDPの入ったビニル袋を手にして平井を取り囲む。
もがにやけてくる表情を抑えることができない。
そんな中まずはモッチィが口火を切ってBDPを平井へとたたきつける。
まずはみんなサブのBDPからだ。

 モッチィのサブBDP、それはバスケットボールだった。
俺達の車にはそれぞれに何らかのボールが転がっている。
モッチィはサッカーボール、俺は野球のボール、筒井もバスケットボール。
みんな暇な時間には、体でも動かそうと公園に行ったりするメンバーだからである。
そんなメンバーに、日本海チャリ企画から1ヶ月半も経っても、
まだチャリが分解されたまま手付かずの平井にも
「早くまじってきやがれ」というようなプレゼントである。

 そして次は俺だ。俺は平井との付き合いがこの中では一番短いため、
どんなものをプレゼントしたものかかなり悩んだ。
他の2人ならこだわりや好きな事があるから、まだ考えることができるのだが、
平井の普段の生活と言えば寝ているか、パチ行ってるか、漫画喫茶にいるか
しか思い浮かばないのである。
そこで俺はBDPの2つにあるテーマを持たせることにした。
それは……

脱ひきこもり」だ。

まぁ、特に家に引きこもってるわけではないにしろ、
もっと外に出ろってなテーマである。
そこでサブBDPは…街の路地裏なんかに置かれて、
無料配布されている風俗雑誌だ。
街で飲んだ時にヨッシーがよく見つけてペラペラ閲覧しているアレだ。
 サブBDPはどんだけ相手に「おい!」って言わせるか、
要はウケ狙い的に用意しているわけである。
そんなわけで俺は、中身は無料配布の雑誌だが、
逆にラッピングにはこだわって、たいそう豪華な包装をほどこした。
 ブルーのリボンをほどき水色の包装紙を剥がしていくと、
中からはダンボールに包まれた雑誌が出てくる。
まずは雑誌だということすら分からないだろう。
ダンボールの間を覗けば、ようやく中身が本であることが分かる。
そしてダンボールまで剥がして表紙を見たら風俗雑誌だ。
まぁ、実際プレゼントをもらうときなんてのは
異様なテンションに包まれてるから(俺達の場合は特に)
何にも分からず開けていったら… 「!!」ってな感じだろう。
 そのBDPを見た平井は
「おぉい、こんなんどこにおいとくよぉ」と痛そうな笑顔を浮かべたながら爆笑した。

 そして筒井からのサブBDP…、それは掌に収まるほどの大きさのものだった。
外観からではまったくもって予想がつかない。
モッチィのみたく丸くもないし、俺のみたく平べったくもない。
例えるなら冷奴ぐらいの箱型。
 平井はその中身を開けていくと…「うぉ?……?」と不思議な声をもらす。
黒い箱にはオレンジで数字の「5」が書かれている。だがそれは箱の側面だ。
そのまま箱の正面を確認した平井は、笑いながら膝を折って崩れ落ちていった
あまりに予想できないBDPが出てきて、脱力したのだろう。
 中に入っていたBDP、それは「番長のピアス」だった。
巨人軍の番長・ 清原のピアスだ。
当然平井はピアスなんて物はしていない。
これを機にピアスをしだすってのも面白いが、
平井がそんなことをするはずもないだろうから、
マーチの装飾品のひとつとなるのだろう。

 さぁ、いよいよサブBDPが出揃うと、今度はメインの発表だ。
ここは一番インパクトの強いモッチィのBDPをトリにもっていくため、
まずは俺からBDPを渡していく。
中身は無難に体脂肪計だ。年間で20kg増をやり遂げた平井には
これぐらいしか思いつかなかったのである。
ただ、それでもいろいろ考慮して、
体重計タイプのものではめんどくさがって乗りもしないかもしれないと思い、
両手で握るだけのタイプを選んでいた。

 続いては筒井だ。前にも書いたが彼の選んできたものはヒップバッグだった。
当の筒井もヒップバッグを愛用していて、
外出するときは財布や携帯をそのバッグに入れている。
かく言う俺ももう1年ぐらいヒップバッグ的なポケットを利用している。
BDPのバッグの作りは筒井が愛用しているバッグと同じタイプなのだが、
2連になっている。 1個外すと筒井と同じような感じになるっていうすんぽうだ。
蛇柄的なデザインが平井とのアンバランスに笑いを誘ったが、
付けてみるとなかなかに映える。
モッチィが触発されてバッグが欲しくなるのもわかるってな逸品である。

 そして最後はモッチィだ。彼が用意してきたBDPは外観からして異彩を放っている。
モッチィはがんばって背中に隠してはいるが、それでは収まりきらない。
そのいで立ちは刀を背負った忍者のようである。
そう、モッチィのBDPは棒状のものなのだ。しかも長さは1mを越える長尺である。
始め平井は釣り竿だと思ったらしいが、手渡されたBDPの袋を破いていくと、
次第に表情の驚きに拍車がかかっていった。
うぉ、これはまさか?!」ってな声が漏れ、
全貌が見えずとも中身の正体にある程度の予測がついたらしい。
そのまま袋を剥ぎ取っていき、ついにその姿を目の当たりにした平井は、
爆笑しながらソレにしがみつくと、BDPを杖の様にしてうずくまり、
星空の天を仰いで笑いつづけた。
モッチィのBDPはそれだけのインパクトを誇っていたのである。
 そのBDPとは、ゴルフのドライバーだ。
まったくもって誰もが予想しないBDPである。
しかしモッチィはおおまじめに選んできたらしい。

平井:おい、こっちがサブじゃないのぉ?
 :なに言ってんだよ、間違いなくこっちがメインだろぉ

なんてやり取りがあったほどである。
しかもおおまじめなモッチィは、
そのBDPがもしかしたら筒井とかぶったんじゃないか?
と心配して、BDPを買った後すぐに筒井に電話をしたと言うのである。

 :ちょう、チョモのBDP何買った?もしかしたら俺かぶったかもしれん
筒井:いや、かぶってないと思うけどな
 :いや、ホント心配になってさ。何買った?
筒井:ヒップバッグ
 :………っは?
筒井:だからヒップバッグだよぉ、俺が着けてるみたいなやつ。
 :おぉおぉおぉ、よかったぁかぶっとらんで。
筒井:何買ったよ?
 :いやぁ、ゴルフのドライバーだよ。
筒井:は…?
 :ホントかぶったんじゃないかと思って心配したよぉ
筒井:いやいやいや、それはかぶらんよモッチィ!

と、こんな会話が交わされたというのだ。
モッチィの感性には驚かされるばかりだが、
これで来年以降平井のBDPに悩んだら、とりあえずゴルフクラブを1本選べば
なんとかなる、ってかむしろ来年は各々からゴルフクラブが手渡され、
BDPは3本のゴルフクラブなんてこともありえない話じゃないかもしれない。

 

 さて、今回はここまで。
読み返してみたら、えらい長い超大作だったから何部作になるかも不明!
久々に書く気がするな↓

~次回予告~

2005年平井BD(2) ~宴~をお送り致します♪

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3人で白熱するビリヤード

 さあさあ、シリアス路線ではないけど、今までとは違った記事行ってみよっか★
題名のとおり、3人で盛り上がるビリヤードのゲームのご紹介である。
ビリヤードって代表的なナインボールもエイトボールも、
2人でやるとおもしろいゲームだから、3人とか5人、6人でやりに行くと、
どうしてもあぶれちゃう人がいたり、テンポの悪いゲームになっちゃうんだよね。
 そこで俺たちが3人でビリヤードをやるときに、
いつもやるゲームを紹介しようってな内容である。
まずは順を追って書いていくから、9球ゲームや8球ゲームは知ってるよって人は、
下の方を読んでちょ♪(また長文になるだろうからさ)

「ビリヤード」俺が高校の2年とか3年の頃流行だしたかな?
本格的に店が増えてきたのは大学入ってからだったから、
ちょっち先取りしてたかもだね。

 そのビリヤードの代表的なゲームと言えば「ナインボール」と「エイトボール」
ナインボールってのは1番から9番までの的球を、
1番から順番にポケットして(穴に落として)いって、
9番を入れた人が勝ちってなゲーム。
ただし、台に残っている一番小さい番号の的球に当てれば、
間接的に他の番号をポケットしてもいいから、
たとえ一番始めのブレイクショットで9番を落としたとしても、そこで勝負有り。
初心者でも運次第では熟練者に勝てるかもしれないゲーム。
 一方エイトボールは、一人が1~7番の小さい数、
もう一人が9~15番の大きい数の的球を狙い、
自分のもち球7個すべてを落とした人が、初めて8番を狙えるようになり、
8番を落とした人が勝利すると言うゲーム。
こっちは自分の狙っている7個の球を落としきる前に8番を落としてしまうと、
その瞬間「負け」が確定したり、
8番は自分の指定した穴にポケットしないといけない、
……なんていうルールもあって玄人向きのゲームである。

 一般的にどっちのゲームが人気があるのかは分からないけど、
俺たちは大抵8の方をやる。
理由は簡単、8の方が実力勝負だし、9はすぐに勝負がついてしまうからである。
 それはさておきこの2つのゲーム、どっちも2人でやるのがもっともおもしろい
8の方は4人で2チームに分かれてもいいかもしれないけど、
基本的には2人でやるのが普通だろう。
9の方は打つ順番を増やしていけば、何人でもできるけど、
テンポが悪くなるし、的球が9個しかないから、
人数が増えると、何もしてないのに勝負が決まっちゃうなんてことにもなりかねない。
 どっちも3人以上で楽しもうと思ったら、ちょっと無理があって、
結局1人が観戦に回って、交代でやっていくっていう光景をよく目にする。
そこで俺たちがやるゲームは、こんな感じのゲームである……

 その名もサバイバルゲーム(勝手に命名)
ルール的にはよくできてるから、実際にルールブックなんかに載っていて、
本当は他の名前があるのかもしれないが、俺たちの間ではコレで通している。
 ルールは簡単、それぞれが1~5、6~10、11~15の5個ずつの球を自球として、
他の10個を落としていくゲームである。
要は自分の球を落とされず、相手の球を落としていき、
最後まで自球が残っていた人が勝ちとなるゲームだ。
その他には特にルールはなく、自分の球を落としても続けてプレーできるから、
戦略的に自分で自分の球をポケットしてもいい
 さらに熟達者には「利き腕封印ルール」もおもしろいと思う。
3人とも利き腕で打つのを禁止してゲームを進めていき、
自球が1つになってしまった人に限り、
利き腕の封印をとくことができるってなルールだ。
ちなみに俺たちは「卍解」なんつって、ブリーチの「卍解」と名誉挽回の「挽回」を
かけて呼んでいたりする。
意味合い的には「限定解除」の方が合うんだけど、
それだとパンチに欠けるからね。

ってなことでビリヤードが好きでよくやりに行くけど、
3人だと順番待ちがウザいって人は、
ぜひ「サバイバルゲーム」をやってみてくださいな。

 それじゃ~、LIVEレポの執筆をしつつ、思いつきでなんかしらをアップしていくから、
次回もお楽しみにね♪

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